緑警察署 横浜銀行中山支店に感謝 特殊詐欺の被害防止で
緑警察署(本田悦二郎署長)は5月23日、特殊詐欺被害を未然に防止したとして、横浜銀行中山支店と同支店の従業員2人に感謝状を贈呈した。
贈呈式に出席したのは同支店の山田恒治支店長、シニアチーフの芦垣幸太郎さん、総合受付を担当する奥山悦子さん。同支店によると、芦垣さんらは5月12日、宮城県警の警察官を騙る人物に100万円を騙し取られそうになっていた70代前半の男性の被害を、同支店内で未然に防いだ。
緑警察署によるとこの日、ATMで100万円を入金しようと来店した同男性に奥山さん、続いて芦垣さんが対応。特殊詐欺被害防止につなげようと緑警察署が今年独自に作成した「チェックシート」を芦垣さんが男性に提示するなどし、来店の経緯などを聞き取ったという。その結果、芦垣さんは男性が特殊詐欺の被害に遭いかけていると確信。この時、別件で偶然店内に緑警察署の署員がおり、すぐに警察官に状況を伝えたことで被害の未然防止に至った。
シート活用で阻止「第1号」
緑警察署によると、同署が作成した独自のチェックシートとは、今年着任した本田署長の発案で製作したもの。1枚の紙に「警察官を名乗る人から電話でお金を要求されていませんか?」など7つの項目を記載してあり、「これらに1つでも該当したら詐欺の可能性があります」と表記することで注意を呼び掛けている。
同署は5月2日から、区内の銀行24カ所にこのシートの配布を開始。今回の横浜銀行中山支店の活躍は、同シートを活用した被害防止の「第1号」となったという。
山田支店長は「お客さまの資産を守るのが私たちの使命。行員がタイムリーに対応していることが誇らしい」と語った。芦垣さんは「シートは、最近多い特殊詐欺の事例がまとめられているので非常に良い」、奥山さんは「お客さまにとって1番の窓口が私たち総合受付。これからもお客さまの話を聞いて対応していきたい」と話した。
本田署長は「金融機関やATMを置いているコンビニエンスストアは、特殊詐欺被害防止の最後の砦。シートを使い、早速被害を阻止していただいた。職員の方が意識高く取り組んでくださったことに感謝しています」とした。