アハ!体験の脳内メカニズムとは?『ひらめき』とドーパミンがこれからの時代に必要な理由
「アハ!体験」のとき、脳では何が起きている?
神経細胞が一斉に活動しドーパミンが分泌される
アルキメデスは、お風呂から水があふれるのを見て、アルキメデスの原理を発見したといいます。ニュートンは、リンゴが木から落ちるのを見て、重力を発見したとされます。そのとき、彼らは「わかった!」と叫んだに違いありません。これも、偉大なる「アハ!体験」といえるでしょう。
では、「アハ!体験」の瞬間、脳内では何が起こっているのでしょうか。人間の脳は、平常時と「アハ!体験」時でははっきりと異なる反応を示します。
後者においては、0 .1秒のほどの間に、驚くほど集中的な神経細胞の活動が生じるのです。同時に、報酬系の物質であるドーパミンがタイミングよく分泌されていることが知られています。
この神経細胞の一斉活動と、ドーパミンの分泌こそが、「アハ!体験」の「わかった!」という感覚の正体だと考えられています。これは、私たちが何かをひらめいた瞬間のメカニズムそのものといえます。
つい最近まで、知識が豊富な人や事務処理能力の高い人が評価されてきました。しかし、時代は大きな転換点を迎えています。
これから求められる資質のキーワードとして、「創造性」や「ひらめき」を挙げることができると私は思っています。
創造性やひらめきは、もちろんどのような時代にも必要とされるものですが、現代社会においてこれまで以上に必要とされ、より評価される時代になりつつあります。そんなことを、最近つくづく感じるのは私だけでしょうか。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 脳の話』著:茂木健一郎