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【帯津良一・89歳のときめき健康法】ハグする日々に秘訣あり

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【帯津良一・89歳のときめき健康法】ハグする日々に秘訣あり

人生百年時代――とはいえ、老いさらばえて100歳を迎えたくはない。
健康で生気みなぎるような日々を過ごせてこそ、ナイス・エイジングだ!
西洋医学だけでなく東洋医学、ホメオパシー、代替医療まで、
人間を丸ごととらえるホリスティック医学でガン治療を諦めない医師、
帯津良一の養生訓は、「こころの深奥に〝ときめき〟あれ」と説く。

 
連載19回

兄たり難く弟たり難し ~ハグ列伝~

文=帯津良一

 当年とって89歳。毎日、ハグを楽しんでいる。院内にハグの常連というべき人が5人いるが、それぞれが個性豊かで、まさに兄(けい)たり難く弟(てい)たり難しといった風情である。その一人ひとりを紹介しよう。ただし誰にも年令を問うたことがないので年令は不詳である。

 
 A女。事務部の某課の課長さんである。10年ほど前は他の仲間と語らって、近くの居酒屋さんでよく飲んだものだが、最近は絶えてない。指定された廊下で二人が偶然会った場合はハグすることにしている。美人の上に最近かなり瘦せ細って、なんとも抱き心地がよいのである。

 
 B女。救急担当の看護師さん。日本人離れのした大女である。患者さんの目の届かぬ処であれば、処かまわず襲って来るが、2本の太い腕で、分厚い胸の中に抱き竦められると、なにか母親に抱き竦められた少年のような気持ちになるものである。

 
 C女。同じく緊急担当の看護師さんであるが、こちらはずっと若くて小柄である。かつて何らかのスポーツないしは武術をやっていたと見えて、フットワークがすこぶる良い。夕刻、私が玄関口でタクシーを待っている折など、突然、横合いから色白でしなやかな身体が飛び出して来ると、学生時代の空手の試合を思い出してしまうから、また楽しからず哉といったところである、

 
 D女。外科外来担当の看護師さん。病院勤務はかなり古いが、ハグということになると、いちばん遅れてやって来た人である。昔、彼女が就職して来た時、なんて女らしい女であろうと感嘆したものである。中肉中背、これまた動きが柔らかくしなやかなのである。その上、小麦色の肌がすばらしいのである。滑らかで柔らかく、動きに合わせて、えも言われぬ芳香を放つのである。まさに女である。女以外の何物でもない。と思いながら、この柔肌に触りたくて仕方がなかったものである。しかしチャンスはあっさりやって来た。私が外来迄一息入れているところへ、彼女が物も言わずに飛びかかって来たのである。以来、彼女はしっかり常連の一角を占めてくれている。

 
 E女。病棟の看護婦さん。持ち場が違うので滅多なことでは会わないが、不意に行き合ってハグに及ぶのもいいものである。こちらも大型であるが、B女のような軟らかさはなく、どちらかというと男性的である。

 
 生と死の統合を果たした者として、いつでもあの世に行く用意はあるのだが、この世だってまだ捨てたものではない。酒は旨いし、ハグ仲間にも事欠かないとなれば、もうしばらくは、この世を楽しもうと思っている。

健康の秘訣は「ハグ」にあり!

おびつ りょういち
1936年埼玉県川越市生まれ。東京大学医学部卒業、医学博士。東京大学医学部第三外科に入局し、その後、都立駒込病院外科医長などを経て、1982年、埼玉県川越市に帯津三敬病院を設立。そして2004年には、池袋に統合医学の拠点、帯津三敬塾クリニックを開設現在に至る。日本ホリスティック医学協会名誉会長、日本ホメオパシー医学会理事長著書も「代替療法はなぜ効くのか?」「健康問答」「ホリスティック養生訓」など多数あり。その数は100冊を超える。現在も全国で講演活動を行っている。講演スケジュールなどは、https://www.obitsusankei.or.jp/をご覧ください。

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