コウイカエギングで本命9匹と快釣【愛知・すずえい丸】空アワセが重要
春先の伊勢湾の沖釣りターゲットとして、最近人気が出始めているコウイカ(スミイカ)釣り。好釣果が聞こえてくるので早く釣行したいのだが、春先はなかなか天候が安定せず、ようやく2月15日に今シーズン初出撃となった。お世話になった船は実績バッチリの愛知県・南知多町師崎港のすずえい丸だ。
コウイカ狙いのエギング釣行
当日の朝は、親父船長さんに状況を聞きながら受け付けを済ませて、スミ対策として安いヤッケを羽織って、第3すずえい丸に乗り込んだ。釣り座は操舵室横の左舷胴の間とした。
この日のタックルは、コウイカ専用ではないが、昨年実績を出した伊勢湾ゲームMH235というロッドに、PEライン1.5号が巻いてあるフォースマスター301DHという電動リールをセットしたものを使う。
仕掛けは、枝スが4号ハリス80cmの胴つき仕掛けを自作。これに3号のエギを装着する。オモリは船中60号で統一だ。
釣行開始
曇り空の下、午前7時に出船して伊良湖沖を目指す。海況は比較的穏やかで、35分ほどでポイントに到着。息子船長さんから「水深53m。始めてください」のアナウンスがあった。
コウイカは海底付近をウロウロしているので、仕掛けを投入して着底させたらイトフケを取り、誘いも兼ねて海底をトントンと軽くたたくようにして底取りをする。その後5~10秒ほどエギが底付近をフワフワさせるイメージでステイさせた後、サオを大きく振り上げるアワセの動作を入れる。
コウイカのアタリはまず分からないので、この空アワセが重要。この時にズシンとした重みを感じたら、コウイカがエギに抱きついた証拠なので、そのまま巻き上げてくる。何も感じなかったら、この一連の動作を繰り返す。
本命をキャッチ
しかし、1時間近くたってもズシンとした重みがこない。この誘い方でいいのだろうかと自信がなくなりかけてきた時、ズシンッ!と強烈な重みが乗った。思わず操舵室に向かって「船長、乗ったよ~!」と叫んでしまった。1匹目なので、慎重に手巻きで巻き上げていると、途中でグイーッグイーッと力強い引きを見せる。
そして、船長が差し出したタモに良型が無事に入った。コウイカは単独行動はしないはずなのですぐに投入しなくてはと気がせいて、ぞんざいに扱ってしまったらスミの洗礼を受けてしまった。皆さんも気を付けましょう。
乗ったら慎重に手巻きをするのがコツ
仲間が近くにいるはずと投入し誘うと、すぐにズシンときた。1匹釣れた余裕で電動の中速で巻き上げていたら、フッと軽くなってしまった。エギを回収すると、ゲソのかけらが付いていた。船長から「乗ったら電動ではなく手巻きで」とアドバイスを受ける。
気を取り直して誘っていると、再び乗った。今度は手巻きで対応。ところが、また途中でバレてしまう。今度は「佐久間さん、巻き方が速すぎだよ」と注意される。焦って手の動きが速くなってしまったようだ。
コウイカが順調に釣れる
しかし、連続バラシはキツイ。これでしばらくアタリが遠のいたが、根気よく続けていると、1時間後にようやくきた。時合いだったのか、10分間隔で3連続ゲット。これで計4匹。その10分後、油断したのがいけなかったのか、「5匹目ゲットだよ!」と船長に声をかけながら巻いていたら、またもやバレてしまった。
船長から「まだいるはずだからすぐに落として」と言われる。その通りにしたらすぐに乗った。船長、ナイスアドバイス!
9匹と上々の釣果に満足
しかし、その後は沈黙状態が続き、11時ごろに再び時合いで3連続ゲット。8匹目は珍しくひったくるようなアタリが出た。そして、9匹目もすぐに乗ったのだが、巻いている途中にリールのクラッチレバーに指が触れてしまい、イトがフリーになってバレてしまった。トホホ……。
その後は静かに時間だけが流れていき、とうとう船長から「これが最後の流しとなります」とアナウンス。「8匹釣れれば上等だよね」と船長と話しながらも誘い続けていると、最後の最後に9匹目が乗り無事にネットイン。これでこの日の釣りは終了となった。
良型揃いの楽しい釣行だった
私の釣果は胴長18~22cmのコウイカ9匹と、良型ぞろいで納得の内容。ただ4回もバラしたのは反省点だ。すずえい丸では釣れる間はコウイカを狙うとのことなので、皆さんも一度挑戦してみてはいかが。独特の釣趣にハマること間違いなしですよ~!
<週刊つりニュース中部版APC・佐久間由郎/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2024年3月8日号に掲載された記事を再編集したものになります。