投稿「防府天満宮における近代庭園遺構の再評価-1125年大祭を見据えて」
防府市松崎町の防府天満宮(旧称・松崎神社、904年創建)は、梅を主とする植栽に彩られた境内を有し、1902年(明治35年)の千年大祭に際しては、造園家・植治七代目小川治兵衛(1860-1933)が境内整備を手がけた。社殿背後の天神山と一体化するように構成された空間には、現在も自然と調和した「流れ」の一部が残る。
植治は平安神宮神苑の「流れ」築造後、天神山公園にも同様の水景を設けており、この事績は、1933年(昭和8年)に掲載された追悼記事において、「三田尻酒垂公園」での活動として紹介されている。天神山一帯は明治以降、地域の景勝地であり、憩いの場としても親しまれ、「佐加太利公園」などの名でも呼ばれていた。
2027年(令和9年)の創建1125年大祭を前に、これら近代庭園遺構の意義を再認識し、文化的景観としての継承と活用の在り方を改めて考える機会となることを願う。