パ・リーグ球団別週間MVP 佐藤龍世が西武勢今季初のリーグ1位、日本ハム・清宮幸太郎も好調キープ
佐藤龍世がwRAA5.1でリーグトップ
パ・リーグは首位のソフトバンクが先週、楽天、日本ハムと対戦し、1勝4敗で優勝マジックは2減の「21」とやや足踏み状態。首位との直接対決に2勝1敗と勝ち越した日本ハムが9.5差で鷹の背中を追う。
3位・ロッテは1勝5敗と日本ハムとの2位争いからやや後退。4勝1敗で貯金生活に突入した楽天が2ゲーム差に詰め寄っている。
SPAIAでは8月20日から25日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
西武の佐藤龍世がwRAA5.1をマークし、西武勢では今季初のリーグトップとなった。佐藤は20日のオリックス戦で決勝タイムリー含む3安打を放ち、今季初の猛打賞。24日の楽天戦では7回の先頭バッターとして第3号ソロを放って逆転の口火を切るなど、週間で17打数8安打の打率.471、OPS1.315と打棒が爆発した。
これで8月12日にケガから復帰して以降、12試合中9試合でヒット、うち5試合で複数安打を記録し、打率.395と絶好調。先週のチームOPSが.485と低調な打線の中で、一人気を吐いている。
週間12安打と猛打爆発の清宮幸太郎、2本の三塁打記録した周東佑京
5勝1敗と大きく勝ち越した日本ハムでは、清宮幸太郎がwRAA4.7でチームトップだった。先週は本塁打こそ出なかったものの、今季4度目の猛打賞に加え、マルチ安打も4度記録。26打数12安打の打率.462と連日快音を響かせ、好調な打線をけん引していた。
首位・ソフトバンクは、周東佑京が2本の三塁打含め16打数6安打の打率.375でチームトップのwRAA2.9をマーク。これで今季94安打となり、自身初のシーズン100安打も目前に迫ってきた。球界屈指の韋駄天が今季はバットでも勝利に貢献している。
5位のオリックスでは、若月健矢がwRAA2.0でチームトップだった。先発出場は3試合のみだったが、計8打数4安打の打率.500をマーク。25日のロッテ戦では7回一死から二塁打で出塁し、太田椋の適時打で決勝のホームを踏んだ。打率1割台と苦しむ中でも、勝利に貢献する働きを見せている。
辰己涼介は勝負強さ発揮、ポランコは安定した打撃披露
CS進出へ追い上げを見せている楽天では、辰己涼介がチームトップのwRAA1.8をマークした。21日のソフトバンク戦では1点を追う9回裏に起死回生の同点打、23日の西武戦では初回に先制の5号ソロを放ち、これが決勝点に。週間では19打数5安打の打率.263だったが、価値ある一打でチームを勝利へと導いていた。
ロッテではポランコがwRAA1.7でチームトップだった。先週は2度のマルチ安打を記録するなど19打数6安打の打率.316、1本塁打、3打点をマーク。出場した5試合はいずれも敗戦と勝利にこそ結びつかなかったものの、安定した打撃を見せていた。
各チームとも残り30試合前後となり、シーズンもいよいよ佳境を迎える。ここからはチーム成績だけでなく個人タイトル争いも熾烈を極めていく。週間MVPに輝いた選手たちのラストスパートにも期待したい。
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記事:SPAIA編集部