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バスタ工事出入口からの浸水約3割、止水板設置2人なら2時間必要、対策の要点も提示、四日市地下駐車場検討委

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検討委員会でのやりとりについて説明する川口淳委員長(左)=津市の三重県総合文化センター

 大規模な浸水被害が起きた三重県四日市市の地下駐車場「くすの木パーキング」について調査している「四日市市地下駐車場施設復旧検討委員会」が12月12日、津市内で開かれた。5回目の今回は、浸水が各出入口からどう進んだのか、職員2人が担当する計画だった止水板の設置に実際はどの程度の時間が必要なのかを調べ、今後の対策として必要なことを複数点挙げた。12月24日に最終報告にまとめる方針。

バスタ工事用出入口からの浸水も大きく

 検討委では、追加調査として、各出入口からどの程度の浸水量があったかを算定した。地下駐車場に入った総浸水量を4万6000トンとし、各出入口の幅や浸水の継続時間などを監視カメラの映像などで確認して計算した。

 この結果、国道側の車両や歩行者の出入口からが32%余、市道側の車両や歩行者の出入口などからが37%、バスタ工事用出入口からが30%余との割合で浸水したと推計され、バスタ工事用出入口からの浸水の影響も大きかったことが分かったという。

 バスタ工事用出入口は、バスタの建設に伴い、地下駐車場のそれまでの市道側出口の位置を変更することが必要になり、行われていた。入り口には土のうなどの措置はしてあったが、一部がずれるなどし、水が乗り越えて浸水したと見ているという。

2人で止水板を設置する計画に無理

 止水板の設置にかかる時間の調査は、20歳と40歳の男性2人によって実験された。国道側、市道側のすべての出入口などに設置するのに約2時間(121分45秒)が必要だったという。今回のような緊急な浸水があれば間に合わない体制ともいえ、日常的に訓練などをしていれば、この体制が現実的でないことがすぐに分かるものだったと指摘した。

3本柱で今後の要点を挙げる

 今後の地下駐車場の復旧と防災力強化の方針としては、①まちづくり防災との連携②施設のハード対策の強化③防災管理体制の強化、の3本柱で提案した。①では、雨水排水施設の水準を時間あたり75.1ミリに引き上げる事業が進められており、まつの雨水2号幹線(下水管路延長)、落合川排水路改良工事(同)、新阿瀬知ポンプ場(排水ポンプ場新設)などとも合わせて貯留量などを見ていくことや、バスタ四日市との合同訓練による連携、中央通り再編事業での透水性舗装による水害対策などを合わせて考える必要性も指摘した。

 ②では、車両や歩行者の出入口の浸水対策として、可能な限りのかさ上げをし、高さ不足がある部分は止水板により対応、止水板は遠隔操作や冠水検知などによって自動で起伏する技術の導入を検討することとした。駐車場内や地上部に浸水センサー、冠水センサーを配備し、浸水や冠水の状況を把握できるようにすること、センサーの情報は監視室などに加え、運営管理者の本社や行政機関(国、四日市市市)へも発信できるようにすることも提言した。駐車場内の排水ポンプの設計降雨強度を現在の時間あたり90ミリから100ミリに増強、非常用電源や受変電設備などを地上部など浸水の影響を受けない場所に設置する検討に合わせて、当面の耐水性能の強化を挙げた。

 ③では、地下駐車場の閉鎖基準について、時間雨量50ミリを基本にして設定し、四日市雨量観測所で計測された時点で閉鎖を行うことや、国において事前に時間雨量50ミリの降雨が予測される場合は発生時刻の2時間前に計画閉鎖を行う、などの措置を挙げた。また、国道側の地下駐車場の防災組織について、災害対策本部長を国道事務所長とし、副本部長をPFI事業者とすることによって、躊躇のない閉鎖判断や初動対応の迅速化、応援体制の強化等を図るとした。

関係者の連携で地域を守る姿勢求める

 検討委員会の川口淳委員長(三重大学大学院工学研究科教授)は、止水板を業務計画通りにやろうとしても不可能だったことは、これまで、日常での訓練などで状況を確認していれば分かった部分で、関係者の間で問題が放置され、コロナ禍も影響したかも知れないがそのままにされ、今回の大雨で問題点が顕在化したと指摘。これを重く見て、地域を守るために、関係者それぞれが連携して対応しなくてはならないとの姿勢に言及した。

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