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世界遺産の恵みを味わう!白神そば打ち体験

まるごと青森

世界遺産の恵みを味わう!白神そば打ち体験

白神山地が世界遺産に登録されて、今年で30周年!
豊かな自然に恵まれて「水源の里」としても知られる西目屋村では、実はそばが名産だってご存じでしたか?
津軽有数の生産量を誇るこのそばは、「白神そば」として知られています。

道の駅「津軽白神」(ビーチにしめや)では、そんな白神そばを自分で打つことができるんです!
そばは大好きですがそば打ちは初めてな私・ぺすかが、道の駅に併設された「味な工房」でのそば打ち体験をレポートします。

工房についたらエプロンをつけて手を洗って、さっそく体験開始!
今回教えてくれたのは、道の駅長の桑田さん。先生と呼ばせていただきます。
明るくてきれいな工房で、先生と対面して1ステップずつ真似しながら進めていきます。

STEP1:そば玉づくり

目の前には一抱えほどもある大きな鉢。これで3人半分のそばを打っていきます!
鉢にそば粉と小麦粉を入れて、手でぐるぐると混ぜていきます。
そば粉が400グラム、小麦粉が100グラムなので、「八割そば」ということになります。さらさらの手触りが気持ちいいです。

少し水を加えて混ぜると、そばのいい香りがふわっと上がってきました!「この瞬間がそばの香りを一番楽しめるんですよ」と先生が教えてくれました。

混ぜ続けるとだんだん手ごたえが重くなってきました。鉢に残る粉を回収しながら塊を大きくして、「そば玉」を完成させていきます。

STEP2:成形

そば玉を練って形を整えていきます。
丸めて円柱にして、尖らせて潰して…と手順通り形を作っていきます。ずっしりと重みを感じるほどの塊なので、手先だけではなく、上半身全体を使わないとうまく成形できません。なんだか料理というよりは陶芸をしているような気分になってきました。
せっかくそばを打つからにはおいしいものを作りたい!という職人魂のようなものがめらめらと燃え上がってきます。

STEP3:のばし

厚みのあるホットケーキ型に仕上がったそば玉を、手のひらで体重をかけて伸ばしていきます。ピザ生地くらいのサイズ感になったら、まな板に移して麺棒を使ってさらに大きくしていきます。

生地と道具がくっつかないように何度も粉をはたきます。
「できるだけそばの割合を落とさないように、打ち粉も小麦粉じゃなくそば粉を使ってるんですよ」と先生。白神そばの味わいをしっかり楽しめそう。期待が高まります!

さて、この伸ばしていく工程がなかなかの難関かもしれません。生地は弾力があるので伸ばしても元に戻りたがるのですが、あまり強く麺棒を転がしてしまうと生地の厚さにムラができたり、穴が開いてしまったりするのです。ほどよい力で均一に、形に偏りが出ないようにあらゆる方向に向かって伸ばしていきます。

でもこの没頭できる感じ、なかなか楽しいです。バランスを見ながら薄く薄く、向きを移動しながらあっちにこっちに…真剣になってしまうこと間違いなしです!最終的に厚さは1ミリほどになり、こんなに大きなまな板いっぱいまで広がりました。

STEP4:切り分け

いよいよ最後の工程です。生地を3つに折りたたんだら添え木を当てて、専用の包丁でカットしていきます!ここで麵の太さが決まるわけですね。「細く切るとのどごしが良く、太く切るとそばの味が楽しめますよ」とは先生からのアドバイス。

私は細いそばが好きだけど、均一に切るのって結構難しい…と思っていたら「せっかく自分で作るんだから、細いのと太いの混ぜちゃってもいいかもしれないですね」というお言葉が。そうですよね、そのほうがオリジナル感があっていいですよね!ということで、多少太さにムラがあってもOKということにしました。

(先生はすっごく手早く、均一な細さで仕上げていました。さすが!)

だいたい4つに分けて器に入れたら、なんだかすごくおいしそうではないですか!

「このままちょっと食べたらおなか壊しますか?」と聞いたら「そうですね。そばって菌が多いので…必ずゆでて食べてください」とのこと。ですよね、すみません!

STEP5:実食!

工房でそばをゆでて、盛りそばにして出してくれます。ゆであがったそばを前にすると…あれ、思ったより太いような?
そう、ゆでたことで少し膨らんだのです。細く切ったつもりのそばもちょっぴり太めに仕上がり、よく見ると中にはうどんぐらいの太さのものも…。

しかし、味はちゃんとおいしいです!香りも歯ごたえもよく、あの白神山地の恵みのそばだと思うと特別な気持ちになります。さらについさっきまで粉の状態だったところから自分で仕立てたのだと考えると感動もひとしお。1食分完食し、残りはおみやげに包んでもらいました。

ということで、初めてのそば打ち体験は無事終了です。

奥が深い世界ではありますが、手順を丁寧に教えてもらえるのでお子さんでも楽しく参加できると思います。小学生の団体の体験も受け入れているようですよ(高学年からが推奨とのことです。また、体験用の鉢の数に限りがあるため人数は制限されます)。
今回は1人で体験しましたが、人数が多い場合は2人で1鉢になるそうです。

3日前までに予約が必要ですが、当日は特に持ち物は必要なく、袖がまくりやすい恰好であれば服装も自由です。エプロンも貸してくれます。

冬は閉館する施設もある中、通年営業しているというのはうれしいですよね。お子さんと一緒に親子でそば打ち体験も楽しそうです!

By ぺすか

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