【家電批評公式】フォノイコライザーおすすめ4選! オーディオのプロが徹底比較【2025年】
『家電批評』特別編集のムック『アナログオーディオがまるごとわかる本』から、おすすめをご紹介! 雑誌『家電批評』で検証テストして選んだアナログ機器に関するベストバイが大集合。今回は、プロがえらんだ「フォノイコライザーおすすめ4選」を紹介します!
家電批評が検証テストした最高のアナログ機器の選び方を紹介!
『家電批評』特別編集のムック『アナログオーディオがまるごとわかる本』は、これまで雑誌『家電批評』で検証テストしたアナログ機器の中から、実際に試してわかった、本当におすすめできる商品だけを紹介しています。
今回は、その中からレコードを再生するのに実は重要なアイテム。プロがえらんだ「フォノイコライザーおすすめ4選」を取り上げます!
フォノイコライザー導入のすすめ
レコードプレーヤーやアンプ、スピーカーさえあれば十分と思われがちですが、実は重要なのがフォノイコライザーです。最近はレコードプレーヤーに内蔵されているものが増えてるものの、音質的には物足りないことも。
ここではフォノイコライザーの基本から選び方までを解説します。
そもそもなぜフォノイコライザーが必要なのか?
レコードの音を再生するには、フォノイコライザーが必須!
レコードプレーヤーから出力される信号は非常に小さい。それらを昇圧して使えるレベルにするのが「フォノイコライザー」です。これがないとレコードを鳴らすことはできません。
最低限アンプ内蔵のフォノイコライザーを使いたい
レコードプレーヤー内蔵のフォノイコライザーは小さい
近年発売されたレコードプレーヤーは、ほとんどがフォノイコライザーを内蔵しています。そのため、フォノイコライザーを別途用意しなくてもレコードを再生することはできます。
しかし、レコードプレーヤー内蔵のフォノイコライザーは小型のため、レコードの音を十分に再現することが難しいこともあります。
レコードの音を存分に楽しみたいなら、最低限アンプに内蔵されているフォノイコライザーの使用をおすすめします。
なお、レコードプレーヤーやアンプの端子に「フォノ(PHONO)」があればフォノイコライザーを内蔵しています。画像のようにレコードプレーヤーによっては、「フォノ(PHONO)」と「ライン(LINE)」の切り替えスイッチを搭載している機種もあります。
購入前にフォノイコライザーの有無は必ずチェックしましょう。
【プレーヤー内蔵タイプ】
この機種の場合、アンプなどのフォノイコライザーを使用するなら「フォノ(PHONO)」、プレーヤー内蔵のフォノイコライザーを使用するなら「ライン(LINE)」にスイッチを切り替えます。
【アンプ内蔵タイプ】
レコードプレーヤー内蔵のフォノイコライザーを使用しない、またはフォノイコライザー非搭載レコードプレーヤーの場合は、レコードプレーヤーの出力をアンプの「フォノ(PHONO)」入力に接続します。
単体フォノイコライザーのメリット
MM型、MC型カートリッジ両方に対応しているのが魅力
レコードプレーヤーの音を左右するカートリッジ(レコード針)には、MM型、MC型の2種類があります。
レコードプレーヤーやアンプに内蔵されているフォノイコライザーは、MM型カートリッジのみに対応したものが多く、MC型のカートリッジを使用してレコードを楽しみたい場合は対応できません。
その点、単品フォノイコライザーの場合は、両方のカートリッジに対応するものが多くあります。
レコードの楽曲に応じてカートリッジを変更したい場合や、MC型カートリッジをメインで使用したい場合は、単体フォノイコライザーを用意しておいた方が柔軟に対応できます。
オーディオライター ゴン川野 氏のコメント
「アンプに内蔵しているフォノイコライザーでほとんどの場合は対応できますが、MC型カートリッジのレコードプレーヤーの場合は注意が必要です。」
高級フォノイコライザーは何が違う?
高額な方がやはり機能性が高い
価格よりメーカーによる設計思想が大きく反映されるものの、高額な製品ほど機能性が高くなります。
複数の※イコライザーカーブを切り替えられるモデルや、音の信号の大きさを調節するゲインの切り替えスイッチを搭載しているフォノイコライザーもあります。
※イコライザーカーブ
レコードは全体的に音量を小さくし、収録時間をできるだけ長くするために低域は小さく、高域は大きく調節するのが一般的です。
しかし、このまま再生すると高域ばかりが目立ってしまいます。そのバランスを収録時の状態に戻してくれるのがイコライザーカーブです。
現在はRIIAカーブというイコライザーカーブが主流になっています。
【5万円台のモデル】
ゲインなどを切り替えできる。
【16万円台のモデル】
RIAA以外のイコライザカーブに対応。
予算が限られるなら低価格なコンパクトフォノイコライザーという手も
VM/MMカートリッジに対応した簡単接続のフォノイコライザー
レコードプレーヤーにアンプ、スピーカーなどを揃えるとなかなかフォノイコライザーに予算を割くのは厳しい……。
しかし、MMカートリッジのみ対応などに絞れば5000円台のフォノイコライザーもたくさんあります。もちろん高級機のほうが機能性は高いものの、フォノイコライザーにかける予算を最低限に抑えるのもありかもしれません。
低価格なフォノイコライザーとして、おすすめするのが「オーディオテクニカ AT-PEQ3」です。
オーディオテクニカ
AT-PEQ3
実勢価格:5409円
サイズ:W70✕D92✕H30mm
重量:160g(約)
入力インピーダンス:47kΩ
高級感がありながら堅牢性も高いメタルボディ
プロがえらんだフォノイコライザーのおすすめは?
【U2万円部門】iFi audio「ZEN Air Phono」
ZEN Air Phono イメージ
iFi audio
ZEN Air Phono
実勢価格: 16,829円〜
5万円以下でMM、MC両対応 機能性能にも優れたハイコスパモデル
U2万円部門のおすすめフォノイコライザーは、iFi audio(アイファイオーディオ)「ZEN Air Phono」です。
ACアダプター非搭載でもコスパは文句なし。レコードの音のよさを再認識できます。
1万円台ながらMM、MC両方のカートリッジに対応できるコスパの高いフォノイコライザーです。
MM、MCの切り替えスイッチは背面に搭載しています。端子はRCA入出力のみ。ESR(等価直列抵抗)、高安定性、低歪みのパーツを左右対称のチャンネルアウトに搭載。オペアンプも超低歪特性を実現したとうたう「OVA2673A」を採用しています。
電源アダプターが付属していないため、自分で用意しなければならないのがネックです。
多機能モデルではありませんが、入門機としてはもちろん、中級者以上にもおすすめできるハイコスパモデルです。
幅: 158mm
奥行: 100mm
高さ: 35mm
重量: 320g
入力インピーダンス(MM): 47kΩ
入力インピーダンス(MC): 1kΩ
出力インピーダンス: 100Ω
型番: ZN-AR-PHONO
オーディオライター ゴン川野 氏のコメント
「レコードのゴロゴロ音を低減してくれる機能を備えながら、MM型とMC型両方のカートリッジに対応。あらゆるニーズに応えてくれるハイコスパ機です。」
レコードの雑音を抑制する専用機能を搭載
フロントパネルにレコードのソリから起こるゴロゴロ音を取り除いてくれる「サブソニックフィルター」ボタンを搭載しています。
USB充電器に対応
電源用のACアダプターは付属しておらず、別途用意する必要があります。しかし、USB-DCケーブルが付属しており、一般的なUSB充電器を活用できます。
【U6万円部門】Rega「FONO MC」
FONO MC イメージ
Rega
FONO MC
実勢価格: 42,937円〜
厳選された高音質パーツを採用 MCカートリッジ特化の単機能モデル
U6万円部門のおすすめフォノイコライザーは、Rega(レガ)「FONO MC」です。
余計なノイズをしっかりカット。MC特化の変わり種モデル。
MCカートリッジのみに対応した単機能モデルで、背面にはゲインなどを調節できる切り替えスイッチを搭載しています。
MMカートリッジ対応機の「FONO MM-MK3」もラインアップされています。
最低出力員荷抵抗(推奨): 5K
出力インピーダンス: 200Ω
型番: 00940446
【U20万円部門】ティアック「PE-505-S」
PE-505-S イメージ
ティアック
PE-505-S
実勢価格: 178,200円〜
多機能で操作するだけでも楽しい 約15万円でも絶対に損しない
U20万円部門のおすすめフォノイコライザーは、ティアック(TEAC)「PE-505-S」です。
フルバランス伝送にも対応! レトロフューチャーなデザインで機能性もかなり高いです。
MMとMC両方のカートリッジに対応。MC型に関しては負荷の切り替え機能があり、カートリッジの特性に合わせた設定ができます。また、RIAA以外の特性も選べるため、あらゆるレコードに対応できるのも特徴です。
幅: 290mm
奥行: 252.5mm
高さ: 84.5mm
重量: 4.5kg
入力インピーダンス(MM): 47kΩ
入力インピーダンス(MC): 1kΩ(最大)
出力インピーダンス: 126Ω(バランス出力)
型番: TN-3B-B
オーディオライター ゴン川野 氏のコメント
「MM、MC両対応なだけではなく、MMカートリッジの負荷容量切り替えが可能。使うカートリッジによって最適な設定ができるのが魅力です。」
MCカートリッジの消磁機能も搭載
MMカートリッジには負荷容量の切り替え、MCカートリッジには負荷抵抗の切り替え機能を装備。
また、MCカートリッジには負荷抵抗測定機能も備えており、「MEASURE」キーを押すことで、中央のメーターに負荷抵抗値を表示することができ、適切な負荷抵抗値を自分で調節できます。
【U20万円部門】オーロラサウンド「VIDA prima」
VIDA prima イメージ
オーロラサウンド
VIDA prima
実勢価格: 130,680円〜
機能性より音質を重視! 優しくアナログらしい音色を奏でる
同じくU20万円部門のおすすめフォノイコライザーは、オーロラサウンド(Aurorasound)「VIDA prima」です。
レコードの音を余すことなく再現。2つの回路を採用したハイブリッドモデル。
NF型とCR型のトーンコントロール(音質を調整するための回路)を融合させたハイブリッドモデル。ノイズが少ないNFと、繊細かつ力強いサウンドのCRを組み合わせることで、レコード本体の音を余すことなく再現しています。
幅: 250mm
奥行: 246mm
高さ: 69mm
重量: 2.3kg
入力インピーダンス(MC): 47kΩ
出力インピーダンス: 47Ω
オーディオライター ゴン川野 氏のコメント
「優しくアナログらしい音色が特徴。MMとMCカートリッジの両方に対応しています。デザイン性も高く、ウッドキャビネットに鉄製シャーシが収められています。」
針を乗せる際に便利な大型ミュートボタン
フロントパネルに上位機種にも搭載されていた大型のミュートスイッチを装備。レコードに針を乗せる際の嫌な音をカットできます。
以上、『家電批評』特別編集のムック『アナログオーディオがまるごとわかる本』から、プロがえらんだ「フォノイコライザーおすすめ4選」でした。
フォノイコライザーが気になっている人は、本記事を参考に、お気に入りをみつけてみてください。
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