奥村組、DX人材を育成する取り組み
9月27日放送の「L is B presents 現場DX研究所」(文化放送 毎週月曜日20:00~20:30)は、先週に続き、株式会社奥村組、ICT統括センターイノベーション部DX推進課長の廣瀬年彦氏と、ICT統括センターシステム部システム課長の瀬賀東吾氏をゲストに迎え、DX人材を育成する取り組みについて詳しくお話いただいた。
松井佐祐里アナ(パーソナリティ)「まずは、企業プロフィールをご紹介致します。株式会社奥村組は、1907年に創業した大阪市阿倍野区に本社を構える総合建設会社です。“堅実経営”“誠実施工”を信条に、社会から必要とされ続ける企業として、社業の発展を通じ広く社会に貢献するという経営理念のもと、土木・建築両事業に投資開発事業等を加えた総合インフラストラクチャー企業として、全国で事業を展開しています。働き方改革にも注力しており、生産性向上や業務効率化を目指したさまざまな取り組みを進めています」
L is B代表・横井太輔氏(パーソナリティ)「DXを推進するための一番のポイントは何ですか?」
株式会社奥村組ICT統括センターシステム部システム課長・瀬賀東吾氏「DX人材の育成が鍵を握ると思っています。当社においてはITリテラシーの向上や現場におけるDXの推進、あとは高度なDX人材をどうやって育成していくかというところを考えながら実践しています」
株式会社奥村組ICT統括センターイノベーション部DX推進課長・廣瀬年彦氏「私も同じ人材教育ではあるんですけど、その教育の中で意識を変えるところに重きを置きながら、なんでDXするのかをちゃんと考えないと、間違った方向に行ってしまうのかなと思います。ですので、そういった教育の中身もちゃんと考えていかないといけないと思います」
横井「何かそういったプログラムはあるんですか?」
廣瀬「DXリテラシー教育みたいなところを今年度から始めてます」
松井「DXを進めていく上で感じる課題はありますか?」
廣瀬「DXがそもそも何かわかってない人が多いと思っています。それは当社に限らず業界であったり、社会全体に言えることだと思ってます。DXという単語を聞いたことがあっても、おそらく説明できる人は少ないと思います。DXはDXを推進する部署がやってくれるんでしょと勘違いしてる方もいらっしゃいます。DXをちゃんと理解してもらっていかに自分事として認識してもらうようになるかというところが課題だと思ってます」
横井「大きな会社はそもそも分業されてるじゃないですか。DX化なんてやると、それはその課の仕事になりますよね。会社の取り組みでロードマップを発表されてますけど、それはDX化を推進するんですけど、実際、浸透はみんなでやるんだよってことですよね」
横井「DX人材に関して取り組んでいることはありますか?」
瀬賀「当社ではDXを推進するための人材構成を三つの階層に分けています。一つ目が一般社員向け、二つ目がDX推進人材、三つ目が高度DX人材。その3階層に合わせた教育やトレーニングを実施しています。一般社員に対しては、全社のITリテラシー向上を目的としてDXとは何かとか、ITに関する基礎知識や情報セキュリティに関する教育をeラーニングを通して実施しています。DX推進人材と高度DX人材に対しては、それぞれのレベルに応じたAI、IoT、ロボティクス、データサイエンス等の専門性の高い教育やプロジェクトマネジメントの教育というところを実施しています」
横井「社員の皆さんを3つの階層に分割されてるのですね」
松井「分けた理由は何ですか?」
瀬賀「DXは我々のようなICT部門が進めていくのではなく、やっぱり現場で進めていくということが大切ですので、DXを進めていく人の教育を重視している。さらには一般社員に関しては情報セキュリティの教育というところを主な目的としています」