【二宮町】町政施行90年 1万人集い祝典 「未来」描いた演劇も
二宮町(村田邦子町長)は11月3日、町政施行90周年を迎えた。この日、町生涯学習センターラディアンで記念イベントが開催され、町民たちが未来を描いた演劇などを披露。会場には約1万人が来場し節目を祝った。
二宮町は江戸時代、一色、中里、二宮、山西、川匂の5つの村が合併した吾妻村が前身。東海道線二宮駅の完成や避暑地として別荘建設が進み近代化を遂げた。この発展を受け、1935年11月3日に二宮町が誕生した。
1955年以降は百合が丘団地建設で人口は急増。西湘バイパスと小田原厚木道路全線開通により利便性が向上、商店が増え、地域団体も次々に結成された。
暮らしの基盤整備が進む中、首都圏のベッドタウンとしての地位を確立し、93年には人口3万人を突破した。現在は人口減少にあるが町は今後、子育て環境の充実などを中心に、安全安心なまちづくりを目指している。
新たな時代に向けたまちづくり
記念式典で村田町長は「先人の積み上げた歴史、文化を守り、育て、さらに住みやすいまちとして、新たな時代に向けた様々なまちづくりに取り組んでいます」とあいさつした。
町では今年度、「こどもまんなか元年」をうたっており、イベントはこどもをテーマにした企画が多く行われた。会場では、町の未来を担うこどもたちの視点に立った「こどもの権利講演会」や、パネルディスカッションなどが行われた。
町民が演じる町の歴史を舞台にしたオリジナル劇「二宮ミライ史物語」では、より良い町にするために話し合う町民を出演者が熱演。劇が終わると、客席からは大きな歓声と拍手が沸いた。観劇した二宮町在住の男性は「感動した。良いものを見せてもらった」と声を弾ませた。
イベントを楽しんだ30代の夫婦は「10月に引っ越してきたばかりだったけど町のことがよく知れて、人も良い雰囲気で素晴らしいところに来たと思う」と喜びを語った。
夜には、葛川河川敷から色鮮やかな花火が打ち上げられ、8000人の見物客が楽しんでいた。