ジュビロ磐田の横内監督、五輪バックアップの鈴木海音に「A代表目指せ!」川崎フロンターレ戦のポイントも
J1磐田の横内監督、川崎F戦に向けて「我慢強くやれるか」
ジュビロ磐田の横内昭展監督は7月5日、オンラインで取材に応じ、パリ五輪日本代表のバックアップメンバーに回った鈴木海音選手について「残念だったけれど、目指すところはA代表。しっかり今自分のチームで力を発揮して成長し続ければ必ず手が届く」と激励したと明かしました。
一問一答
ーパリ五輪のメンバー発表で鈴木海音選手はバックアップメンバーに回った。本人と話はしたか。
「しました、しました。僕らも何も聞かされていなくて発表時に知った。次の日、海音と話をして『次はA代表だな』という話をしました。ただ、残念だったけれど、目指すところはやはりA代表。そこに行くにはしっかり今自分のチームで力を発揮して成長し続ければ必ず手が届くと思う。まずはここで頑張るぞという話をしました」
ー海音選手について。バックアップメンバーなので大会中アクシデントがあればパリに飛ぶのを視野に入れながら、試合に向けて準備するという同時並行になるのか。
「そうですね。バックアップメンバーには入っているので必要があれば行ってもらう」
ー川崎の印象は。
「フロンターレは誰が見ても攻撃的なチーム。自分たちでゲームをつくって得点を奪えるチームだと思う。優勝争いするようなチームだと思っている」
ー試合のポイントは。
「前回対戦した時もボールを握られる時間が長かったが、我慢強くやれた。今回も同じような感じで我慢強くやることはすごく重要になる。
前回も我慢強く守れたところから自分たちの時間になり、長い時間ではなかったが、自分たちの良さを出せる局面もあった。ボールを奪った時にすぐにロストするのではなく、握った時に自分たちの時間をつくれるかがポイントになる」
ーここ数試合でサイドハーフにいろいろな選手が入っている。次の試合で求めたいことは。
「あのポジションは攻守にタスクがある。まずチームでやろうとすることをしっかりやってもらう。それにプラスして攻撃に関しては、それぞれタレントで持ち味が違う。タレントの持ち味を発揮してほしい」
ー川崎戦は前回、点の取り合いになった。
「我々も成長した部分があるかもしれないが、川崎も試合をして当時よりも良くなっている部分がたくさんある。あの試合がそのまま、同じようになるかといったら、ならないかなと思う。
ただ川崎自体も戦い方を変えていない。大枠ではしっかりボールを大事にしながら自分たちで崩していく。多少前回対戦よりも背後へのボールが少し増えているかなという印象はある。そこをうまく耐えながら、自分たちの時間がくれば、すぐ奪われるのではなく、動かしながら相手の弱点を突いていきたい」
ー川崎は4−3−3から4−5−1にして長い。気を付けるポイントは。
「前回はアンカーの横にボールを収めながら起点をつくって攻撃できた。2ボランチになってもうひとりそこにケアする選手がいて、前線からのプレッシャーは少しはめにくい部分も出てくる。
そこはうまく数的優位をつくってボールを動かすことはできる。相手の出方を見ながらボールを動かすことができれば、我々は少し前進することができる」
ー前回よりも背後へのボールが増えると、最終ラインは後ろのケアが必要。コンパクトにやるうえで大事になるのは。
「川崎には背後を走れる選手がいる。その選手が怖いからといってずっと後ろばかりケアしたら、バイタルエリアをうまく使いながら、そこを起点にサイドで数的優位、もしくは1対1をつくってくる。
押し込まれる状態だと、我々の体力も奪われる。少しでもそれをやりたくないので、裏は怖いが(ラインを)上げるチャンスがあれば上げて、前線と守備をコンパクトにして、一人がはがされても、もう一人が行ける距離を常に確保する。1対1で仕掛ける選手が多いのでそういう距離感を確保するのが重要になってくる」
ー海音選手や森岡陸選手らセンターバックのリーダーシップが必要になる。
「海音君には毎日言ってます(笑)。海音だけではなく、リカルドにも陸にも槙人にも、そのポジションに入る選手に対しては口を酸っぱくして言い続けている。
コンパクトな状況は自分だけでは無理。2列目や前線の選手までしっかりコントロールする。いちばん見えているのでいつも要求している」
ーシーズンの中で海音選手はチャレンジをしているイメージ。
「すごくいろいろトライ、チャレンジしてくれている。とにかく間違ってもいいから(周囲に)伝えろと言っている。リーダーシップも出てきているが、まだまだ足りない。そこは伸びしろしかない。全然満足していない」
ー2巡目に入り相手は磐田に対してどこを警戒していると感じるか。
「前線のペイショット、ジャーメインのところはかなり警戒していると思う。なかなかそこに起点をつくらせないような形になっている。どのチームと対戦しても、J2よりもチームとして個人としてスピードや強度がある。
選手たちも少し慣れてきて数字的に見ても対等にできる試合が増えているが、最終的にそれを確実に勝ち点につなげられるところまでまだまだ来ていない。今後フィジカル面で慣れてきたところでプレーのクオリティーを上げていけるかが課題」
ー監督がいちばん気にしている数字は。
「目の前の試合で勝ち点3を取ることです」