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1歳半健診で指摘、不安の中で知った「療育」とは?3タイプの発達支援施設、そこで感じた親子の成長

LITALICO発達ナビ

1歳半健診で指摘、不安の中で知った「療育」とは?3タイプの発達支援施設、そこで感じた親子の成長

監修:初川久美子

臨床心理士・公認心理師/東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち

成長がのんびりで悩んだ日々

のんびりした子だなと思っていた長男けんと。1歳半健診で指摘を受けて発達の遅れを知りました。

どこに行けば、お友達と関わる機会をつくれるのか、どうやったらできることを少しでも増やしていけるのか、方法が分からず悩む日々。誰かに相談しても「男の子は成長がゆっくりだから」と心に寄り添っていただいたもののモヤモヤはおさまらず、市の発達相談へ行くことに。そこで勧められたのは、市の親子教室。すぐに通わせていただくことにしました。

親子教室の懇談会で「リョーイク」という言葉を耳にしました。初めて聞く言葉で意味が分からず、家に帰ってからインターネットで調べてみると『発達に不安を抱える子どもの特性に応じて、困りごとの解決や社会参加に向けて支援すること』というような内容を目にしました。

「これだ!」と衝撃を受け、すぐに近くの発達支援施設を調べ、いくつか見学へ。それと同時に、療育を受けるにあたり必要な手続きをとり始めたのです。

複数の民間の発達支援施設へ通うことに

当時住んでいた地域では、療育を受けるには発達支援センターで面談をすることが必要でした(お住まいの地域によって違うようです)。

担当の方が、けんとの様子をみて私からの聞き取りをしたあと、総合的な判断で受給者証を発行していだけることが決定。このころは、まだ病院での診断を受けておらず、療育手帳をもっていない時期でした。

どんな施設があるのか調べていくと、
・預かり型の小集団タイプ(内容はミニ保育園のようなイメージ)
・体を動かすことをメインにしている運動特化型タイプ
・苦手なことを集中的に教えてくださる個別療育タイプ
・集団と個別を両方行うタイプ
など、いろいろな種類の施設がありました(地域によって異なるようです)。

専門家がいらっしゃる施設はキャンセル待ちになっていることも多く、空き状況は施設によって違いました。

実際に見学に行き、けんとに合っていそうな預かり型の小集団タイプ、運動特化型タイプ、個別タイプに月に数日ずつ通うことにしました。ひと月に使える日数の上限が受給者証の発行時に決定されるため、範囲内で必要なサービスを組み合わせることができるようです。

市立の発達支援施設で親子共に感じた成長

年少の年齢のとき、受給者証を利用して通う、市立の児童発達支援センター「A園」に入園。ここは週に5日間通う(単独通園)発達支援施設で、幼稚園や保育園などと併用ができない施設でした。幼稚園に通わせたいと夢を抱いていたため、多少心の葛藤がありましたが、子どもの成長を願い入園を決意。

1クラスに子ども10名、先生4名。全部で7クラスほどの、先生が多い保育園というイメージ。月に1度、言語聴覚士さんによる個別訓練、2ヶ月に1度、作業療法士さんによる個別訓練を受けられました。

普段から、専門家の先生方もクラスに参加してくださり、課題をみつけ、遊びの中で療育に取り組んでくださいました。

ほかにも月に1~2回、親に向けての勉強会や、年に2回の臨床心理士さんによる発達検査も行われました。運動会、遠足、お楽しみ会、誕生日会などの幼稚園、保育園でやるような行事もたくさんあり、私もけんとも楽しく通うことができました。

年中から地域のこども園に転園したので通ったのは1年間でしたが、子どもの成長をとても感じましたし、発達の悩みを抱えるママ友ができ、私自身も学ぶことが多く、通ってよかったと心の底から思いました。

相談できる場所があることで心の安心に

年中でこども園に転園してからは、週4日、園のあとに発達支援施設に通いました。

引っ越しも経験し、地域によって療育の種類や施設数の違いがとてもあることも分かりました。以前、住んでいた地域は小学生になると個別のプール療育、音楽療育、プログラミングなど、好きなことで楽しく学んでいく施設もありましたが、今の地域にはありません。

民間、市立にかかわらず、施設の先生は子どもの小さなことも逃さず見てくださる方が多く、「できた」が増えたときに一緒に喜んでくださる先生方の存在は私にとっても大きいです。何より、私が不安に感じること、どういう対応をしたらいいのか悩んでいるとき、すぐに相談できる方がそばにいるというだけで心の安心につながっています。

親が教えようとすると、ついできないことにイライラしたり、落ちこんでしまったりするけれど、先生方にお任せすることによって、心が楽になる部分もたくさんありました。

これからも通っている施設の先生方と情報交換をしながら子どもの成長をサポートしていけたらと思っています。

執筆/ゆきみ

(監修:初川先生より)
「療育」という言葉を知らなかったころから、現在までのさまざまな機関・施設への通所経験のシェアをありがとうございます。療育とは元の意味では「治療しながら教育をする」ということです。苦手なことをトレーニングしたり、発達を促したりしながら、その発達段階に合わせたさまざまな経験をしていくということですね。言語面、運動面、心理発達面など、さまざまな領域から子どもの発達をみる・語ることができますし、それぞれの専門家もいるので、どの施設でどのような療育を受けるのがいいか、悩ましいところです。そして、ゆきみさんも書かれているように、そうした地域のリソースは地域差が大きく、全国どこでも同じようなサービスが提供されているとは言い難いのが実情です。

ただ、ゆきみさんも書かれていましたが、「先生方」は発達のゆっくりなお子さんへの対応に慣れていたり、専門的な知見をお持ちであったりして、「小さな目盛り」でお子さんのことを見て、褒めて、それを保護者に伝えてくださることが多いと思います。忙しい中では見過ごしてしまうような小さな、しかし、確実な成長も見つけていただけるのはありがたいですね。そんな先生方の「視点」から、こちらの視野も広がり、お子さんを見る眼差しが温かくなることもこれまで多々あったことと思います。困ったときに相談しやすいことも、週に複数回通うことのメリットだと思います。また、横のつながりができることもありますね。同じく悩みを抱えながら子育てをしているお仲間ができることも心強いですね。

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