食欲旺盛なドクターフィッシュ<ガラ・ルファ> エサとして魅力的な人とそうでない人の違いとは?
ガラ・ルファという魚がいます。「ドクターフィッシュ」という呼び名の方が一般的かもしれません。
この魚は人間の皮膚をついばむことから、2000年代には美容効果があるとブームにもなりました。
少しくすぐったく、近くに寄ってくるかわいい魚たちは子どもたちにも大人気。一時は、ショッピングモールなどでもドクターフィッシュ体験をできるブースがあり、盛況を博していました。ドクターフィッシュ体験のブームは過ぎましたが、温泉や観光地、水族館などでその人気は今も健在です。
そんなドクターフィッシュ体験で少し不思議なことがあり、その理由を考察してみました。
ドクターフィッシュとは?
ドクターフィッシュとはガラ・ルファ(学名:Garra rufa)という魚のこと。一般的には、通称のDoctor fish (ドクターフィッシュ) と呼ばれることが多いです。
ガラ・ルファはトルコやイランなどの西アジアの河川に生息するコイ目コイ科の魚で、10センチほどに成長。水温28〜34℃の温泉や渓流で生育しています。
ドクターフィッシュ──直訳で「医者魚」と呼ばれるのは、人の皮膚の古い角質層を食べることが由来と言われているようです。トルコでは400年以上も前から、人の皮膚病の治療に使われています。
ガラルファは雑食性で、本来は藻や微生物などを食べます。吸盤状の口で石や岩などを舐めるようにしてエサを食べるのが特徴です。
ドクターフィッシュにかじられない人がいる?
高知県高知市にある桂浜水族館を訪れた際、ドクターフィッシュ体験が100円でできると知り、子どもに体験させてみることにしました。しかし、周りの大人の手には群がるものの、子どもの手にはほとんど寄ってきませんでした。
ちょっとびっくりしたのですが、大人が手をつけなくても、子どもの手には数匹しか寄って来なかったので、エサとして魅力がなかったのかもしれません。
子どもが餌食にならなかった理由を考えてみた
ドクターフィッシュの特徴を踏まえると、まず考えられるのは、子どもの手には古い角質が少ないことが挙げられます。
子どもは成長が早く新陳代謝も早いため、よく手洗いをする子どもであれば古い角質は少ないようです。大人になると皮膚のターンオーバーが不規則になり、古い角質がたまりやすくなるため、エサとしては魅力的なのでしょう。
次に、“こそばゆい”という理由で子どもが指を閉じてしまったため、指の股など柔らかく食べやすいところが隠れてしまったことも要因の可能性があります。
確かに、食いつかれている大人の指は開いていました。一方、ドクターフィッシュは手の甲に多く群がっていたので、これは間違いかもしれません。
最後にもう一つの可能性が考えられます。子どもが“こそばゆい”という理由で、手を動かさずにはいられなかったことです。
ガラ・ルファは臆病なので、手を動かしたことで逃げたのかもしれません。
いずれにしても、大人の方が古い角質がたまりやすいので、ドクターフィッシュはエサが豊富で食べやすい(動きがすくない)ところに集まったのでしょう。
桂浜水族館の“無免許医”によるセラピーを体験しよう!
桂浜水族館では、面白い表現でエサやりや体験をアピールしています。楽しいのでとてもおすすめです。
ドクターフィッシュ体験はこそばゆいですが、古い角質層を除去してもらって、ツルツルすべすべの肌を目指しましょう。
なお、日本では医療行為とは認められておらず、医学的な効果は裏付けされていません。傷口を浸けると感染症の危険があるため、負傷やかさぶたがある場合、ドクターフィッシュの体験は推奨できません。
(サカナトライター:額田善之)
参考資料
鳥羽水族館-飼育日記 飼育係の生の声お届けします! ドクターフィッシュ
TURKISH Air&Travel-ドクターフィッシュの効果と注意点とは?トルコ発祥の角質を食べる魚」