壁紙で作るクラフトアート 森隆四郎さん(八千代市在住)
森さんが壁紙で作るオリジナルの小物製作を始めたのは、歌舞伎座の土産物コーナーで見かけた眼鏡ケースがきっかけ。
「これならできるかもしれない」と試行錯誤して独自の小物を編み出し、ペン立てや宝石箱など30種類ほど、1000点以上の作品を作ってきました。
喜ばれることが大きな幸福感になる
今年SAINT.Dミニギャラリー(佐倉市)で開催された「森隆四郎(りゅうしろう)クラフト展」では、小物の展示と、材料費程度の価格で作品を販売。
カラフルで個性的な小物は好評で、展示会のリピーターや外国人旅行者の間で評判になるほどです。
心に焼き付いた、東京大空襲で見た光景
森さんの活動の原点は4歳の時の東京大空襲。
燃え盛る火の海の中を逃げ惑い、九死に一生を得たという壮絶な体験をしたのです。
「生き残った自分は何かで恩返しをしたい」、その一心で生きてきたと言います。
それは12年続けた子どもの命を守るスクールガードにもつながっています。
森さんは全員の名前を覚え、呼びかけて、子どもたちの心に寄り添います。
また人からの頼まれ事は断わらないと決めていて、ベンチの修理やペンキ塗り、看板作りなどさまざまな事を引き受けてきました。
「人が自分を頼ってくれたら何としてでも応えたいし、地域の役に立ちたいのです。小物作りも喜んでくれる人がいるから続けてきました」。
83歳の今でも心を貫くこの思いがあるからこそ、森さんは行動し続けています。
※問い合わせ 電話番号/047-484-3070 森