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アートや音楽を通して愛と魂を伝える「CHAME」。

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アートや音楽を通して愛と魂を伝える「CHAME」。

新潟市内のライブハウスで活動している「Ripers(ライパーズ)」というロックバンドで、ベースやヴォーカルを担当している「CHAME(チャメ)」こと小川さん。デザイン事務所でグラフィックデザインの仕事をする傍ら、アート活動もおこなっています。お仕事の途中で抜けてきていただき、信濃川を眺めながら小川さんにアートや音楽についてのお話を聞いてきました。

CHAME

小川 定信 Sadanobu Ogawa

1962年新潟市秋葉区生まれ。新潟スクールアカデミー グラフィックデザイン科卒業後、印刷会社を経てデザイン事務所「株式会社アドプロダクションエム」にグラフィックデザイナーとして勤めるかたわら「CHAME」としてアート活動を続けてきた。「Ripers」というバンドでライブ活動も行なっている。

おじいちゃんの膝の上で描いていた絵が、アートの原点。

——ロックバンドをやりながらアート活動をしていると聞いて、どんなとんがりまくった方かと思っていたんですけど、とてもゆるいムードの穏やかな方で安心しました(笑)

小川さん:そうですか。それなら僕もよかった(笑)

——小川さんは「株式会社アドプロダクションエム」でグラフィックデザインの仕事をされているんですよね。

小川さん:もう40年も同じ会社に勤めてきました(笑)

——そのかたわら「CHAME」という名でアート活動もされています。「チャメ」というのはどういう意味の言葉なんですか?

小川さん:「お茶目」の「チャメ」。小さい頃はおじいちゃんから「チャメ」と呼ばれて可愛がられていたんですよ。

——へぇ〜、小川さんはおじいちゃん子だったんでしょうか?

小川さん:よくおじいちゃんの膝の上に座って、粘土で遊んだりお絵描きを楽しんだりしていました。大きくなって専門学校に上がる頃になると、ポスターカラーやアクリル絵の具で絵を描くようになっていったんです。紙粘土を使った立体作品も作るようになりましたね。

——作品を見せていただくと、シンプルでポップな作風が感じられます。

小川さん:そうかもしれません。世代的にアンディ・ウォーホル、キース・ヘリング、ジャン・ミシェル・バスキアといったポップアートには影響を受けました。

——ちなみにどんなテーマで創作されているんでしょうか?

小川さん:「愛の魂」です。ジョージコックスの「ラバーソール」を文字って「Lover Soul」なんて呼んでますけどね(笑)。アートと音楽を融合して自由な表現ができたらいいなと考えています。

——音楽のお話が出たところで、バンドについても教えてもらっていいですか?

小川さん:「セックス・ピストルズ」や「ローリング・ストーンズ」に影響を受けて、専門学校時代にパンクバンドを結成したんです。それ以来ずっとバンド活動を続けてきて、現在は「Ripers」というバンドを結成して活動しています。

——調べてみると「Ripe(ライプ)」という言葉には「成熟」という意味があるようですね。

小川さん:そうなんです。「熟した人間の集まり」だから「Ripers」とつけました。平均年齢40歳以上のバンドを対象としたコンテスト「熱血!オヤジバトル」に出場することを目的に結成したんですが、残念ながら夢を叶えることはできませんでした(笑)。特別なことではなく、日常的なことを歌っていきたいと思っています。

自分が受けてきた感動を、これからは返していきたい。

——「CHAME」としてはどんなアート活動をしてきたんですか?

小川さん:美容室や飲食店の壁や窓にアートを描いたり、劇団公演や市民映画館イベントのポスターを作ったりしてきました。

——最初に作品を発表されたのはいつ頃なんでしょうか?

小川さん:1990年に知り合いの写真家から声をかけていただき「新潟市美術館 市民ギャラリー」で写真とイラストの5人展を開いたのが最初でした。それからは誘われるままにグループ展や個展を開催してきましたね。

——今までのアート活動で印象に残っていることはありますか?

小川さん:「万代島多目的広場 大かま」がオープンする際に「1日無料でイベント利用することができる」という公募があったんです。仲間と3人で応募してみたら抽選で全員が当選してしまって、合わせて3日間無料でイベント利用できることになりました。

——どんなイベントを開催したんでしょうか?

小川さん:新潟県や新潟市をはじめ「動物愛護ネットワーク」の後援をいただき「わんにゃんカーニバルin大かま」という、猫の譲渡会をメインに動物愛護を考えてもらうイベントを「かえる実行委員会」主催で開催しました。

——あれ? アート系のイベントではなかったんですね。

小川さん:そのときお客さんたちと一緒に、絵を描いたフラッグを作ったんです。アーティストではない方々から逆に影響を受けましたね。みんなでわいわい楽しみながら作り上げたことで、つくづく「絵はコミュニケーションだな」と思いましたよ。

——いろいろな催しのあるイベントだったんですね。他にも印象に残っているアート活動はありますか?

小川さん:「ギャラリー&カフェVUCA」で開催した個展で行われたイベントの、お客様参加型フラッグ作りが楽しかったです。

——今後はどのような活動していきたいですか?

小川さん:僕自身、いろいろなアートや音楽から励まされたり、感動をもらったりしてきたので、恩返しじゃないけど今度は自分がそういうものを伝えていきたいですね。そして絵の楽しさを多くの人に知ってもらえたら嬉しいなって思います。

——近々、小川さんの作品に触れる機会はありますか?

小川さん:11月6日に新潟市北区にある「Trattoria NoraCucina(トラットリア・ノラ・クチーナ)」敷地内のギャラリーで開催される「ねこねこ展2024」に参加する予定です。あ……早く作品を描かなきゃ(笑)

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