【横須賀 観光スポットレポ】秋葉神社 - 自然の法則を表す火の神とは?
横須賀市津久井、「秋葉神社」をご紹介させていただきます。京浜急行線「津久井浜駅」から徒歩8分です。
畑と竹林に囲まれるのどかな立地
津久井浜駅の改札を出ると道を挟んだ正面に京急ストアがあります。その道を京急ストアに向かって左へと進みます。
道なりに進むと左手に県立津久井浜高校が見えてきます。
そのまま高校の校庭を過ぎたら左へ曲がると、住宅街の中の正面にキャベツ畑と竹林が見えてきます。
秋葉神社はその竹林の中に鎮座されています。
全国に広がる秋葉信仰と神仏融合
秋葉(あきは、またはあきばと読まれます)神社という名前の神社は全国に多数存在しています。神奈川県だけに限っても10社を超え、三浦半島にもいくつかあります。こちらはその一社です。
一般的に秋葉信仰では秋葉大権現(あきはだいごんげん)が祀られています。秋葉大権現は火の神である火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)と同一視されています。これは、日本古来の神道の神と、外来の仏教の仏が融合して、神と仏を一体のものとして同一視する「神仏融合(しんぶつゆうごう)」の考え方に基づくものです。
自然の摂理を表す「破壊と生成」の神
夫婦神である伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)が国産みの儀式を行った際に、日本という国を造るのと同時に多数の神々を生み出していますが、火之迦具土神はその際に生み出された神の一つです。
火の神であるがゆえに生まれる際に伊邪那美命に大やけどを負わせてしまい、それが元で伊邪那美命は亡くなってしまいました。妻を亡くした伊邪那岐命は怒りのあまりその場で火之迦具土神の首をはねて殺してしまいました。その時に飛び散った血や、死体からも多数の神々が生まれています。
母である伊邪那美命の死と共に誕生し、自身の死からも多数の神々を生み出した火之迦具土神は「破壊と生成の神」としても知られています。
火之迦具土神のエピソードは、火が危険な物である事と、恵みを生み出す物の両面を持つことが表されています。元々は山火事も古くなった植物を破壊し、日光が地面に届き、燃えた灰が栄養となってまた新たな植物が育つというサイクルを起こすという重要な役割を持っていました。
火之迦具土神のような火の神を信仰する事の根底にはこのような自然の摂理があります。
火に耐えうる祠
真っ赤な鳥居をくぐると階段があり、お社と小さな祠が鎮座されています。火の神が祀られる神社には、火で燃える事がない石でできた祠が祀られている事がありますが、こちらの祠もそのような意味でしょう。
のどかな風景の中で竹林に囲まれ、火の神を参拝して自然を感じてみてはいかがでしょうか?
秋葉神社
アクセス
京浜急行線「津久井浜駅」より徒歩8分
住所:〒239-0843 神奈川県横須賀市津久井4丁目4
駐車場:なし