【夏休みの宝物】インターハイの陸上競技で東広島の高校生2人が4位入賞 県立広島高の小早川智之選手 近畿大附属広島高東広島校の荒谷匠人選手
7月下旬に、広島市で行われた全国高校総体(インターハイ)の陸上競技で、東広島の高校生2人が4位入賞を果たした。
入賞したのは、男子400メートル障害に出場した県立広島高3年の小早川智之選手と、男子100メートルに出場した近畿大附属広島高東広島校2年の荒谷匠人選手。(日川)
初の表彰台。選手宣誓の大役も
小早川選手は、予選でただ一人50秒台をマークし決勝へ進んだ。決勝は3組のタイムレース方式。小早川選手は1組を予選と同タイムの50秒57のトップで駆け抜けた。残り2組の結果次第では、メダル獲得(3位内)も期待されたが、惜しくも3人に抜かれた。
「決勝では、もう少しタイムを伸ばせると思っていたので、正直悔しい気持ちはある」と振り返る小早川選手。それでも、過去2回のインターハイでは予選落ちだっただけに、「3年間、インターハイを目標にしてきて、最後の学年で表彰台に上ることができ、やりきった思いは強い」と笑顔で振り返った。
今年は、インターハイ・総合開会式で選手宣誓の大役も果たした。戦後80年に触れながら、『平和だから走れることに感謝したい』と、被爆地からの思いを力強く発信した。
陸上は、大学進学後も続けていく。400メートル障害は、走力に加えて、ハードリングやハードル間(35メートル)の歩数技術が求められる。「この種目の魅力を感じる。もっと技術力を高め、大学でも全国舞台で頑張りたい」と目を輝かせる。
15年ぶり 県高校記録更新の快挙
荒谷選手は、昨年、200メートルでインターハイに出場したが、得意とする100メートルでは初めてのひのき舞台となった。『凡事徹底』を意識しながら、日々の練習を重ね、全国切符をつかんだ。
3組のタイムレース決勝では、自己ベストを0秒13更新する10秒29をマーク。スタートダッシュを決め、中盤以降もスピードを落とさず、ゴールに飛び込んだ。この記録は、修道高出身で日本記録保持者の山縣亮太選手(セイコー)が持つ10秒30の広島県高校記録を15年ぶりに更新する快挙だった。その山縣選手とは、今年6月の県選手権で隣のレーンで走り、足の回転数の違いを肌感覚で学んだ、という。
荒谷選手は、「県高校記録の更新は大きな目標だったので率直にうれしかった」と口元をほころばせながらも、「3位に入れなかったのは本当に悔しかった」と素直な心情を吐露した。
来年のインターハイは、3位内が目標だ。同じ2年生で、今年のインターハイで10秒00で優勝した清水空跳選手(星稜)は大きな存在だが、「少しでも近づきたい。体幹や柔軟性をもっと強化して、高校の間に10秒10台をマークしたい」と誓う。
プレスネット編集部