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Office8次元、谷崎潤一郎の原作を寺十吾演出・堀越涼脚本で現代に立ち上げた『春鶯囀』を上演

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Office8次元プロデュース公演『春鶯囀』

2024年7月11日(木)~15日(月祝)シアター風姿花伝にて、Office8次元による新作公演『春鶯囀』(しゅんおうてん)が上演されることが決定した

本作は谷崎潤一郎の『春琴抄』を原作にしており、Office8次元が手がける「近代日本文学新説」の上演としては2022年上演の『新説・羅生門/蜘蛛の糸』(原作:芥川龍之介)に続く第二弾。

演出は自身が主宰するtsumazuki no ishiでの活動に留まらず演出家・映画監督・俳優として様々な活躍をする寺十吾、脚本には日本の古典芸能を基礎に古典のエッセンスを現代劇の中に昇華することを得意とする堀越涼(あやめ十八番)を迎え、日本の耽美派作家の第一人者である谷崎潤一郎の美しい言葉を活かしつつ、現代ならではの価値観を採り入れた新作として構築する。そのほか、ステージングの小野寺修二(カンパニーデラシネラ)、照明の廣田恵理(Office8次元『新説・羅生門/蜘蛛糸』にて2022年日本照明家協会新人賞を受賞)など盤石のスタッフ陣が作品を支える。

そしてこの作品世界に欠かせない「三味線」と「和装」にはOffice8次元メンバーである淺場万矢と今井由希がそれぞれ本領を発揮する。主演を務める淺場は「特技:三味線」であり、盲目の天才三味線奏者である主人公・春琴役を演じる。衣裳を担当する今井はロンドン芸術大学で舞台歴史衣裳を専攻し、テキスタイルからこだわった他の追随を許さないビジュアルを生み出す。そしてふたりはともに人気劇団・柿喰う客に俳優として所属しており、演劇への造形の深さ・経験値もある。

Office8次元はこれまで「温故知新」をキーワードに、日本の文学作品と現代の事象と掛け合わせての舞台化に積極的に取り組んできた。本作はその総力を注ぎ込んでの上演となる。

淺場のほか、20倍の倍率を潜り抜けたフルオーディションメンバーで挑む最新作に期待しよう。

【あらすじ】
烏に目玉をくり抜かれ木から落ちた鶯・落葉は、大阪、淀屋橋筋の往来で盲人・温井佐助に拾われ、一命をとりとめる。落葉は、佐助の主人で同じく盲人の三味線奏者・鵙屋春琴の家で飼われることとなるが、既にその家で飼われていた老鶯・天鼓から、自分の鳴き声と名前を継ぐよう迫られる。初めはこれを拒否した落葉であったが、春琴の三味線の技と天鼓の美しい声に魅了され、徐々に芸道にのめり込んでいく……。
※本作品中には、一部、現在の社会通念や今日の人権意識から照らして不適切な表現や語句、差別的表現が使われていますが、これは劇中当時(1837~1887年)の時代的背景、文化的な状況を反映した表現であり、これらを助長、肯定するものではありません。

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