【あら楽し、学園ミュージアム】第1回 早稲田大学演劇博物館/企画展「千変万化する恋」で青春の日々を想う
大学構内で一般の来場を許されたコンサートや展覧会があり、観覧できる美術館や博物館があるのを御存知だろうか。さらには、外観を見るだけでも有益な文化財に指定された建築物もある。それぞれの大学に、それぞれの面白さを発見できる。わが青春の日々よもう一度と、キャンパス散歩とアート鑑賞をお薦めしたい。
第1回、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
1928年(昭和3)に設立されたアジアでも希少な演劇専門の博物館。早稲田大学のキャンパス内にあり、坪内逍遥の古希と『シェークスピア全集』の翻訳完成を記念して建てられた。本館には、日本国内はもとより、世界各地の演劇・映像の貴重な資料が揃っている。日本の古典芸能(能・狂言、歌舞伎、文楽)から近代演劇、映画、そして世界の演劇に関する資料まで、100万点を超える膨大な資料が収蔵されている。坪内逍遙の発案で、エリザベス朝時代、16世紀イギリスの劇場「フォーチュン座」を模して今井兼次らにより設計されたたもので、建物自体にも一見の価値がある。1987年(昭和62年)には新宿区有形文化財にも指定された。演劇ファンのみならず、歴史的な建築物や演劇文化に興味のある方には、お薦めのスポットである。
2026年度春季企画展では、5月15日(金)より『千変万化する恋 日本のロマンチック・コメディ映画の輝き』が開催される。
「恋愛」という翻訳語が生まれた明治初期以来、知識人の間で「新しい思想」として論じられた恋愛は、昭和初期にかけて、より広い人々の日常生活へと浸透していった。ほぼ同時期、日本映画はトーキーの採用などの大きな革新を経ながら産業として発展し、「千変万化する恋」をスクリーンに映し出してきた。
続おとこ大学 新婚教室 1955年 松竹 野村芳太郎 ポスター〔POSC0000350〕 『続おとこ大学 新婚教室』©1955 松竹(左)、マダムと女房 1931年 松竹 五所平之助 主題歌楽譜〔49182〕 『マダムと女房』©1931 松竹(中央)、お嬢さん 1930年 松竹 小津安二郎 帝国館パンフレット〔NFM4004801〕 『お嬢さん』©1930 松竹(右)
本展では、新婚夫婦の恋のかたち、モダンガールの恋模様、戦争と揺れ動くロマンスの行方、都会にきらめく恋、ジェンダー規範の揺らぎ、さらに千変万化する愛、小説から映画へ愛の形を紡いだ小説家たち、東アジアの映画とドラマの中の恋の8つの章に分けられ、所蔵する多彩な資料を中心に、日本のロマンチック・コメディ映画が綴った恋の軌跡をたどる。
▲私をスキーに連れてって 1987年 フジテレビ=小学館 馬場康夫 穂積和夫作ポスター原画 〔SETSUKO HOZUMI氏蔵〕(左)、イタズラなKiss~惡作劇之吻~(台湾) 2005年 チュウ・ヨウニン メインビジュアル〔八大電視授權提供〕 原作:多田かおる著『イタズラなKiss』(右)
企画展「千変万化する恋 日本のロマンチック・コメディ映画の輝き」
会期:2026年5月15日(金)~8月2日(日)
開館時間:10:00~17:00(火・金曜日は19:00まで)
入場料:無料
会場:早稲田大学演劇博物館 2 階 企画展示室Ⅰ・Ⅱ・特設ギャラリー
アクセス:地下鉄東西線 早稲田駅から徒歩7分 都電荒川線早稲田駅から徒歩5分