【鎌倉 イベントレポ】押し花・絵織作品展 ー加藤ふみ子ー - 押し花と糸が描く風景
鎌倉駅西口、御成通りを進み、クレープ屋さんを過ぎて五叉路を左へ。
小道を少し歩くと、右手に見えてくる「水平線ギャラリー」。
その名の通り、どこか海のような静かな空間で、加藤ふみ子さんの「押し花・絵織作品展」が開催されています。
水平線ギャラリーへ
DMで見たポップがありました。
ダイナミックまな押し花がとっても素敵で楽しみでした。
早速入ってみます。
お客さんがたくさん!
会場に入ると、初日だったということもあり、たくさんの人で賑わっていました。
押し花の作品がたくさんあり、ふわりと花の香りがしたような気がしました。
作家の加藤ふみ子さんの優しい雰囲気も作品の柔らかい雰囲気と合っていて素敵でした。
作家さんの雰囲気が作品に現れるんですね。
お客さんたちが作品を一つひとつ丁寧に眺めている様子から、ふみ子さんの世界への温かな雰囲気が伝わってきます。
展示されているのは、押し花の作品と、イギリス発祥の「ボードウィービング」という技法による“絵織”の作品。
絵を描くではなく、絵を織る。
“絵織”という名前に惹かれてしまいました。
絵織
大きい作品が中心で、どの作品もまるで風景画のような迫力です。
描くのも良いですが、糸で絵を織るのも素敵ですね。
とても時間がかかってそうで一つ一つじっくり見てしまいます。
白クマなどの動物の作品もあって可愛らしいですね。
動物のふわふわな毛並み、木の質感、もこもこの雲などが表現できるのも絵織の良さではないでしょうか。
これからの季節に飾りたくなる作品ばかりです。
《新緑》という作品も気になってよく見てみました。
本物の木に吊るしてあるんですね。
細部までこだわっていて面白いです。
木の葉っぱのフサフサ感がとっても可愛いです。
奥の山や、道の奥行きが普通の絵では表現できない表現になっています。
奥にさりげなくある家も可愛らしい。
絵織の作品はどんな家にも合いそうで飾りたくなってしまいます。
中でも心を奪われたのは、《Mt. Rainier(マウントレーニア)》という作品。
糸だけで描かれた山と森、湖の奥行きが素晴らしいです。
糸の一本一本が生き生きとしていて、まるで風が吹いているかのように見えるのです。
前方にあるお花や、木の茂った感じがとても良かったです。
織りの世界でここまで立体的に自然を表現できることに驚きました。
押し花
押し花の作品も想像を超える美しさでした。
こんなにたくさんダイナミックに額に飾ってある押し花は初めてみました。
クリスマスローズ。
これからの季節にぴったりですね。
中でも印象的だったのは《野菜の標本(大)》という作品。
最初は「おしゃれな野菜の写真かな?」と思ったのですが、近づいてみてびっくり。
なんと、すべて本物の野菜を押し花にして作られているのです。
椎茸、レンコン、トマト、オクラ、にんじん、ブロッコリー…。
一つひとつが色鮮やかで、まるで絵画のような構成に目を奪われました。
小さい野菜を選んで作っているそうです。
色鮮やかで何の野菜かよく分かりますね。
そして、《小花》という作品では、花と野菜が組み合わさり、まるで自然界の不思議な調和を見ているよう。
蓮根のかたちと小さな花々が、優しいリズムで心に響きます。
シンプルですが、カラフルで面白い。
実は加藤ふみ子さんは、御成通りにある「葉っぱ小屋」の店主・葉子さんのお母様。
現在、葉っぱ小屋でも「図工の時間〜4つのおはなし」という展示が開催されており、そこでもふみ子さんやakemaruさんとのコラボ作品を見ることができます。
徒歩2分ほどの距離なので、ぜひ展示のはしごを楽しんでほしいです。
押し花と糸で描かれる優しい風景には、自然への深い愛情と、長い時間をかけて培われた手仕事の温もりが詰まっていました。
心が少し疲れた時に、そっと寄り添ってくれるような、やさしい芸術展です。
今後の作品も楽しみですね。
また新作の展示などがあれば行ってみたいです。
押し花・絵織作品展 ー加藤ふみ子ー
開催日時
2025年11月1日(土)~11月9日(日)
11:00-16:00
開催場所
水平線ギャラリー
神奈川県鎌倉市御成町5-6 1B
JR鎌倉駅西口から徒歩3分
駐車場:なし
主催
加藤ふみ子