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要領がいい人は、何が違うのか?【トップビジネスパーソンに聞く】

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要領がいい人は、何が違うのか?【トップビジネスパーソンに聞く】【求人ボックスジャーナル】はたらき方やキャリアを考える機会を創出するメディア

「頑張っているのに、なぜか成果が出ない」「あの人は、なぜあんなに早く仕事を終えるのか?」

同じような業務をしているはずなのに、いつも差がついてしまう。そんな悩みを抱える20代ビジネスパーソンは少なくありません。
実は、“要領の良さ”には明確な違いとコツがあります。それは、生まれつきの才能ではなく、 「何に時間を使うか」の判断力 。

今回は、12年間にわたり経営コンサルティングに従事し、WEBメディアの運営支援や記事執筆などを行うティネクト株式会社の代表・安達裕哉さんが、 「要領がいい人に共通する思考と行動」 を解き明かします。

誰でもマネできる視点を身につけ、明日から“結果が出る働き方”に変えていきましょう。

「要領が悪い」は致命傷

「要領の悪さ」は、コンサルティング会社では致命的でした。
仕事の量がとんでもなく多かったからです。

「仕事の量が多すぎるのが良くない」という意見があるのは承知していますが、良い給料というのは、「多くの成果」からもたらされるのは当然で、多くの成果をあげようとすれば、仕事量は必然的に増えます。

平たく言うと、「稼ごうと思えば、要領が良くなければならない。」
そういうことになります。

しかし「要領の良さ」は、結構個人差の大きいものです。
同じ仕事をしているはずなのに、なぜ一方は30分で終わって、もう一方は3時間かかっているのか。
しかも、3時間かけたからといって、30分の人とそれほど仕事の質は大きく変わらないことも多いのです。

いったいなぜ、人によって、これほど大きな差が出るのでしょうか?

もちろん「能力の差」と言ってしまえばそれまでです。
学校の勉強に同じ時間を充てたとしても、試験をやってみれば点数はかなり違う。

しかし具体的には、どんな「能力」なのか?
私は若いころ、それが気になって仕方ありませんでした。

だって、不公平じゃないですか。
アイツは1時間程度で満点取れるのに、こっちは丸一日かけても70点しか取れないなんて。

「生まれ持ったものが違うのだから」とあきらめずに、観察によってマネできることがあれば、積極的に取り入れるべきではないか。
そう思って、私は「要領のいい人たち」を観察してきました。

「要領の良さ」の正体

と、前置きが長くなってしまいましたが、よくよく観察すると、「要領の良さ」というのは、非常に単純であることがわかります。

それは、一言で言うと、
「時間をかけるべき重要なポイントが見えているか、見えてないか」
ただ、それだけの話です。

要領がいい人は、仕事をやる中で常に、
「何が重要なのか? 優先なのか?」
を、自問自答していました。

逆に、要領が悪い人は、「どうでもいいこと」で頭がいっぱいになっていて、重要な点がどこかを考えない。
その結果、時間が足りない。焦る。指摘が出て手戻りが出る。修正する。さらに時間がかかる──この負の循環が発生します。

だから、例えばこうなります。

上司から依頼を受けたパワーポイントの資料を作るとします。
締め切りは3日後なので、結構急ぎです。

ところが、4ページ目、お客さんのデータが足りないのです。たしか、メールでお客さんから昨日送られてくるはずでした。
しかし、メールボックスを確認しても、届いている様子がない。

「要領が悪い人」は、そこで上司に相談しようとします。

「資料がないので、これ以上作れません。どうしましょう」 と。

ただ、あいにく上司は不在で、夜まで連絡が取れず、結局一日別の仕事をしてしまいました。

これ、ダメなムーブですね。要領悪すぎます。

なぜなら、そうした相談を受けた「要領のいい」上司は、十中八九、次のように言います。

「この話、私に相談する必要なくない? さっさとお客さんに電話して催促すればいいじゃない。あと、データ来てなくても、作れる部分あるよね?」

まったくその通りです。
そして、こういうことを繰り返すとコンサルティング会社では「要領の悪い奴」認定されます。

「要領悪い人」は何がダメなのか

ここでの教訓は何でしょうか?

そうです。「要領の悪い人」って、「私は悪くない」「これは情報不足でできない」などと言い訳をして、本当に今やるべき重要なことに時間を使わないんです。

「私は悪くない」は別に仕事の重要なポイントでも何でもないですよね 。
だから「実効性」が犠牲になる。

この場合、お客さんのせいにしようとすれば、いくらでもお客さんのせいにできますが、この場合、実効性で重要なのは「資料をそろえて、できるだけ早く上司に見せられるたたき台を作ること」。

その観点からすれば、できることはいくらでもあります。

それを上司に相談するなどと、お客さんに連絡するのが嫌なものだから、重要なポイントに手を付けることを回避しているだけなんですね。

作業がますます遅れるだけなのに。自分でできることからやればいいのに。

そこを指摘されると、
「(私は)ちゃんと仕事してるのに、何で文句言われるんだ。お客さんが悪いんだ。」って顔をするんです。

これが「要領の悪い人」です。

学校でも一緒です。

要領の悪い人は、例えば「こんなものは、人生で何の役にも立たない」「興味がわかない」って言って、試験前に勉強をしない。

人生で何が大事か、という議論は無駄ではないと思いますが、「試験前の今にやることではないよね。とりあえず点を取るために必要なことをしよう」と考えるのが「要領のいい人」です。

今、目の前の試験は「良い点を取る」ってことを求められているんだから、とりあえずやっとけよ、という話です 。

要領のいい奴は、それをちゃんと見抜いて、やれることからやってしまう。

仕事も同じ。
「3日後に仕上げるべきパワポの仕事」を受けたら、最重要な「納期」っていう視点を持てば、一瞬も無駄にできないはず。

だから、さっさとお客さんに電話して催促できる人と、データがそろってないことをお客さんのせいにして一日無駄にする人とは、最終的なアウトプットの差は大きいものになります。

自分で抱え込む vs. 早めに確認──その差が結果を左右する

要領がいい人は「自分で絶対にできないこと」については、絶対に時間をかけません。
そのため、「確認」と「評価」を、やれるときにできるだけ短いサイクルでまわそうとします。

作業を始める前に「これで合ってます?」って軽くすり合わせてきます。
途中でも「方向性ズレてないですかね?」って、こまめに上司に聞きます。

逆に、要領が悪い人は、ゴール直前になってから「これで良かったですか?」って聞いてきます。
当然「何で勝手に判断したの? 最初に確認してよ……」となります。

でも本人は、「席にいらっしゃらなかったので……」とか言う。人のせいにして、重要なことから逃げるのは「要領の悪い人」の特徴です。

同じ「上司に相談」でも、真逆の行動ですね。

要領のいい人は、自分でできるところは、早く作業に着手して、
自分でできないところは、早めにレビューをもらって、方向性を修正する。

逆に、要領が悪い人は、なんとか「自分がやらなくていい理由」ばかり探してしまう。

こうした一種の「主体性」こそが仕事における「要領の良さ」の本質です。
したがって、「要領って生まれつきなの?」という問いに関しては、「No」と言えます。

たしかにセンスの差はあるかもしれません。

でも、一番大きいのは、
「自分でやるべきかどうかの判断」
「できないことについては、早めに人に聞いて方向を修正する」
という、小学生でもやれるような話です。

逆に、何でも人のせいにする人、あるいは、独りで抱え込みすぎる人は、どこまでいっても要領が悪いままです。

「要領の悪さ」は、悪癖とまでは言いませんが、人生は有限です。
何に時間を使うべきか、ちゃんと考えることは仕事でなくても、重要だとは思いませんか?

プロフィール

安達裕哉

1975年生まれ。筑波大学大学院環境科学研究科修了後、デロイト トーマツ コンサルティング(現アビームコンサルティング)に入社。 品質マネジメント、人事などの分野でコンサルティングに従事し、その後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサルティング部門の立ち上げに参画。 大阪支社長、東京支社長を歴任したのちに独立。
現在はマーケティング会社「ティネクト株式会社」および生成AIコンサルティング会社「ワークワンダース」 の代表として、コンサルティング、webメディアの運営、記事執筆などを行う。

代表著書 『仕事ができる人が見えないところで必ずしていること(日本実業出版社)』
『頭のいい人が話す前に考えていること(ダイヤモンド社)』 X(旧Twitter) 安達裕哉

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