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【東京発日帰り旅】神奈川県南足柄市・静岡県小山町~足柄城と富士の絶景~

さんたつ

『散歩の達人 首都圏日帰りさんぽ』より、旅先で気軽に楽しめる散歩コースを紹介。歩行時間や歩行距離も明記しておりますので、週末のお出かけにご活用ください。 関東と西国を結んだ古代足柄道が通る要衝の地に、足柄峠がある。そこに残る巨大山城の遺構を巡り、富士山を堪能してから矢倉岳へと向かう。

山でも特に低山を歩いていると、ときおり、変な地形が現れる。自然ではない、人の手が入ったような不自然な地形。土を掘ったような、盛ったような形。これは山上に築かれた山城の跡と思ってほぼ間違いない。山名に城山と名のつくところはもちろんだが、ついていなくても山城や砦が造られた山は多い。実は山城の数は想像を絶するほど多い。規模の差はあるが、全国でその数3万から4万といわれる。村ごとに山城ひとつ、という感じだろうか。

足柄城はそのなかでも村にひとつ、というようなレベルではなく、巨大な規模の山城だ。築城は室町時代初期で、その後、戦国時代に北条氏綱が甲斐の武田氏の侵攻に備えて再整備して立派な城となったようだ。

中世の山城、足柄城と富士の絶景

出陣地は足柄万葉公園バス停。平日だとバス便がないので、地蔵堂から足柄古道を歩いてここまで約1時間。まず、足柄明神に立ち寄る。もともと地元の鎮守だが、一時は足柄城の出丸として使われた。ここからの眺めは絶景で、松田町方面と右手に金時山、左手に矢倉岳。

足柄明神跡からの展望。足柄平野が一望できる。この展望のよさが出丸として使われた理由かも。
足柄明神跡の入り口。

足柄関所跡を見て、聖天堂から南曲輪(くるわ)を通って広場のような本丸へ。ここが足柄城の中心部になる。

今日の富士山は、くっきり。

足柄城の二の曲輪と富士山。足柄城は本丸から北方へ300mほどにわたって城郭の遺構が残る。

足柄城の城内は広く、本丸から北側へ二の曲輪、三の曲輪、五の曲輪までの五つの曲輪が残っている。けっこう大規模なので、ぜひ足を延ばしてもらいたい。

本丸と二の曲輪の間の空堀。足柄城は五の曲輪まであり、それぞれ空堀によって区切られている。
三の曲輪と四の曲輪の間に井戸跡が残る。現在は埋められている。
城の一番下部にある五の曲輪の空堀。

家族でも楽しめる矢倉岳

いったん静岡県側の車道から引き返し、バス停から矢倉岳方面へと向かう。矢倉岳への道はとても整備されていて、勾配もほとんどないので、未就学児でも歩ける。実際、子供連れの家族が歩いていた。

地蔵堂分岐の清水越までは、らくちんコース。ここからやや勾配がきつくなるが、分岐から20分で矢倉岳山頂に飛び出す。

標高870mの矢倉岳山頂南側の展望は、相模湾と小田原方面の眺望がいい。矢倉岳は独立峰に近いため山頂の展望がよく、富士山、金時山、明神ケ岳の箱根、丹沢の山々が一望できる。山名は足柄峠を越える人を見張る櫓(やぐら)のように見えることからついたという。

広い山頂からは富士山はもちろんのこと、南側の相模湾の眺めが素晴らしい。独立峰のようなものなので、360度の大展望だ。やはり子供も歩ける道なので、山頂では子供たちが跳び回って遊んでいた。

取材・文=清野編集工房
『散歩の達人 首都圏日帰りさんぽ』より

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