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キャリー・フクナガ監督が今村昌平の影響を明かす!『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』はシリーズ初のアジア系監督作

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キャリー・フクナガ監督が今村昌平の影響を明かす!『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』はシリーズ初のアジア系監督作

シリーズ初のアジア系アメリカ人監督

ダニエル・クレイグの5作目にして最後のボンド映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の監督に抜擢されたキャリー・ジョージ・フクナガ。英国のアイコンである『007』シリーズは、『007/ドクター・ノオ』(1962年)のテレンス・ヤング以来、ずっと英国または英国連邦出身者が監督を務めてきた。例外は『007/慰めの報酬』(2008年)のマーク・フォスターで、彼はドイツ出身。

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』© 2021 DANJAQ LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

しかし、25作目にして大きな変革が起きた。フクナガは日系アメリカ人であり、アメリカ人として初めてボンド映画の指揮をとる。『ビースト・オブ・ノーネーション』(2015年)や『TRUE DETECTIVE/二人の刑事』(2014年)が絶賛されたフクナガは現在42歳。俳優もびっくりのハンサムで、かなりのシネフィルでもあり、日本映画にも詳しい彼がボンド映画にもたらした革命とは?

「オファーされたときは完全にショック状態だったよ(笑)」

―『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』では日本の能面をラミ・マレック演じるサフィンが被っていますが、あれはどんな意味があるんでしょうか?

日本の能面にしたのは、見方によって表情が変わるのが、とてもミステリアスだから。物にはそれを見る人間の心が投影される、ということを意味している。仮面は何も変わっていないのに、違って見えるのは、見る側が変化しているということなんだ。

―これがダニエル・クレイグの最後のボンド映画というのは、やはり意識しましたか?

とても責任を感じたよ。彼のボンド最終章として、エキサイティングなだけでなく、エモーショナルなストーリーにできるよう努めたつもりだ。ダニエルは長い間、ジェームズ・ボンドとして、とても大きな責任を背負い、同時に尊敬を集めてきた。彼はボンドを演じることに全身全霊を捧げてきたので、そこに報いる映画を作らなければと思ったんだ。

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』© 2021 DANJAQ LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

―記念すべき25本目のボンドを監督してほしい、とオファーされたとき、どう感じましたか?

完全にショック状態だったよ(笑)。てっきり友達が仕掛けた冗談だと思ったんだ。でもバーバラ・ブロッコリ(プロデューサー)から本当に連絡があって、1週間後にはバーバラとマイケル・G・ウィルソンと一緒に、彼女のニューヨークの家で会うことになった。実は4年前にも一度、バーバラとコーヒーを飲みながら、『007』について話をしたことがあったんだ。

その時点では、ダニエルがボンドを辞める予定だから、バーバラは次なるシリーズに向けて新しいボンド像を作りたいのだろう、と僕は思っていた。でもやっぱりバーバラはダニエルがあきらめきれず、もう1本彼とやることになった。そして僕も他の作品に入ってしまったので、その話はそれきりになってしまったんだ。でも『ノー・タイム・トゥ・ダイ』の監督からダニー・ボイルが降板することになり、僕がやることになったというわけ。

―ラミ・マレックを今回の悪役であるサフィンに起用した理由は?

ラミはスクリーンでの存在感が抜群だ。彼はあの目で、観客に訴えかけることができる。『007』の悪役はとてもパワフルでないといけないし、言葉以外でさまざまなことを表現する。彼にはそれができるんだ。

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』© 2021 DANJAQ LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

「日本には今村昌平、是枝裕和をはじめ、小津や黒澤など沢山の素晴らしい監督がいる」

―監督をするにあたり、すべてのボンド映画を観ましたか?

ほとんど観たけれど、実は全部は観ていない。この話が来たときダニエル版ボンドは全部見直したし、イアン・フレミングの原作も出来る限り読みまくったよ。

―あなたが初めて観たボンド映画は何ですか?

ロジャー・ムーアがボンドだった『007/美しき獲物たち』(1985年)だね。

―デュラン・デュランの主題歌が大ヒットしましたよね!

そうそう。あの映画はサンフランシスコが舞台で、僕もゴールデンゲート・ブリッジを渡った反対側に住んでいたんだ。いわゆるベイエリア。だから地元映画なんだよ、それがすごく嬉しくて映画を観に行ったんだ。スクリーンにゴールデンゲート・ブリッジが映ったときは、とても興奮したよ。

取材・文:石津文子

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は2021年10月1日(金)より全国公開

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