アウトドアではダニにも注意!正しい格好はどれ?危険な「マダニ」は意外な身近にも
アウトドアが楽しい季節ですが、クマ以外にも注意したいのが“マダニ”なんです。すでに北海道内では、人的な被害も出ています。
その“マダニ”は意外と身近にいるんです。
連載「じぶんごとニュース」
アウトドアで行動することが多くなる季節、気をつけなくてはならないのが【マダニ】です。
マダ二にかまれると、稀に、発熱やけいれんなどを引き起こす『ダ二媒介性脳炎』を発症することがあります。
北海道内では、2024年に入って、札幌と函館の男性2人が発症しました。
いずれも、山菜採りでマダニにかまれたのが原因とみられています。
北海道喜茂別町の山林を、天然キノコや山菜の卸業を営んでいる“山歩きの達人”・長谷和幸さんと一緒に取材してみました。
どんどん出てくるダニ!そして…
「こういう葉っぱの、ウラ!」
山歩きの達人・長谷和幸さんが教えてくれます。
「これ…人を探していますね…前足を上げているでしょ」
まずは、山に入る時の服装をチェック!
できるだけ素肌を出さないことが1番大事だといいます。
では、山を歩く際の、いい例と悪い例とは、具体的にはどんな服装なのでしょうか?
まず、Tシャツはダメです。肌の露出は極力避けて、帽子や軍手も必要です。
ダニ自体は、木のあるところと、草むらにいることが多く、木から落ちてくることもあります。
捜索から、およそ30分。
1匹目を捕獲しました。陽射しが強くなり、どんどんダニが出てきます。
山菜採りの仲間が帰ってくると…体中にダニが付着しています。さらに!
長谷さんの肩に大きなダニを発見!
血を吸うため、顔の近くまで上ってきていました。
採取したのは、危険なマダニなのか?道立衛生研究所で、鑑定してもらいました。
3ミリ…結構大きい!実は山奥だけじゃなくて…
北海道にいるマダニの種類は20種類。その中で、北海道でダニ脳炎を引き起こすのは「ヤマトマダニ」です。
採取した10匹の中に「ヤマトマダニ」はいるのでしょうか?
道立衛生研究所 感染症センターの伊東拓也研究員はズバリ!
「ここに4匹見えていますけれど、全部ヤマトマダニのメス」
3ミリほどあるので、目で見える大きさです。
こうしたマダニは、山奥だけではなく、都心部の公園などでも生息しています。
どうやって防げる?ポイント解説
札幌市中央区の円山登山口では、取材した日も多くの人が長袖・長ズボンなど、肌を露出しないことを意識しながらハイキングや散歩を楽しんでいました。
クマの危険は頭にあるかもしれませんが、ダニの危険も頭に入れておく必要がありますね。
そして、山だけでなく近くの公園に行くときにも注意が必要です。
どんな服装や装備だと、マダニにかまれることを防げるのでしょうか?
・肌の露出を少なく。
・明るい色の服を着る。
・虫よけ剤を用意する。
(北海道のHPより)
服の素材はマダニが上ってこられないように、ツルツルした生地のものがよいとのことです。
では、実際にマダニにかまれたらどうしたらいいのでしょう。
・無理に引き抜かず皮膚科へ。自分で抜くとマダニの体の一部が残り、化膿することもある
・数週間は体調の変化に注意
・発熱などがあれば、迷わず医療機関を受診
ほかにも対策としては「ワクチン」という選択肢もあります。
『ダニ媒介性脳炎』の発症を予防する輸入ワクチンがあるんです。
ワクチン接種の希望者は、市立札幌病院で受けることができます。
費用は1回1万円前後で、3回の接種が必要です。
また9月からは、ファイザー製の国内初の認可ワクチンも選べるようになるそうです。
必要以上に恐れる必要はないのですが、発症すると命にかかわる可能性もあります。
十分に注意してください。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年7月11日)の情報に基づきます。