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埼京線 JR神戸線 学研都市線 実は愛称! 鉄道路線の「本名」とは

鉄道ホビダス

 映画などを見ていて、『作中呼ばれていた名前は偽りで、本当の名前は別にある…』という展開には何度も感動したというものですが…、実は鉄道にも普段呼ばれている路線名は「本名」ではないことも多いのはご存知でしょうか。

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■なぜ愛称で呼ばれるのか

 「本当の路線名があるなら、わざわざ何故別の名前で案内するのか」という点についてはその路線を取り巻く事情などによって様々ありますが、基本的には「わかりやすくするため」という場合が多いでしょう。例えば「京浜東北線」と普段案内されている路線は、正式には大宮〜東京が「東北本線」、東京〜横浜が「東海道本線」になっています。これを正直にそのままの路線名で言ってしまうと、名前が長いばかりか、一体的に運行されているのに路線名が境界駅で変わってしまうと案内上ややこしくもなります。そのほかにも並走する東北本線や東海道本線の中・長距離列車との区別のためなど、愛称を定めていると案内しやすくなる一面があると言えます。

 また、近年では案内上の理由としてではなく、従来のイメージの一新のためや、地域性や路線の特徴などをアピールするために愛称を制定する場合もあります。ただし、すべての愛称が浸透するというわけでもなく、長年に亘り呼ばれ続けている名称があったり、言いやすさの点などからなかなか定着しない…という場合も少なからずあります。

■呼ばれなくなった路線名

▲現在の埼京線の主力車両であるE233系7000番代。

‘19.2.5 埼京線 池袋 P:瀧井翔一

(鉄道投稿情報局より)

 こうした愛称を決められ、旅客案内上からは正式名が消え去った関係で「呼ばれなくなった路線名」というのも存在します。例えば「埼京線」と案内される路線のうち池袋〜赤羽間は正式には「赤羽線」となっていますが、現在見かけることはありません。というのも、かつては「赤羽線」の名称は案内でも使われていましたが、1985年に東北本線の支線扱いとして東北新幹線と並行する形で赤羽〜大宮間が開業し、赤羽線と一体的に「埼京線」の路線愛称が設定されて以降は「赤羽線」の名前は案内上から消え、現在では踏切など一部の鉄道関係施設で見られる程度になってしまいました。

 また関西では、木津〜京橋間の「学研都市線」という愛称の路線がありますが、正式には「片町線」と言われる路線です。かつては木津からその名の通り片町までを結ぶ路線でした。1988年に「学研都市線」という愛称が付けられたほか、翌年には長らく非電化だった木津〜長尾間が電化されました。
 その後1997年に片町の手前である京橋から北新地を経由し尼崎に至る「JR東西線」が開業。尼崎からJR宝塚線(福知山線)やJR神戸線(東海道・山陽本線)と連絡するようになった上、JR東西線は京橋から地下に潜り、片町駅は廃止に。案内上は「学研都市線」と言われる上、現在では片町という駅はない中、正式名称にのみ「片町」の名前が残るような形になっています。

■路線愛称のようだけど実は本当の路線名

 さて、先述の片町線の項で出てきた「JR宝塚線」は福知山線の愛称で、「JR神戸線」は東海道・山陽本線の愛称というところから、「JR東西線」も何らかの路線の愛称に見えますが、こちらは「JR」を含めた正式名称がJR東西線となっています。
 他にも新幹線の開業に伴い、並行在来線が第三セクターに移管される事例も多くある中、少し変わった名前が正式名称として採用される例も見られます。例えば、北陸新幹線の金沢開業に伴い誕生したえちごトキめき鉄道の路線名は、日本海ひすいライン(旧・北陸本線)と妙高はねうまライン(旧・信越本線)となっています。関東圏ではお馴染みの〇〇ラインの愛称にも近い名前ですが、これらが路線の正式名です。

 「実は日常的に使っている路線名は実は愛称だった」という例はいくつか存在します。山手線でさえも、正式名称では品川から田端の区間のみで、田端〜東京は東北本線、東京〜品川は東海道本線となっています。ですが、こうした愛称たちのおかげで、鉄道の旅客案内がスムーズにできているという側面もあります。

 正式名に触れることで、改めて愛称の存在意義を感じられるようにも思えます。

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