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【木造駅舎カタログ】釜石線01/79 小佐野駅

鉄道チャンネル

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※2020年9月撮影

トップ画像は、釜石線小佐野(こさの)駅。

釜石駅は山田線の所属駅でした。しかし山田線は東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けます。不通になっていた釜石駅~宮古駅間はJR東日本によって復旧された後、2019年(令和元年)三陸鉄道に経営移管されました。これによって釜石駅はJR東日本釜石線の所属駅になります。

その釜石駅から3.7km、釜石線最初の駅が小佐野駅です。駅は国道283号線に面しています。駅の北側は142mの山。

※2020年9月撮影

釜石線は、起点が花巻駅、終点は釜石駅の90.2km。単線非電化の地方交通線です。

釜石から難所の仙人峠を軽便鉄道時代は越えることができず、3.6kmの索道(ロープウェイ)で荷物を運び、旅客は大橋(現・陸中大橋駅)から5.5kmもの険しい峠道を徒歩で移動し内陸の花巻までの軽便鉄道に乗り継いだのです。

その後鉄道敷設法で1929年(昭和4年)に仙人峠部分の着工が決まりますが、まずは軽便鉄道の762mmの軌間を狭軌(1067mm)に改軌し、1936年(昭和11年)に着工されたのは足ヶ瀬駅からトンネルで気仙川流域に抜け、上有住駅を経由して土倉峠の下を抜けて仙人峠東側斜面を全長1280m半径250mのΩ字形のトンネルで陸中大橋駅へ降下するという複雑なルートでした。戦後アイオン台風の被害で長期間不通となった山田線の代替として釜石線の工事は急がれ1950年(昭和25年)にようやく全通しました。

地図でも明らかに奇妙なカーブを描いている釜石線のΩループ、上有住駅から陸中大橋駅間、筆者はとても好きなので何度も往復しています。

※2020年9月撮影

国道から小佐野駅を見ています。奥は花巻方面になります。

小佐野駅は、1945年(昭和20年)6月、終戦直前に開業。1947年(昭和22年)貨物取扱開始。1966年(昭和41年)貨物取扱が廃止されました。国鉄分割民営化でJR東日本に移管され、2004年(平成16年)業務委託されます。2020年(令和2年)12月で駅は無人化。

※2020年9月撮影

駅舎のピロティーの奥に見える銀色の扉が小佐野駅の出入口です。

筆者の訪問した9月は窓口は有人でした。この日釜石エリアの最高気温は35.9℃。ハッキリ言って待合室は死ぬほど暑いのですが、ウロウロしては待合室でボンヤリ休んでいる筆者に声をかけてくれた駅員さんは、93分後に花巻方面に戻る筆者に気を使ってくれました。待合室の窓を閉め事務室の窓口のビニールカーテンを開けて事務室内の冷気を待合室に流し込んでくれたのです。しかし流石に広い待合室全体が冷えることは無く、暑さに耐えられなくなると窓口のところに立って涼をとりました。無人駅になった今は、ひたすら暑い(冬はめっちゃ寒い)待合室です。

※2020年9月撮影

国道の反対側から。駅舎の左に独立して小佐野駅のトイレがあります。

※2020年9月撮影

右の四角い窓二つ分が待合室です。

※2020年9月撮影

駅前の風景。右の御菓子屋さん、店内の冷房目当てで覗きました。美味しそうでしたが空腹時にケーキはちょっとキツい。ラーメン屋さんなら国道沿いにありましたが、暑いので歩くのは諦めました。

※2020年9月撮影

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)

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