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『とっとパーク小島』でのサビキ釣りで中型アジが大漁【大阪】ノマセの青物狙いは不発

TSURINEWS

アジ(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

真冬は釣り物が少なく釣り人泣かせの時期。そんな真冬でも青物が釣れている釣り場が大阪府・岬町にある海釣り公園「とっとパーク小島」。2月15日に釣行し、青物を手にすることはできなかったが、中アジの大漁に恵まれた釣行の模様をレポートする。

真冬の穴場「とっとパーク小島」

真冬の時期でも、青物が釣れているという朗報を放ち続けていたのが、大阪府南端の岬町にある海釣り公園「とっとパーク小島」。近況は朝のうちに釣れている小アジをエサに、メジロ(ワラサ)、ハマチ(イナダ)を手にする釣り人が連日複数いるという。時にはヒラメやスズキの釣果もあがっている。家にとじこもってばかりはいられないと、2月15日の釣行を決めた。

なお、とっとパークの概要については、他のライターさんが執筆された以前の掲載記事「関西オススメ海釣り場:とっとパーク小島 マダイや大型青物も【大阪】」に加え、TSURINEWSおすすめ記事の「『アイドルの狩猟本能が覚醒!』NMB48平山真衣が成人後初の釣りでアジ爆釣 思わず悲鳴をあげたワケとは?」でも紹介されているので、まだご覧になっていない方はそちらも参考にご覧いただきたい。

深夜の時点で青物のチャンスほぼゼロ?

真冬のとっとパーク小島の営業開始は7:00と遅いが、これに安穏としてのんびり釣行を決め込むと悲惨な目に合うのは過去の釣行で経験済み。まともな釣り座には入れず、下手すれば釣り区画を与えられずに立ち釣りとなるか、最悪の場合には入場制限もありうる。

そこで自宅から徹夜で車を走らせ、現地の駐車場に深夜1:30に到着。私(筆者)としては頑張って早々に現地入りしたつもりだったが、目の前の光景に茫然自失。「青物、ノーチャンスやんけ…」と心の中でうめくしかなかった。

青物の釣果は大阪側の先端付近に釣り座を構えた釣り人達に集中している。しかし、目の前の光景は第1駐車場には既に多数の先客の車が駐車済みで、残りは8区画。結果的に配られた入場整理券番号は74番。1台の車に複数人で乗り付けた釣り人も多いので、74人目ではなく、呼ばれる番号が74番にすぎない。これでは到底、青物が釣れる釣り座には入れず、チャンスは限りなくゼロに近い。

深夜1:30の時点で先客73台駐車…(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

開門後は釣り人がギッシリ

7時に開門し、整理券の番号順に釣り人が呼ばれて入場受付場へと吸い込まれていく。74番目に呼ばれた私も受付後、釣り座へと向かうが、やはり大阪側の先端付近に釣り人は集中。一か八かで和歌山側に行くか、大阪側の中央付近に甘んじるかを迫られた。ただ、近況での釣果が今一つの和歌山側では一層厳しいだろうと、大阪側の中央付近に釣り座を構えることにした。その後、大阪側全域が埋まり、続いて和歌山側、最後に陸に近い立ち釣りエリア付近の階段下の順に埋まる。開門後ほどなくして、全域が釣り人でギッシリ埋まった。

釣り人でギッシリ埋った「とっとパーク小島」(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

開始早々小アジを確保

釣り座には1人1枠の赤い線が引かれているが、左右両隣から圧迫感を感じる狭い区画しか割り当てられない。荷物の量や、釣り竿・エサ・海水バケツなどの手回り品の置き方も重要だ。その準備の良し悪しでその後の釣りがスムーズに進むか、トラブル多発となるかの分かれ道となる。

常連の中にはキャリーカーに巨大クーラーという大量の手荷物を持ち込む猛者もいるが、そうした常連は勝手知った釣り仲間同士で共同戦線を張って、要領よく釣り座を構えている。私達のような一般の釣り人は、手荷物を少なくして、何回か釣行して経験値を積むのが現実的対応と言える。

青物狙いの私は、まずはノマセ釣りの活きエサとなる小アジの確保に専念。幸いなことに、開始早々、竿下サビキで小アジを難なく確保することができた。周りの釣り人達も次々とサビキで小アジを手にしている。真冬にありがちな、誰も釣れずに体も心もお寒い状況が釣り場全体に漂う事態には至らず、釣り場は明るいムードになっていた。

潮流の速さに悪戦苦闘

活きエサとなる小アジは十分な数を確保できたので、ノマセ釣りに転じたいところ。しかし、この日釣り人達に立ちはだかったのが、とっとパークならではの潮流。

この日は大阪側から和歌山側に潮が流れていて、釣りやすいのは和歌山側の釣り座だが、青物が釣れる確率の高い釣り座は、潮流に逆らって釣ることになる大阪側。この潮流が激流で、私が小アジを入れて活きを保たせているスカリバケツは、中央の手摺りに縛ったロープをひったくるかのように斜めになって和歌山側に流され続けている。

両隣の釣り人たちが一足先に変則エレベーター釣法の沈め釣りでのノマセ釣りを始めたが、25号のスバイクオモリですら着底しても一瞬で押し戻される厳しい状況。手狭な釣り座ゆえのおまつりトラブルも発生。私は潮流が収まるまでノマセ釣りの開始を後ろ倒しすることにした。

釣り人達を悩ませた潮の流れの速さ(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

中アジの大群が到来

ノマセ釣りの開始に躊躇する私を救ったのが、望外の海の恵み?中アジの大群の到来だった。小アジの群れは、朝8:30頃からは中アジの群れに変わり、活きエサ用の小アジとの違いが一目でわかるほどにグンとサイズアップ。中には25cmに至ろうかというデカアジ間近のサイズも混じり、私は夢中になって釣り続けた。

中アジはベタ底付近のタナを丁寧に探ることでアタリに出逢えるパターンを掴み、ほぼ一投必中の確立で釣れ続ける。クーラーの中は底が見えなくなる程に中アジで賑やかになった。

小アジと中アジのサイズの違い(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

一投必中の秘訣は「重厚タックル」

置き竿の沈め釣りで青物の到来を待つ傍らで、中アジを狙ってのサビキ釣りも続ける隣の釣り人は、速い潮流に悩まされていた。ほぼ一投必中で中アジを釣り続ける私に「(サビキを)入れたら絶対釣ってますね」と興味津々の様子。その秘訣は私がとっとパークで経験した中で得た「重厚タックル」にあった。

他の釣り場では磯竿にドンブリカゴ15号で臨んでいるが、手狭で潮流が速いとっとパーク小島では、速い潮流に流されずに撒きえエサのアミエビを海底に速攻で着底させる必要がある。そこで3.0mの投げ釣り用の竿に30号オモリの鉄カゴ、ミチイト5号を巻いた両軸リールの強度を重視した3点セットに行き着いた。

投げ竿に30号オモリカゴの重厚タックルが吉(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

投げ釣り用の竿なので竿先が硬く感度は悪いが、クッションゴムをセットすればショックはある程度吸収できるし、30号オモリの鉄カゴなので底取りの感触は十分に掴める。

また、釣り場の両サイドとも釣りが難しい時には、釣り台中央エリアでの手摺り越しのサビキ釣りも有効。3.0mという長さは、その場合にも適した竿の長さだと、私は自画自賛している。

釣り台中央エリアでのサビキ釣りも時には有効(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

青物は先端付近の常連に集中

何時まで経っても速い潮流は収まらなかったが、さすがの私もしびれを切らして、10時前から青物釣りに参戦。30号オモリの誘導テンビンを使った私独自の沈め釣りで臨んだが、潮流に苦戦するばかりで、周り一帯でも青物の到来はなかった。この日は青物の回遊自体が乏しかったが、それでも大阪側の先端付近に釣り座を構えた常連は、カラバリの食わせサビキ釣法で見事に青物を仕留めていた。

午前中の青物の釣果は近況通り大阪側、和歌山側ともに先端付近の釣り座に集中しており、釣り座で釣果がほぼ決まってしまう状況。ちなみに常連の話では「前の日の22時までに駐車場に着いたら、先端のほうに入れるかもしれない」とのこと。片道3時間走行の私にはいくらなんでも…。

ノマセ釣りは私の釣り座付近では不発(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

アジ数釣りを堪能

私は結局青物には出会えず、ギブアップ気味で13:00過ぎに納竿。最終釣果はかき集めた中アジに、スカリバケツの中で出番のなかった小アジと合わせて、クーラーにずっしりと収まった。

本命の青物は逃したが、釣り物が少ない真冬の時期に食味抜群のアジの釣果に恵まれ、満足のいく釣行となった。数釣りとなったので後処理が大変だったが、1日では食べきれないほどのお惣菜に、舌と心は大いに満たされた。

1日では食べきれない釣果(提供:TSURINEWSライター・伴野 慶幸)

<伴野 慶幸/TSURINEWSライター>

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