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100尾も夢じゃない!? 初心者必見!ボートワカサギ釣りのステップ

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100尾も夢じゃない!? 初心者必見!ボートワカサギ釣りのステップ

入鹿池のワカサギ釣りの様子。最盛期には100隻以上の船で賑わう

どうも、ワカサギ釣りが大好きなHAZEKINGです。冬の風物詩であるワカサギ釣りの最盛期が近づいています! そこで今回は、誰でも1日で100尾釣ることができるようボートワカサギを解説したいと思います。
半日で112尾釣れた、今シーズン(2023年11月)の入鹿池での実釣を例に解説。誘い、アワセはスピニングリールでも共通しているので、ぜひ参考にしてみてください。初心者さん必見ですよ!

ワカサギ釣りとは??

「ワカサギ釣り」は10月後半から3月上旬までがシーズンの、冬の風物詩となる釣りです。一般的に氷上に穴を開けて釣るイメージが強いですが、ドーム船や手漕ぎボートから釣るスタイルもメジャーです。

基本的に紅サシ、赤虫などの小さなエサをハリに掛けて湖底に沈めて釣ります。初心者の方でも比較的かんたんに釣ることができ、今回紹介する入鹿池では1日で30尾から50尾釣ることも可能です。上級者となると1日1000尾を超える方も! 今回は初心者の方を対象として、電動リールを使った釣り方をレクチャーしていきましょう。

電動リールを使ったワカサギ釣り!


釣り道具の紹介

ロッド(穂先)

ワカサギ電動リール用の穂先

ロッドは、電動リールに対応した付け替えタイプのワカサギ穂先を選びます。

【素材】
プラスチック、グラス、カーボン、竹などがありますが、主流はグラスカーボンです。グラスは柔らかく曲がりやすいため静止中にアタリで穂先が動き、アワセのタイミングが分かりやすいです。カーボンはグラスと比較して硬くしなやかなので手元の感度に優れます。仕掛を操作しやすく、誘い中のアタリを取りやすいのが特徴です。

【長さ】
穂先の規格としては、およそ20cmから50cmのものがあります。最適なサイズは水面から穂先の距離で決めます。
入鹿池ではボート釣りになるので、固定式のたたき台を使う場合は20cmから30cmが適しています。長すぎると穂先が水中に沈んでしまうので注意してください。電動リールにアダプターを接続する場合は穂先が5cmほど伸びるので、購入する際は考慮しておきましょう。

【調子】(竿を曲げたときに描くカーブの違い)

①先調子

「先調子」とは、穂先全体が硬く竿先が柔らかいタイプです。9:1調子、8:2調子のイメージです。誘いに対するワカサギのアタリが手元に伝わりやすく、感度が高い竿になります。逆に視認で竿先のアタリを取ることが難しくなるため、釣り人の技量が釣果に影響します。

②胴調子

「胴調子」とは、穂先の真ん中で竿が曲がるタイプです。6:4調子のイメージです。オールラウンダーな硬さになり、手元の感度、アタリの視認性ともに優れています。初めて購入される方におススメです。

③手元調子

「手元調子」とは穂先が手元側で曲がるタイプで4:6調子のイメージです。活性の低いワカサギに有効で、エサを食べる際に違和感を与えません。一方で竿の感度が低いのでアワセの見極めに経験が必要になってきます。

電動リール

電動リール(アダプター付き)

電動リールには基本的な性能として自動巻き上げ機能が付いています。重さは150g前後とひじょうに軽く、扱いやすいことが最大のメリットです。スピニングリールと比較して手返しがよくなるので釣果も増えます。
オプションとして水深の表示、巻き上げ速度の調整、自動誘い機能などがあります。各機種の性能を比較して自分に合ったものを選択してください。

穂先の角度を調整する「専用のアダプター」もあります。電動リールに装着すると穂先と水面との距離を調整しやすくなるのでアタリが取りやすくなります。必須ではありませんが、おススメのアイテムです。

アダプターで穂先の角度を上下180°調整できる仕掛

【ハリの形状】
ハリの形状には主に2タイプがあります。

①細地袖型

オーソドックスな形状になります。キツネ型と比較してハリのフトコロが広いため、フッキングしたあとのバラシが少ないのが特徴です。

②キツネ型

ハリのフトコロを狭くしてフッキングの確立を高めた形状になります。エサを通す部分が小さいため、ワカサギが吸い込みやすい特徴があります。一方でバラシも多いので常にラインのテンションを張る必要があります。

【ハリのサイズ】
釣れる魚のサイズに合わせて、ハリのサイズを選択しましょう。以下の表はその目安です。

ワカサギのサイズハリのサイズ5cm以下0.5号~1号5cm~7cm1号~1.5号7cm~10cm1.5号~2号10cm以上2号以上

【ハリの本数】
ハリの数は1つの仕掛に対して5本から10本が一般的に使われます。ハリの数が多いほどワカサギが釣れる確率は上がります。ただし扱いが難しくなり、エサの交換にも時間がかかるため、必ずしもハリが多いほど釣果が増えるわけではありません。
初心者さんはハリ数の少ない仕掛から使用して、上達具合や自分の技量に応じて選ぶとよいでしょう。

【オモリの形状】

丸型(ナス型)(左)と棒型(右)

①丸型(ナス型)

湖底付近で使用するのに向いているのが「丸型(ナス型)」オモリです。オモリの底面が広いため、着底したときの感覚が手元に伝わりやすいのが特徴です。一方で、水中に浮かせると水の抵抗が大きいため、仕掛全体が揺れてアタリが取りにくくなるので向きません。

②棒型

水中に浮かせる際に使用するのに向いているのが「棒型」オモリです。上下の動きに対して水の抵抗が少なく、中層から上層で使用します。

【オモリの目安】
オモリの重さ(号数)は水深に応じて使い分ける必要があります。1号から3号まであれば、ある程度の水深に対応することができます。ただし、竿に対する負荷が変わるためアタリの感覚がズレてきます。穂先の調子や硬さとバランスを取って、アタリが取れるように調整してください。

たたき台

ワカサギ釣りにおける、電動リール専用の器具になります。高さと角度を調節することで、誘いやアタリを取る際に役立ちます。種類は2種類あり、自立式と固定式があります。

①自立式

ボートワカサギ、ドーム船、氷上などどこでも使用できます。ボートワカサギの場合、船の内側に設置するため穂先が水面から遠くなり、感度が下がるのであまりおススメはできません。

②固定式

ボートワカサギ、ドーム船で使用するたたき台になります。自立式より高さと角度の調整幅が大きく、穂先を水面に近づけることができ、アタリの感度が上がります。

エサ

前日の釣果情報、エサ選びの参考になります

小さな虫をワカサギのサイズに合わせて使用します。サシ、赤虫、ブドウ虫が一般的に使用されます。小さく扱いが難しいので、逆ピンセットなどを使用するとかんたんにハリに掛けることができます。前日の釣果情報などを参考にエサを選択してください。
値段も300円程度と比較的安いので、違う種類のエサを持っていくと状況に応じて使い分けることができます。

①サシ

紅サシ、ラビットフォームなどさまざまなタイプがエサとして販売されています。エサ持ちがよく、手返しがよいのが特徴です。
ハリに掛ける際は半分もしくは1/3サイズにカットしてワカサギが吸い込みやすくします。体液がなくなるとワカサギが食いつかなくなるので交換してください。

紅サシのカットには小型のハサミが便利。100円均一ショップで手に入ります

②アカムシ

体表の光沢感と動きでアピール力が高く、ワカサギが一番好むエサです。ハリに掛ける際は頭の黒い部分にチョン掛けします。次第に体液が抜けて薄くなるとアタリが減るので小まめに交換してください。

③ブドウムシ

アミノ酸が体液に豊富に含まれているため、寄せエサとしてひじょうに有効です。仕掛の一番上のハリもしくは下のハリに掛けて使用するとワカサギの群れを集めることができます。食わせのエサとして使用する場合はカットする必要があります。

釣り方のステップ(電動リールを使った釣り方)

仕掛を落としたら誘う

①仕掛を湖底に落とす

電動リールのスプールに指を添えて、速度を調節しながら湖底まで落とします。そのまま落としてしまうとバックラッシュの原因になるので気を付けてください。オモリが落下している最中は穂先がカーブしていますが、着底するとストレートになります。

右手の指でスプールを押さえながら仕掛を落とします

着底したら、ラインを少し巻いてテンションを張ってください。竿先がカーブしたらレンジ(タナ)の調整が完了です。

②大きく上にシャクル

ワカサギは落下してくるものに反応する習性があります。エサがあるということを認識させるために、1mほど上に上げてゆっくりと落とします。

③たたき台の上で小さくシャクル

穂先を10cm前後上下させてエサの体液を水中に拡散させます。3回から5回連続で繰り返します。ワカサギの食欲を刺激するため、このタイミングでアタリが出ることが多く、集中する必要があります。

④静止させる

5秒から10秒静止してワカサギがエサを咥える時間を作ります。穂先にアタリが出るのですぐにアワセてください。コツとして電動リールを常に握っていると反応が早くなります。

⑤空アワセを入れる

静止の時間が終わったら30cmほど穂先を上げてアワセを入れます。上げた状態で穂先の先端を確認し、震えていたらワカサギが掛かっています。掛かっていない場合は手順②から繰り返します。
全体を5回繰り返してもアタリがない場合はエサを交換するか、場所を移動します。

アワセを入れる

①穂先の動きを見てアワセる

柔らかい穂先ほどアタリがよく見えます。振動したらワカサギが食っているので穂先を30cmほど素早く上げます。力強く1mほど上げるとワカサギの口が裂けてハリから外れてしまいますので、素早く小さくハリを掛けるイメージでアワセてください。

アタリで穂先が下がった瞬間

②手元の感覚でアワセる

硬い穂先ほどアタリが手元に伝わります。誘いの最中に「重い・軽い」と感じたらワカサギが掛かっているのでアワセてください。

穂先を上げたらワカサギが掛かっていた瞬間

③ラインの動きでアワセる

これが一番難しいですね。ワカサギがエサを食い上げると、ラインが緩む場合があります。仕掛を落としている際に起こるアタリなので見逃さないよう注意してください。

ワカサギがエサを食いあげてラインが緩み、穂先がストレートになった瞬間魚が掛かったら釣り上げる

アワセたらラインのテンションが緩まないように巻き上げます。キツネ型のハリを使用している場合はとくにバラシやすいので注意しましょう。手前1mまで巻き上げたら電動リールを停止してワカサギを取り込みます。穂先に仕掛が当たるまで巻き上げると、穂先が破損する原因になるので気を付けてください。

水深の浅い「入鹿池」


今年は例年以上に数釣りが楽しめる!?

水深は10m前後

入鹿池の水深は最深部で水深16mほどです。人工農業用ため池であるため、全体的に水深の高低差はあまりありません。ポイントにもよりますが平均して水深は10m前後になります。
2023年は降水量が少なかったため水深が例年より約3m浅くなっています。

減水した影響で岸壁が露出している釣れるポイント

毎年、釣り場の条件が変わるためポイントが変化しますが、12月下旬からはワカサギの群れが大きくなるので釣れる範囲が広がります。貸しボート屋さんに釣れるポイントを聞くのが最も効果的です。お店によっては、最新のポイントをマップに表示してあるので参考にしてください。また、魚群探知機を持っていると、魚のいる水深を把握できるので釣果を伸ばしやすいでしょう。

お店にもよりますが、最新の釣果情報がマップに掲載されています11月中旬の釣行の模様
午前中だけで3ケタと好調!

2023年11月中旬に2人で入鹿池のボートワカサギに釣行しました。今回は見晴茶屋さんにお世話になって手漕ぎボートで出船しました。見晴茶屋さんでは手漕ぎボートのほかにも、エレキモーター船、ドーム船などがあるので、利用人数、用途に応じて使い分けできます。ライフジャケットは安全のために必ず着用しましょうね。

ボートを漕ぐ際は手袋の着用がおススメです。初心者の方は強くオールを握ってしまうので、素手で漕ぐとマメができてしまいます。ちなみに私は、翌日、全身筋肉痛になりました…。
体力に自信のない方にはエレキモーター船がおススメ。絶対快適です。ただし、フットエレキはブラックバス専用でアンカーを落とせないので注意してください。

目的のポイントに着いたら必ずアンカーを落としましょう。アンカーのロープにハリや木の破片などが刺さっている場合があるので、素手で触る場合は十分に注意してください。
ロープのたるみは30cmが目安です。これ以上短くすると風で船が回転しやすくなってしまいます。逆にたるみが長すぎると、船の移動距離が大きくなってほかの船と衝突する危険があるので注意しましょう。

今回の釣行では、仕掛にハヤブサの「瞬貫わかさぎ」を使用しました。入鹿池の最大サイズが2年物なので、1.5号までサイズの異なるハリがあれば対応できると思います。今回は今シーズン初めてで、魚のサイズが分かっていなかったので0.8号からスタートしました。

釣り具をセットし、早速、湖底を攻めます。アタリがない場合は徐々にレンジを上げていきます。
エサは紅サシ、アカ虫を使用しましたが、どちらもよく釣れました。魚影もひじょうに濃く、終日アタリが続き、最多で3連掛けを達成!

水量が例年と比較して大幅に減少したためエサが少なく、全体的にサイズが小さく感じました(昨年は1尾2.5g、今年は1.8gほど)が、午前中だけで112尾釣り上げることができました。
コツとしては、ハリのサイズを0.5号~1号、紅サシは半分以下にカットすることでハリ掛かりがよくなると思います。池全体の魚影は昨年より濃いので、いいポイントさえ見つけることができれば例年以上に数釣りを楽しめますよ。

ボートレンタル店の利用方法

予約方法

事前に電話もしくはWEBでボートレンタル店の船を予約しましょう。当日でも船に空きがある場合は乗ることができるのですが、最盛期になると予約で埋まります。釣り具がない場合もレンタルできるので、事前に確認しておくのがよいでしょう。

レンタル品も充実

ワカサギ釣りで必要な釣り具は、基本的に全てレンタルすることができます。竿、リール、仕掛がセットになっているので、初心者の方でもすぐに使うことが可能です。また、ライフジャケットの貸し出しもあるので、予約時に確認しておくと安心です。自前にライフジャケットを用意する場合は規格Type Aを満たすものが必要となります。

撮影協力:見晴茶屋さん

今回は「入鹿池」での釣りを例に、電動リールを使用したボートワカサギについて紹介しました。
釣果を伸ばすためには幾つかポイントはありますが、魚のサイズに適したハリとエサ、誘いとアワセをマスターすることができれば、確実に釣れる数が増えるはずです。また、独自の釣法を探求するのも楽しみの一つです。

ワカサギ釣りは、ほかの釣りと比べても比較的安価に道具をそろえることができるので、自分好みにカスタムした釣り具で挑戦してみてはいかがでしょうか? 実釣の様子はYoutubeにもアップしているので、ぜひご覧ください。

ボートワカサギ徹底解説!100尾を釣り上げるメソッド公開!in入鹿池

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