選挙に行くのは少数派!? 東京都知事選挙の60%超は大健闘 投票率20%台の県知事選も
■都知事選の投票率60.62% 前回から5.62ポイント増
小池百合子さんが再選を果たした東京都知事選の投票率は60.62%で、前回を5.62ポイント上回った。過去最多の56人が立候補し、小池都知事の有力な対抗勢力として広島県安芸高田市の前市長・石丸伸二さんや、立憲民主党や共産党が支援した前参院議員の蓮舫さんが立候補し、有権者の関心を集めた。知事選の投票率は下降傾向にあり、投票率が60%を超えたのは大健闘と言える。
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7日に投開票された東京都知事選は現職の小池都知事が当選した。投票率は4年前の55.00%から上昇し、猪瀬直樹さんが当選した2012年以来、投票率が60%を上回った。
選挙の投票率は全国的に低迷している。川勝平太知事の突然の退任で実施された今年5月の静岡県知事選挙は、辛うじて50%を超える52.47%。過去最多の6人が立候補し、与野党対決や地域対決といった注目点もあった中、投票率は伸びなかった。
直近の知事選で投票率が50%を下回っている自治体も多く、中には30%にも満たないケースもある。昨年8月の埼玉県知事選では、過去最低を更新する23.76%で、有権者の4人に1人も投票に行っていない。
■投票率60%超の知事選は稀 埼玉・香川・福岡は30%未満
都道府県別の投票率を見ると、直近の知事選で60%を超えているのは数えるほどしかない。現職と新人、女性同士の一騎打ちとなり、現職の吉村美栄子さんが再選した2021年1月の山形県知事選は62.94%だった。
新人5人による争いで、接戦の末に元文部科学大臣の馳浩さんが当選した2022年2月の石川県知事選挙は61.82%。2018年の前回から、22.75ポイントも投票率が上がった。2020年10月の富山県知事選も60.67%で投票率6割を超えた。新田八朗さんが現職を破って当選し、投票率は前回2016年から25.33ポイント上昇した。
明確な争点があったり、有権者が自身の1票に価値を見出したりする選挙は投票率が高くなる。投票率23.76%だった昨年の埼玉県知事選は、現職の大野元裕さんが得票率8割を超える圧勝。“結果が見えている”選挙に有権者が関心を示さない典型と言える。
埼玉県に次いで、直近の知事選で投票率が低かったのは香川県の29.09%、福岡県の29.61%となっている。香川県は与野党4党が推薦した候補と共産党候補の一騎打ち。福岡県も同じ構図だった。いずれも与野党相乗りの候補が大差で当選している。
直近の知事選で投票率が50%を超えているのは約4割しかない。投票率が3割台の自治体も多く、選挙に行かない有権者が多数派となっている。
(SHIZUOKA Life編集部)