県高校総体 自転車男子 2年生ポイントゲッターが活躍した別府翔青が優勝 【大分県】
県高校総体・自転車競技の男子学校対抗で別府翔青が優勝した。5種目で優勝し、全12種目で上位陣に名を連ねる総合力の高さが光った。
中でも、大後戸颯青、小岩虎ノ介の2年生コンビがポイントゲッターとなった。持久系競技を得意とする大後戸は、4km速度競争、ロードレースで優勝。個人10競技のうち5種目で上位3位に入るなど35ポイントを稼いだ。本命のロードレースでは連覇を達成、「積み重ねた練習が結果となっただけ」と感傷に浸ることはなかったが、誰よりも長い距離を走った自負がある。
中学3年から大分市のサイクリングクラブに入り、本格的に競技を始めた。一人で黙々と練習し、1日80kmを走ることも珍しくなかった。高校に入ってからも毎日往復40km余りを自転車通学し、練習でこぎ足りないときは別府の峠を越え、湯布院経由で帰宅することもある。母の千春さんは「マイペースだが、好きなことを見つけたら没頭するタイプ。やりたいことをやればいい」と温かく見守る。
3月の全国高校選抜大会では4km速度競争で8位、ロードレースで10位となった。「全国のレベルの高さを感じたが、上を目指したい」と日本一に向けて静かに闘志を燃やす。
競輪選手の父の背中を追って、高校から自転車を始めた小岩。県高校総体ではスプリントとケイリンで優勝、個人種目で35ポイントを獲得した。スピード系の競技を得意とし、ケイリンで日本一を目指している。「狙っていた種目で優勝はできたが、満足はしていない。今まで以上に練習に力を入れて強くなりたい」と表情を引き締めた。
練習メニューなど父に助言してもらい、ケイリンの走り方、位置取りの重要さを学び、メキメキと力を付けた。パワーだけでなく、直感や状況判断能力に優れた試合勘があり、全国高校選抜では4位に入賞した。好調を維持し、県高校総体でも結果は残したが。まずは全九州高校体育大会で全国高校総体の出場権を獲得することが直近の目標。将来の夢は競輪選手。父の背中はまだまだ遠いが、「いつか越えたい」と今夏の全国高校総体では高校生最速の称号を狙う。
(柚野真也)