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子どもの“外面がいい”は悪いこと?臨床心理士が語る「上手な受け止め方」

saita

子どもの“外面がいい”は悪いこと?臨床心理士が語る「上手な受け止め方」

臨床心理士・公認心理師のyukoです。学校では頑張っているのに家ではだらける。逆に、家ではいい子なのに学校ではトラブルが多い。小学校後半になると、親が知らない子どもの側面が増えてきて、動揺する方も多いです。親に見せる顔と外での顔が違う理由は、どんなところにあるのでしょうか。多感な時期を理解するヒントを見つけていきます。

家ではだらだら、でも学校ではしっかり者?

小5の息子。家ではソファでだらだらしてばかりで、宿題を促しても「あとでやる」と言って立ち上がらない。朝も声をかけないと動かず、つい「しっかりしてよ」と言ってしまう毎日。しかし、学校の面談では先生から「すごく頼れる存在です。ノートも丁寧に取っていますし、授業中の発言も的確。仲間に入れていない友達に声をかけてあげるときもあります」とよい評価を受けた。嬉しいけど、家と全然違う。外面がいいの? どっちが本当の息子なんだろう、と少し戸惑う。

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誰にでも外の自分と内の自分がありますが、それは3~4歳から始まっています。
「こう見られたい」と意識し、先生の前ではちゃんとする一方、親の前では甘えるなどの意識は幼児期からあるんですね。

小学校高学年になると、さらに複雑になり

・この場ではこう振る舞った方がいい

・この友だちの前ではこうしておこう

・親にはここまで話しておこう

など、かなり意図的に自分を調整するようになります。
外と内だけではなく、場面ごとに空気を読み、周囲から求められる役割を担うなど、かなり高度な使い分けも始まります。
この複雑で多感な時期の始まり、親はどのように理解しておけるとよいのでしょうか。

学校で見せる顔、家で見せる顔。どう理解しておけばよい?

 「どっちが本当?」と決めつけない

・「学校ではできるのに、なんで家ではやらないの?」

・「外ではいい顔してるのに、家でもお手伝いしてほしいんだけど。」

つい、このように言いたくなってしまうのですが、「外でできるんだから家でもできるはず」と、外の顔を本当と決めつけると子どもが少し苦しくなってしまいます。

子どもは場面ごとに違う自分を使っていて、どちらかが“本当”で、どちらかが“偽物”というわけではありません。
どちらもその子の一部で、見せている面が異なると理解できると、お互い楽になっていきます。

「家での姿=素が出ている」と理解する

家ではお手伝いをしない、ゲームの時間を守らない、準備などできるはずのことも親に甘える。
ポテンシャルを知っていると「だらけている」「甘えている」と感じるかもしれません。

しかし、それでいいんです。
家ではむしろ安心して力を抜いて、甘えたりわがままを言ったりできている方が、心理的に見て健康とも捉えられます。

「外で頑張っているから、家では充電しているのかな。」
バランスを取っている、外で使ってきた力を回復させているのだと理解してあげられるとよいでしょう。

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「見せていない部分が増えていく時期」と理解する

 高学年になると、子どもは 「誰にどこまで見せるか」を自分で選ぶようになります。

そのため、

・話してくれることが減る

・学校の様子が見えにくくなる

・今までと異なるキャラクターに思える

といった変化が起きます。

これは距離ができたというより、自分の内側を自分で管理し始めているサインです。

すべてを話さないのは不自然なことではなく、むしろ発達としては自然な流れ。
親にとっては少し寂しさもありますが、「見えない部分があること自体が成長」と理解しておくと、必要以上に不安にならずにすみます。

人の内面は、まるでサッカーボールのようなもの。

心理学を学ぶ中で、「人の内面は、まるでサッカーボールのようなもの」と教わりました。
サッカーボールはたくさんの面が集まって、ひとつのボールを構成していますよね。
表から見ていると、裏側についている面は見られませんし、横にある面の傷にも気づかないかもしれません。

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ママにはわがまま放題/先生には言いたいことが言えない/弟の前では偉そうにしている/習い事では活発でリーダー気質/学校の休み時間は静かに図鑑を見ている/妹には優しい

親に見せている面、親からは見えない面、親だから知っている面。
全部が大切なその子の一部です。「この子って一体どんな子なんだろう」とわからなくなる時期かもしれませんが、それで大丈夫。
明日や来年は、どんな一面を見せてくれるのか、楽しみに過ごしていけるといいですよね。

yuko/臨床心理士・公認心理師

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