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本牧・八聖殿が半世紀 28日に記念イベントも〈横浜市中区・横浜市西区〉

タウンニュース

本牧・八聖殿が半世紀

半世紀の歴史を持つ本牧市民プール裏手の丘の上にある横浜市八聖殿郷土資料館。3月28日に開館満51年を迎える。近年は歴史講座をはじめ地元小学校との連携など、地域に根差した文化拠点として親しまれている。

3月23日午後5時から50年記念ジャズコンサートが無料で行われる。

八聖殿は、大正から昭和初期に逓信や内務大臣などを歴任した熊本出身の政治家・安達謙蔵の別荘として1933(昭和8)年に建てられた。

奈良の法隆寺にある「夢殿」を模したとされる正八角形の建物で、地上4階・地下1階の鉄筋コンクリート造。当初から電気や水道・ガスを完備し、全館暖房・水洗トイレまで設けられていた。37年に横浜市に寄贈、73年に郷土資料館として開館した。現在は、開港資料館などと同じ(公財)横浜市ふるさと歴史財団が運営する。

館内には横浜の海の変遷や漁業の歴史の解説パネルのほか、農具・民具、写真などが多数展示。また、キリストや釈迦、聖徳太子などの「八聖人像」も特徴の1つ。

10年ほど前に着任した相澤竜次館長(58)は、外部講師を招いた歴史講座や歴史散歩などを企画。自らも本牧の会場をはじめ南や磯子、金沢など各区に出向き、年80本近い講座を担当する。相澤館長は「歴史をアイテムに地域の人がつながる場所になれば」と話す。

『浪裏』本牧説を周知

7月3日発行の新千円札。その裏面に採用された富嶽三十六景『神奈川沖浪裏』は、葛飾北斎が本牧の海を描いたという説が有力だ。その本牧説を広めるため、本牧大里町の村田進さん(77)が、相澤館長や郷土史愛好家の協力を得て「浪の会」を創設。「本牧・浪裏Tシャツ」を100着製作し、23日のイベント会場で販売する(神奈川沖浪裏の解説文付きで1着2千円)。村田さんは「本牧を盛り上げる一助になれば」と話す。Tシャツに関する問い合わせは同会(m.murata@tempo.ocn.ne.jp)へ。

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