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「おいで」愛犬との絆 強める 釜石で動物ふれあいイベント 命を守るしつけを

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 「動物ふれあいフェスティバル2025 in釜石」(岩手県獣医師会遠野支会、県沿岸広域振興局主催)は10月5日、釜石市平田のホテルシーガリアマリン・ドッグラン「シーガルパーク」で開かれた。動物愛護週間(9月20~26日)行事の一環として実施。簡単なゲームに挑戦する“ワンちゃん運動会”が繰り広げられ、飼い主のもとに元気よく駆け寄る愛犬の姿がみられた。

 イベントは、動物の愛護や適正な飼養について理解を深めてもらおうと、同週間に合わせて釜石、大船渡の両地域で交互に隔年で開催している。今回は市内外から犬と飼い主ら33組が参加した。

 盛岡ペットワールド専門学校常勤講師の三上祐太さん(39)が、散歩中に他の犬や人との接触を避けさせる方法、おやつを使った移動などのトレーニングについて助言。実践の場となった運動会で、参加者は「だるまさんがころんだ」やパン食いゲームなどに臨み、愛犬と触れ合った。

三上祐太さん(左)の助言を聞きながら「お散歩レース」に挑む参加者


ゲーム中のお題「アイコンタクト」。絆を深める大切な時間


パン食いゲームに挑戦する愛犬を飼い主らがじっと見つめる


 大槌町の小学生黒澤力翔さん(10)は愛犬ろろちゃん(トイプードル2歳、雄)と参加。「呼ぶと来てくれて、うれしかった。かわいくて、癒やしてくれるところが大好き。元気でいてほしい」と笑った。愛息と愛犬の触れ合いを見守った母親は「おいでおいでゲーム」で見せた、ろろちゃんの行動に感激。「離れた場所からでも、呼べば駆け寄ってくる。事故や災害が起こりそうな時に命を守るのにつながる」と、収穫を喜んだ。

愛犬の頑張り、かわいさに笑顔を見せる参加者たち


 運動会で種目ごとに、飼い主の歩く速さやリードの操り方、声がけの仕方などポイントを伝えた三上さん。▽犬の性格を考える▽嫌がることは無理にやらせなくてもよい―などと緩やかな接し方を促した。大切になるキーワードは「おいで」。呼んできちんと来れば、命が助かりやすくなると強調し、「しつけは命を守る、一つの方法。こういう機会で見直したり、重要性を再確認してもらえたら。日常にしつけが入っているように接してほしい」と呼びかけた。

飼い主の動きをサポートしながら犬との接し方を伝えた三上さん(左)


 イベントでは動物愛護団体の活動紹介、飼い方相談のコーナーも設けられ、犬の健康を心配する飼い主らが熱心に話を聞いた。新しい飼い主を待つ犬や猫の情報をまとめたポスター展示もあった。

イベントは犬も人も情報交換ができる場になった


 主催した県獣医師会遠野支会の池上健治支会長はイベントを通じ、ペットを家族の一員とする意識が高まっていることを改めて実感。「一緒に活動することで良いところや悪いところを認識する機会になる」と話した。近年、気になるのは災害時のペットの「同行避難」のこと。理解してもらうためにも「ほかの犬との触れ合いの機会を作り出すことが大事だ」とした上で、「家族の命を守るのは大切なこと。最低限のしつけやマナーを楽しみながら学んでもらえたら」と願った。

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