ギャバン・ライヤに宿るヒーローの魂と“ギャバい”忍者アクションへの挑戦――『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』ギャバン・ライヤ/風波駆無役・安井謙太郎さんインタビュー
“赤いヒーロー“が活躍する新たな特撮映像シリーズ【PROJECT R.E.D.】第1弾『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』が、毎週日曜午前9時30分よりテレビ朝日系列にて好評放送中です。
多元地球Α0073の銀河連邦警察資料課に所属する捜査官・弩城怜慈は、次元を越える能力を持つ宇宙刑事「ギャバン・インフィニティ」 。地球は異星人との共生が進む一方で、感情エネルギー「エモルギー」を悪用した犯罪は人々の脅威に。怜慈は宇宙でただ一人、名乗ることを許された銀河連邦警察の象徴“宇宙刑事ギャバン“の称号を背負い、次元を超えた捜査に走ります。
「ギャバン・ブシドー」や「ギャバン・ルミナス」といった別次元の“ギャバン“と出会い。そしてまた一人、“ギャバン“の名を持つ宇宙刑事「ギャバン・ライヤ」が登場し、物語は次なる展開へと動き出していきます。
アニメイトタイムズでは、ギャバン・ライヤ/風波駆無役・安井謙太郎さんにインタビューを実施! 風波駆無の役作りやギャバン・ライヤの魅力を語っていただきました。
「では、インタビュープロセスをもう一度見てみよう」
【写真】『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』風波駆無役・安井謙太郎インタビュー
忍者モチーフのヒーローに感じた縁
ーー安井さんが幼少期に好きだった東映特撮ヒーローを教えてください
ギャバン・ライヤ/風波駆無役・安井謙太郎さん(以下、安井):嘘みたいな話なんですけど、『忍者戦隊カクレンジャー』が好きだったんです。たまたま「ギャバン・ライヤ」も忍者がモチーフということで、ご縁を感じています。
風波駆無役が決まった時に、母親に報告したら「私、カクレンジャーのおもちゃ何個買ったと思ってるの!」と言われました(笑)。今見ている子供たちが将来ヒーローになると思うと、すごく大きなことだと思います。
この前、撮影所の近くにあるお店のおもちゃ売り場の『ギャバン・インフィニティ』コーナーに行ったら、子供達がいて感動しました。音楽活動をしていて、ここまで自分の生活で見かけるような世間一般と密着した仕事ってなかなかないので、責任を感じましたね。
ーー放送されている『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』をご覧になっていかがですか?
安井:第1話を観て「めちゃくちゃすごいな!」と思いました。最初のアクションシーンも格好良くて。大人になってしばらくヒーロー作品をちゃんと見る機会がなかったんですけど、クオリティが高く驚きました。細かいセットや合成も含めて、今はすごいクオリティでやってるんだなといち視聴者として感動しました。
そこから第2話を観ると「踊り出したぞ!」と(笑)。しかも役柄のまま踊ってるじゃないですか。あれが新鮮ですよね。刹那とか真顔で踊っていてめっちゃシュールだなと。自分が駆無として踊るとなったら難しそうだと思いました。
ーーギャバン・ライヤ/風波駆無役に決まった時の気持ちを教えてください。
安井:まさか34歳になって、ヒーローになれると思わなかったので面白い人生だと思いました。『スーパー戦隊』シリーズの50年の歴史を経て、『PROJECT R.E.D.』第1弾に参加させていただけるありがたさをすごく感じました。
今後このプロジェクトが続いていく中でも、第1弾っていうのは大事になってくると思うんです。事前に『超英雄祭』も見させていただいたんですけど、事の重大さを実感して、身の引き締まる思いでした。でも撮影現場に入ったら楽しくやらせてもらっています。
ーーオーディションはいかがでしたか?
安井:オーディションでは怜慈役もやりましたが、「この役はオレじゃないよな」って(笑)。オーディションの時はまだ駆無役はなかったみたいなんです。オーディション途中から「安井くん、長田くんとお芝居した後に、背後に立っていてもらえる?」みたいなことを言われていました。別の存在のポジションを見てもらえたのかなと思います。後半は、みんなが台詞を言った後に背後に立つみたいなことが多かったです。
ーーギャバン・インフィニティ/弩城怜慈役・長田光平さんの印象をお聞かせください。
安井:最高ですね。 実はオーディションの時に隣だったんです。 その時から、すごくヒーローっぽいなと思っていて。本人の性格も怜慈みたいに真っ直ぐで熱い。 蓋を開けたら怜慈役に決まっていて、ピッタリだなと思いました。 現場に入っても常に「怜慈だったらどうするか?」というのを細かく監督とすり合わせてる姿を見て、彼の真摯で真っ直ぐな姿勢に、チーム全体が引っ張られていると思います。
ーー撮影現場はいかがですか?
安井:すごく楽しい現場です。カット数が多い撮影なんですが、スタッフさん達の段取りがいいので、待ち時間があんまりなくて、とにかく流れが速い。長年積み重ねてきた東映特撮の歴史を感じます。
スタッフやキャストの皆さんが何ヶ月も作ってきた現場に途中から参加しているので、最初は緊張していたのですが、今は他のキャストともお芝居の中でふざけられるようになってきました。
リスペクトを込めた次世代へ紡ぐ“蒸着”
ーー風波駆無の役作りについて教えてください。
安井:基本的に台詞が倒置法なので、全部逆なんです。一回普通に覚えてから、現場に入った時に、たまに言い回しに迷いますね。パッと出てくるのってやっぱり普通の言い回しじゃないですか。「私は〇〇をした」ではなく「〇〇をした、私は」みたいな台詞回しなので、毎回「あ、逆だ」と思いながら、気をつけているポイントです。
口数が多いキャラではないので、どんな声色やボリューム感で言ったら一言でパンチを残せるかを考えています。
見てくださる方々に愛されるキャラになってほしいと思っています。基本クールなキャラなんですけど、どこか愛くるしい部分を表現していきたいですし、台詞の倒置法はめちゃくちゃカッコつけてます(笑)。先の展開では駆無のギャップも見えてくるのですが、個人的にはすごく気に入ってるので、楽しみにしていただけたら嬉しいです。
ーー風波駆無の衣装で気に入っているポイントを教えてください。
安井:サングラスをかけているヒーローは、東映特撮の歴史の中であまりいないみたいで、そこは新しい試みだと感じているポイントです。鉄板ですけど、本気を出す時はサングラスを取って蒸着をしています。撮影積み重ねていくと「サングラス、毎回外してるな?」と思って、ちょっと恥ずかしくなってきたフェーズです(笑)。
ーー実際に「ギャバン・ライヤ」に「蒸着」した感想を教えてください。
安井:自分が蒸着プロセスのシーンを撮った時に、すごく感動しました。 実際に顔以外のスーツを着て撮ったんですが、「マジで蒸着してる!」と思って(笑)。撮影では顔のメットはつけないんですけど、衣装合わせの時に「記念につけてみな」って言われてつけさせてもらったんです。 実際にスーツを着て「ギャバン・ライヤ」になってみて感動しました。
ーー「蒸着」ポーズにこだわっている部分はありますか?
安井:駆無は忍者なので、印を結ぶイメージのポーズになっています。蒸着の最後の決めポーズの時にギャバリオントリガーを持ってない手は、ジライヤ(『世界忍者戦ジライヤ』)を意識したポーズになっているんです。ジライヤからインスパイアされてるので、過去のヒーローのリスペクトも踏まえての今回の「ギャバン・ライヤ」の蒸着ポーズなんです。
歴史を紡いでいく、次の世代に受け継いでいく感覚は、「蒸着」のポーズやプロセスからも感じます。「ギャバン」だけじゃなくて「ジライヤ」の歴史も乗っかってくるっていうのが総力戦だなと。
ーー「ギャバン・ライヤ」に蒸着後のアフレコはいかがですか?
安井:めちゃくちゃ難しいと思いました。戦っている時の息遣いや、ロボのシーンにも声を当てたんですけど、まだ完成した映像じゃなくて静止画にアフレコすることもあって難しいですね。クールなキャラなので「ハッ!」とか短く言うのは難しいです。
ーー風波駆無が登場する第10話の台本を読んだ感想を教えてください。
安井:謎に包まれてもう一人の次元超越者でカッコいい。本当に全部乗せなんです。自分の役割としても印象強く、カッコいい登場をして大きい流れを作れたらと思いました。
僕はアクションの稽古からだったので、動けることが大事だったのかなと。忍者という役柄なので、激しいテクニカルなアクション、相手の力を利用して捌いていくような手が多いんです。
駆無のアクションはトリッキーでアクロバティックな結構レベルの高いアクションをつけていただいてます。その練習から始まったんですけど、いかにこれがパッと決まるかどうかで、『ギャバン・インフィニティ』を見てくれている方、『スーパー戦隊シリーズ』から追いかけてくださっている方が、「新しいギャバンはどれだけカッコいいんだ?」というところが認められるシーンだと思っています。
二人三脚で作る忍者のギャバン
ーー「ギャバン・ライヤ」のスーツアクターの蔦宗正人さんとはどんな話をして風波駆無を作り上げていますか?
安井:ツタさん(蔦宗さん)が芝居を見て、普段はボディランゲージで大きく表現している中で「お芝居を見ていて、それを抑えてる」と言ってくださって。
僕自身は、ツタさんからアクションのいろはを教わっています。例えば、ただパンチをかわす時も、忍者なので、なるべく最低限の動きでかわすとか。どうやったらそう見えるかを教えてもらったり、意見交換しながらやらせてもらっています。
ーー積極的にコミュニケーションを取って演じられているんですね。
安井:ツタさんは本当にコミュニケーションが取りやすくて、日々現場にツタさんがいると嬉しい(笑)。本当に頼りになる兄貴みたいな感じですね。
僕につけていただいたアクションの手をよりブラッシュアップする時に、ツタさんに「もうちょっとこういう風に重心とってみたらいいかも」と一緒に話し合いながら、テクニカルなところを教わっています。今のところ吹き替えなしで、体にムチを打って頑張っているので(笑)。アクションシーンも是非、見てください!
ーー俳優とスーツアクターで二人で一つのキャラクターを作り上げる東映特撮の魅力がありますよね。
安井:僕は特撮に出るのは初めてなんです。台本のクレジットを見た時に「ギャバンライヤ・風波駆無」のところで、僕の名前とツタさんの名前が並んでいて。東映特撮の現場に入って、そこが僕が一番グッときたところかもしれないです。
僕が撮影に入る前、アクション稽古をしてる時に、光平がスーツアクターの伊藤茂騎さんと「ギャバン・インフィニティ」を作っていくためのコミュニケーションを見て、「そういうスタンスでやっているんだな」っていうのがすごく分かったんです。僕はそれがすごく素敵だなと思って、習っていった感じです。
アクションや吹き替えのシーンがあっても、別のところに名前がクレジットされることが多いので、すごく感動しました。東映特撮の歴史含めて、スーツアクターさんに対してのリスペクトを感じて、二人で作っていくというのはまさに言葉の通りだなと。
ーー駆無が登場する第10話は、スーツアクターやアクション監督の経験豊富な福沢博文監督でしたね。
安井:撮影に入る前に、「7ORDER」のメンバーの長妻怜央にも福沢監督の話をして「福沢さんはアクション好きで面白いことが好きな人だよ」という話を聞いてました。
実際に福沢監督とお会いして、すごくアクションが好きな方だなと思いました。「この間合いでやるといいよ。こういう意味があって」とアクションの中身についても教えてくれるんです。
駆無は忍者なので自分から攻撃するというより、基本的には逃げたり忍ぶところからアクションや構えを作っています。攻撃的なファイトスタイルではなく、ガードがメインの構えなんです。そこは監督のこだわりで、自分から攻撃するよりは、相手の攻撃をかわして反撃するのがクナイの手なんです。もちろんセリフや表情もそうなんですけど、動きやファイトスタイルで、風波駆無というキャラクターを作っていきました。
ーー実際にアクションシーンを撮影してみていかがでしたか?
安井:福沢監督にも「第10話の登場が一番アクションをやるところだから、気合入れて頑張ろう!」と言われて、撮影に挑みました。怜慈の腕を使って回転したり、足が地面についてない技が何個かあって。そこは実際にアクション練習をちゃんとさせていただいたので、練習をして臨めて良かったです。
「あれ、第10話が一番キツいって言ってなかった?」というくらい、先の話でもアクションをやっています(笑)。新しい技が出来るようになるので、ワクワクして楽しいです。
ーー最後にギャバン・ライヤ/風波駆無の今後の見どころを教えてください。
安井:この先、見ている皆さんも「駆無ってちょっと面白いのかな?」と思うはずです。それが爆発していくので、そのギャップを楽しんでいただきたいなと。「出来ることは全部やる。詰め込むぞ!」みたいな感覚があるので、毎日緊張感もあります。撮影現場はスタッフさんやキャストのチームワークで、ビックリするくらいスムーズに進んでいくんです。カメラワーク含め、撮った映像をその場で見るとめちゃくちゃカッコいいので、編集されたらもっとカッコいいんだろうなと楽しみにしています。
僕自身もこの先の台本が楽しみですし、ギャップがあるカッコいいけど面白い、その両軸を取れるような風波駆無でいたい。「凄いことやるな!」と思うことが多いので、その辺りはだいぶ“ギャバい“んじゃないかなと思います。
[インタビュー/田畑勇樹 撮影/胃の上心臓]