1人4万円の定額減税でデフレ脱却なるか? 専門家「もう抜けてます!」そのワケは
6月3日(月) 寺島尚正アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『おはよう寺ちゃん』(文化放送・月曜日~金曜日 午前5時00分~9時00分)が放送。月曜コメンテーターで経済評論家の上念司氏と、6月から始まった定額減税について意見を交わした。
ついに増税派の2人からもこういう声が出るようになった!
岸田総理は先週金曜日、経団連の定時総会で、6月から始まる1人あたり4万円の定額減税に関し、「30年越しのデフレ経済から抜け出し、新たな経済ステージに移行できるかの正念場だ。後戻りすることを避けるため、極めて異例だが1人4万円の減税を実施する」と話した。 また、鈴木財務大臣は先週火曜日、定額減税の狙いについて「デフレマインドを払拭するきっかけとするため」と語った。
寺島アナ「上念さん、岸田総理と鈴木財務大臣の定額減税に関する発言ですが、これはどういうふうにお聞きになっていますか?」
上念「ここまで言うようになったんですね。デフレマインドを脱却するにはお金を配るのがいいと、我々リフレ派は当たり前の話を10年言い続けて、ついに増税派の2人からもこういう声が出るようになったと。すごいですね、世の中変わりましたね。ただ、ご心配のデフレマインドは、僕はだいたい抜けてると思っています」
寺島「あっ、もう抜けてる?」
上念「だって物価上昇率は、もう2%以上いってるじゃないですか。ただ、今から10月ぐらいまでの間は、ちょっと物価上昇率は停滞するかもしれません。だからいいタイミングかもしれないですね。なんで停滞するかわかります?」
寺島「なんでですか?」
上念「去年、上がりまくったからです。よくダメな会社が前年比何%という目標を作るじゃないですか。その前年比が伸びすぎちゃうと翌年大変なんです(笑) あれに近いものがあります」
寺島「鈍化しちゃう可能性が大なんですね。この1人あたり4万円の定額減税ですがデフレ脱却につながるんですか?」
上念「いやもう脱却しているじゃん(笑) もうしていますよ。私は投資や自分の会社の事業計画をやっていますけど、もうインフレモードです。定義上、今の状態をデフレと言うかどうかとは全然関係なく、私が今やっているのは完全にインフレモードの対応です」