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身長150センチの小柄ママの、親孝行な赤ちゃん誕生物語

たまひよONLINE

mschalke/gettyimages
今春小学校に入学した上の子と、5歳差の下の子の2人の子どもを育てながら、独立してデザイン業を営むママライターのSpinof Designです。私の初めての出産体験記のはじまりは、臨月に入ってすぐの妊婦健診から。

突然の提案…「予定日より早く出産しましょうか?」


「あんまり赤ちゃん大きくなってないね〜。羊水が減ってきているから、予定日より早く出産しようか?」。いつも診察は普段着で、軽いノリの先生からの突然の言葉。私は身長150センチの小柄体型だからか、おなかの赤ちゃんも当時の妊娠週数の平均より小さめでした。

「果糖をとると、胎児が大きくなる」という噂をネットで見かけて、ミカンを毎日もりもり食べてみました。が、次の健診でもあまり赤ちゃんの推定体重は増えず。出産予定日より1週間早く、入院する予定が組まれました。

「陣痛促進剤を使うのかなあ…。痛いのかなあ」と注射の痛みさえ耐え難い私は、不安を募らせていました。

入院予定日より1週間早く破水!不安が伝わった?


出産予定日まであと2週間という、ある日の早朝。トイレで感じた違和感に「これって破水?」と思いました。生理痛のような下腹部の痛みが始まり、15分おき、10分おきと感覚が縮まっていきました。

産院に電話をすると「一応、診察に来てください」とのこと。冷蔵庫のアボカドを平らげ、入院セットを持って産院に向かいました。診察台でリトマス紙のようなもので、破水かどうかを助産師さんが調べていました。

「破水ですね。このまま入院になります。まずはスリッパに名前を書いてください」と、このまま出産になることが決まりました。私は「赤ちゃんが外の世界の声を聞いて、私の不安な気持ちを察してくれたのかな?」とほっとしていました。

3食+おやつ付き…初産は分娩台までの道のりが長い?


「ここまで来たら、すぐに生まれるのかな?」と思っていました。ところが産院で朝食と昼食、おやつを食べてもまだ気配がなく…。おなかにモニターをつけ、陣痛は来ていてそれなりに痛いのですが、どうやら出産につながるいい感じの陣痛がまだ来ないようでした。

それから夕食の時間になったものの、丸1日動いていないためそんなにおなかが減りません。ベテラン助産師さんが「出産には体力が必要だから、このおにぎりだけふたつ食べて!」と、私が食べるまではテコでも動かない様子。なんとかおにぎりをおなかに詰め込みました。

しばらくして大きな陣痛が来て、ようやく病室から陣痛室に移動しました。すでに深夜にさしかかり、眠くてウトウトしては、陣痛の痛みで目が覚めて…を繰り返していました。

わずか14分で出産!感想は「スッキリした〜」


ずっと運ばれたかった分娩台。本能が働いたのか、息を長く吐きながらおしりに力を入れると、「するん!」と赤ちゃんが出てきました。分娩室に入ってから、助産師さんの厳しい激励の中、わずか14分間の出来事でした。

妊娠中は出産の体験談を見聞きしては、痛みを想像して泣きそうになっていました。ところが赤ちゃんが2300グラムと小さかったためか、その瞬間はまるで便秘が解消されたようなスッキリ感を覚えました。

日付が変わって、日曜日ではなく月曜日の出産。休日の加算料金を回避し、深夜料金だけの加算となりました。「なんて親孝行な子なのだろう…」と感動し、夫の母の名前を一文字いただき、「孝」の文字を入れた命名をしました。

「案ずるより産むがやすし」とは、よく言ったものです。あれこれ調べたり、見聞きしたりすることも大切ですが「不安になっても仕方ない。なるようになる」ということを実感しました。赤ちゃんは小さいながらもすくすくと育ち、この春に小学校に入学しました。ちなみに5年後に生まれた第2子も小柄な胎児で、同じく早めの入院を勧められました。帝王切開も視野に入れた入院予定日の1日前に破水して、病院到着から2時間のスピード出産でした。

[Spinof Design * プロフィール] 
2児の母。上の子と映画に行くこと、下の子とアート展に行くのが最近の楽しみです。美大を卒業後、制作会社などを経て結婚を期に独立しました。デザインを中心に、イラストやマンガ、ライティングを手がけています。

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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