【横須賀 ショップレポ】行李屋(こうりや)−着物の魅力を発信し続けて20年のリユース店
時が静々と流れている思いがします。時の進み方が随分と遅いようにも感じます。
京急横須賀中央駅下車、徒歩7分。2005年に開店し、昨年20周年を迎えた『行李屋』はそんな雰囲気が漂うリユース着物を扱うお店です。
お店出来るかも?が始まりでした
「二十歳の頃に茶道を習い始めたのが、着物の魅力に触れた最初です」と当店オーナーの村本あゆみさん。以来、着物愛は募るばかりで、着物系リサイクルショップにも通いに通い、30代の頃には着物だけでも50枚以上になってしまいました。
「流石に少し処分をとネットオークションに出品すると、面白いように値がついて売れていきました。で、これはお店を出してもイケるんじゃないかと…」。
思い立ったがまさに吉日? 妹さんのサポートもあり、あゆみさん、あれよあれよと半年後には行李屋を開店させてしまいました。
普段使いの楽しさをお伝えしたい
店の広さはざっと10坪ほど。着物、帯をはじめ、帯留や草履、バッグなどの小物が整然と並んでいます。
「晴れ着もご用意していますが、着物は紬(つむぎ)、木綿や小紋など普段使い向けが中心ですね」。
店内では古伊万里の大皿など骨董類も目に入りますが、こちらも多くは日常使いの陶器がメイン。手描き絵付けではない、印判と呼ばれる転写を利用した比較的安価な明治以降の食器などが並んでいます。
「普段に使ってこそ楽しいんですよ、着物も食器も」だそうです。
着物のシン・イメージを広めたい
和装では、着物、帯以外にも足袋や草履まで含めると10以上の品々が必要となりますが、「当店なら一式きちんと揃いますし、お値段も総額1万3千円前後からお受けします」。着物は高いと思っておられる初心者にも、行李屋は優しいお店のようです。
“着物って着方が難しい”。こんなイメージに対してもあゆみさんは提言されています。
「着物はもっと自由に、それこそ自己流で着ても良いと思います。確かに守るべき約束ごとはありますが、そこを押さえたなら、あとは度胸を決めて、多少、間違った着方をしても、堂々と町を歩く。そうした方こそ、結果、上達が早いんですよね」。
ちなみに“約束ごと”を伺うと、「例えば、“左前”はNGとか、季節に合った装いにする……この程度です」。
もっとも、あゆみさん。
そうは言いながらも実は『きもの文化検定』1級の持ち主でもあります。
「着物の文化や歴史など幅広い知識が要求される試験ですが、好きが講じて、結果、1級が取れました」。
つまり、着物のこと、わからなければ行李屋へってことですね?
「すべてとは言いませんが、だいたいのことはお答えできると思います。ただ、知識の押し売りはしないと心がけています。ハードルを上げてしまいますしね」。
着物通も唸らせる品揃え
お客様の中には、あゆみさんの着られている〝一式〟が欲しいと言われる方も少なくないそうです。
「すごく嬉しいですよ、自分のセンスがトータルに認められたわけですからね。ただ、本当に手放したくないものは店では着ないようになりましたけど(笑)」。
さて、ここまでお読みいただくと行李屋さん、いわゆる初心者向けのリユース着物店と思われるでしょうが、さにあらず。今や超レアな日本最高峰の高級麻織物である宮古上布も扱っている“上級者向け”の店とも言えます。
「昭和の名匠小津安二郎監督作品で衣装担当もしていた浦野理一さん作の帯もあります。着物通御用達の逸品です」。
今後の夢を伺うと、
「特にカジュアルな街着と言われる紬(つむぎ)の良さをお客様にもっと知っていただきたいですね。いずれ、紬に特化したお店もありかと思っています」。
ネイリストの妹さんも常勤中!
店内左にはあゆみさんの良き理解者である妹、若宮香子さんが施術するネイルコーナー『MAANY NAIL』も2025年3月にオープンしました。
「妹は日本ネイリスト検定1級、そして、ジェルネイル技能検定上級を持っていますが、最近ではマグネットを使った施術も人気です。和装時での落ち着いた雰囲気のネイルもお任せください。行李屋同様、よろしくご贔屓のほどお願いいたします」。
行李屋
営業時間
10:00〜16:30
定休日
水曜日、日曜日
電話番号
046-826-1799
支払い方法
現金、PayPay
アクセス
京急横須賀中央駅より徒歩7分
住所:神奈川県横須賀市上町1-41
駐車場:なし
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