想像以上に汚れてる…。「シーツ・枕カバー」にしみ込んだ汗や皮脂をゴッソリ落とす洗濯術
洗濯研究家の平島利恵です。働く女性にとって、夜の睡眠は一番のリセット時間。毎日使う寝具、最後に洗ったのはいつですか? 「忙しくて気づけば数週間そのまま……」という方も少なくありません。けれど、私たちは眠っている間にコップ1杯分もの汗をかいています。その汗や皮脂を吸い込んだシーツや枕カバーを放置すると、見えない汚れやニオイが蓄積してしまうのです。
この夏洗えなかったシーツはどのくらい汚れてる?
今回は、スタッフが忙しくて洗えなかったシーツを粉末洗剤でつけ置きしました。
見た目はそこまで汚れていないように見えても、溶け出した水は驚くほど茶色に。
さらに前回の洗濯で使った柔軟剤や香りビーズの成分が酸化して、独特の香ばしいニオイまで漂ってきました。
香りでごまかされていても、実際には汚れが残っていることが分かります。
意外と多い血液汚れにも注意
寝ている間にかき傷を作ってしまい、シーツに血がつくこともありますよね。
血液汚れは24時間以内に洗うのが鉄則。
時間が経つとタンパク質が変質して繊維に固まり、落としにくくなってしまいます。
今回、スタッフのシーツには、古い血液汚れも付着していました。
時間が経って凝固した汚れは、粉末洗剤を少量の水で溶かした【高濃度洗浄液】を歯ブラシにつけ、トントンと叩いて前処理を。
その後、アルカリ性粉末洗剤を溶かしたぬるま湯でつけ置きします。
「血液汚れにお湯はNG」と思われがちですが、それは高温のお湯を使うと血液が凝固してしまうためです。
体温程度のぬるま湯であれば、凝固の心配はありません。むしろ、洗剤の洗浄力がUPし、汚れが落ちやすくなります。
つけ置き洗いでは、汗や皮脂と一緒に血液汚れも浮かせて落とせるので、もみ洗いなしで、ラクにケアできます。
洗濯頻度の目安を知っておこう
清潔な寝具を保つための目安は、枕カバーはできれば毎日、シーツやタオルケットは週に1回の洗濯です。
特に汗をかく季節は、こまめにリセットすることで寝心地が大きく変わります。
清潔なシーツで眠りの質をアップ
「そんなに汚れていないから大丈夫」と思い込んでいる寝具ほど、実は汚れがたまっています。
一度つけ置き洗いを試すと、その汚れの量に驚くはず。
清潔なシーツに包まれると、心地よさはもちろん、眠りの深さもぐっと変わります。
忙しい毎日だからこそ、寝具のケアを習慣にしてみませんか? 心地よい眠りは、翌日の元気と笑顔につながります。
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平島利恵/洗濯研究家