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【新特集】15歳でも散歩で大はしゃぎ! 食が細くてもミシェルが長寿な理由とはー特集「レジェンド柴の肖像」#1

柴犬ライフ

平均寿命は12〜15歳と言われる柴犬。そこで我が『柴犬ライフ』では、12歳を超えてもなお元気な柴犬を、憧れと敬意を込めて“レジェンド柴”と呼ぶことに決定! この連載『レジェンド柴の肖像』では、そんなご長寿柴のライフスタイルや食生活などにフォーカス。オーナーさんから、元気の秘訣や、老犬と暮らす上で大切なことなどを教えていただきます。

記念すべき第一回目は、柴犬ライフライターである橋本文平の愛犬ミシェルくん。15歳でも元気いっぱい、パピーのように甘えん坊という柴ミックスの男の子です。

愛情をたっぷりと注がれた15年間には、長生きの秘訣が詰まっています!

ミシェルくん プロフィール

年齢&性別

15歳の男の子

体重

9.5kg

大好きなこと

散歩命! 毎回嬉ジャン(嬉しいジャンプ)!

既往歴

9歳のとき、ストレスによる血尿、血便。10歳のとき、痒さで皮膚を噛み、塗り薬で治療。同じ10歳で会陰ヘルニアになり手術。同時に去勢。

15歳になっても仔犬のように

0歳の頃。

今回は筆者の実家で暮らす愛犬・ミシェルを、ひいき目いっぱいに紹介させていただきます。

出会いは0歳のときでした。たくさんの仔犬が集まる動物愛護センターの譲渡会で、ただ一頭、ケージからの脱走を試みていた元気な姿に一目惚れ。私と誕生日が同じだったことにも運命を感じ、この子に決めました。

不安気な顔が覗く小さなカゴを抱えて帰ったのが昨日のことのようですが、もう15歳。信じられない早さです…。

少し耳が遠くなったり、若い時とは違うこともありますが、まだまだ元気! 散歩の度に大はしゃぎし、ときには仔犬のように甘えて、幸せそうに暮らしてくれています。

現在の勇姿。

そんなミシェルにずっと愛情を注ぎ、犬生を支えてくれた母に、ミシェルとの15年について語ってもらいました。

何でもガツガツ!とは程遠く…

「仔犬期から今に至るまで、“食べることが大好き! 何でも食べたい!”という感じはありませんでした。ちょっと神経質で、初めてのものは食べませんし、食べ方もゆっくりで量もマチマチ。食べ物にがっつく姿を見たことがありません」

ごはんより散歩!

“内容的に良いものを与えたい”ということプラス、“どうやったら完食してくれるか”が長年にわたる食事のテーマでした。

「仔犬期のドライフードは、かかりつけ医の勧めもあり『サイエンスダイエット』の仔犬用。

それだけでは中々食べないので、鶏胸肉を味付けなしで蒸したものを、蒸し汁も一緒に混ぜて与えていました。食いつきが断然良くなり、筋肉の発達にも効いていた気がします。

おやつも時々あげていました。市販品や生野菜等、身体に良さそうなものを少しだけ。何か楽しみをあげたくて色々試しましたが、この頃は喜んで欲しがるようなものは見つかりませんでした」

仔犬の頃は外食も(庭)

「成犬期もドライフードは『サイエンスダイエット』で、成犬用です。健康状態も良く順調に育っていたので、食事はできるだけ同じものが良いと考えました。

仔犬期と同じく蒸した鶏胸肉を混ぜていましたが、それでも時々食べたがらないことがあり、煮干しや市販のおやつを少しずつちぎって入れていました。すると、やる気が出て(笑)ドライフードも良く食べていましたね」

この頃から、おやつも好んで食べるようになっていました。ドライフードは長年同じものを食べているので、やっぱり違う味や食感が欲しくなったのかもしれません。

手からあげるとよく食べます。

「シニア期になると、基本はこれまでと同じドライフード+蒸し鶏ですが、ドライフードは数種類をブレンドするようになりました。

色々なフードの成分表を見て、フードの種類による成分毎の量の違いを調べ、年齢や体調に合わせて細かく調整できるようにと考えたんです」

現在は、年齢別2種と低脂肪療養食1種の3種類をブレンドし、脂肪やタンパク質等の摂取量を毎食調整しているそうです。

お皿を少し高くすると食べやすいようです。

「その外に、ドライフードをお湯でふやかしたり、整腸剤の『エビオス錠』をあげたりと、胃腸の健康にも気を付けています。

それから、“食事の時間=楽しいもの”と感じてくれるように、完食したら褒めちぎって盛り上げています(笑)。逆にお腹が空いていないときは無理に食べさせません。

最近は食後のおやつを楽しみにしているのですが、完食したら“ゥワン!”と誇らしげに要求し、完食できないときは「オン…」とすがるように訴えてくるんですよ(笑)」

食事以外で気を付けていること

「とにかく優しくすること。仔犬の頃からずっと“かわいいね、お利口ね”と声をかけたり撫でたり、何もしてなくても褒めまくっています。

ミシェルの方は、大人になってからはつれない素振りも多く、抱っこもさせてくれませんけど(笑)。デレデレ甘えてくるのは、しばらく外出した後くらいですね」

いくつになっても、いや、年を重ねたからこそ、たった何時間でも、やっぱり独りは淋しいし、本当は甘えたいんですね。

筆者が実家に帰ると毎回大歓迎して甘えてくれるので、母からは不公平だと言われますが(笑)、いつも一緒に居られない淋しさの裏返しかと思うと、申し訳なさと切なさで堪りません…。

因みに実家を出るときは、怒りと諦めを湛えた眼差しで見送られます(笑)。

「健康については、よく観察することも大事だと思います。表情、声、歩き方や食べ方、寝姿等、いつもと違うところがないか、常に監視しています(笑)。

中でも大事なのがウンチ。ストレスや身体の不調が表れやすいので、出すときの様子も含めよく見ています」

母の監視下で自由を満喫。

いつも元気なミシェルにもピンチが!

小さい頃から健康で身体の問題もなく、今も元気なミシェルですが、何度か体調を崩したことがあり、手術も経験しました。

「9歳のとき、血尿や血便が出るようになり、かかりつけ医に診てもらいましたが、病気ではなくストレスが原因と言われました。

その頃、近隣で長期間工事があっており、かなりの騒音で私も参るくらいだったため、それが原因だったのかもしれません。今でも大きな音、特に雷は怖がります」

柴犬の特性として、勇敢な自信家で独立心もある一方、縄張り意識や警戒心が強く、神経質な面もあります。

そのため、自分の縄張りを、知らない人が入れ替わり立ち替わり訪れ、大きな重機や騒音も…という状況は、「警戒すべきだけど自分でコントロールできない不快な状態」が続くことになり、かなりのストレスだったろうと思います。

工事の人をして現場監督と呼ばしめた眼光

「それから10歳のとき、お尻と太ももの間辺りに痒みが出て、何度も噛んでしまい治療が必要になりました。

薬を塗るので、舐めたり噛んだりしないようエリザベスカラーを付けたのですが、可哀想やら可愛いやらで、家族はしばらく大騒ぎでした」

お散歩もエリザベスカラーで。

「そして一番大変だったのが同じく10歳のときで、重度の便秘になり、苦しそうに雄叫びを上げるようになってしまいました。原因は会陰ヘルニア(肛門周囲の筋肉の隙間から臓器や脂肪が飛び出し、排便や排尿が困難になる疾患)。

手術で無事回復し、同時に去勢もしたので治療後は安心できましたが、体調や手術が心配なのはもちろん、病院とのやり取りも本当に大変でした」

ずっと診てもらっているかかりつけ医でも、いざ手術となると、普段とは違うやり取りや心配事も出てきます。治療の内容はもちろん、コストや期間等、分からないことはしっかり聞いておくことが大事なのだと、改めて感じました。

「この外は基本的に健康で問題行動もなかったため、あまり手も掛からず、飼い方講座等にも参加したことがありませんでした。ですが、今後もし介護が必要な時が来たら、専門の方にレクチャーを受けてしっかり学びたいと思っています」

今はまだ介護や特別なケアはしていませんが、唯一、耳が遠くなったことは意識して接しています。

以前は私の車と他の車のエンジン音を聞き分けるくらい耳が良かったのですが、今は家の中に入ってきても気付かないことも。

近くの足音や衣擦れも聞こえないことがあるので、身体に触るときはミシェルの視界に入ってから触るようにしています。突然触ると誰から触られているのか分からず驚いてしまうので。

また、近くで名前を呼んでも聞こえないときがあり、遠くから呼んでもワンワン応えてくれていた往時を思うと淋しくなります。

ですが、ずっと「ミシェル、ミシェル」と掛けてもらっていた声が聞こえなくなったミシェルの方が淋しいと思うので、近くから大きな声で呼び掛けて、いっぱい撫でて、コミュニケーション量が昔と変わらないように心掛けています。

長寿、元気の秘訣

15歳になったいまも、散歩とわかると嬉しそうにジャンプするなど、元気なミシェル。その元気の秘訣とは。

「まず、愛情は当然の前提ですよね。手の掛け方も接する態度も、与えるものも環境づくりも、すべて愛情が起点になっていれば、最善の結果に繋がると信じています。

色々な情報があり、何が正しいか分からないこともありますが、自分たちにできることを、愛情を持ってやり続けるしかないと思っています」

人事を尽くして天命を待つ 

「それから、無理をしないことでしょうか。

食事も含め規則正しい生活は大事ですが、(シニア期の今は特に)無理にルーティンや“一般的に良いとされていること”を守らず、様子を見て自然にしています。

暑過ぎたら散歩を減らすなど、飼い主も頑張りつつ無理しすぎないように。飼い主の不調が愛犬に伝わるのは、決して良い事ではないですよね。

あとは、庭や近所に土や草木がいっぱいあり、好きな時に日向ぼっこや草花の匂い嗅ぎ、虫取りなどができることも良かったと思います。車が少ないので排気ガスも気にならず、きれいな空気を吸って…田舎で良かったです(笑)」

母のピアノも良かったのかもしれません。自宅で教えたり練習したりしているので、ミシェルは15年間ずっとピアノを聴いて暮らしてきました。

ピアノが鳴り出すと、いつも落ち着いた様子で聴いていたので、日々穏やかな気持ちで過ごせていたのではないでしょうか。

この15年、母を始め家族みんなが注いだ愛情はミシェルを幸せにしたと信じていますが、ミシェルはそれよりも多くの幸せを、家に来たその日からずっと私達に与えてくれています。

想像するだけで苦しくなるので、先のことは考えたくないのが本音ですが、少しでも長く、健康で元気に暮らしてくれることを祈りつつ、そばにいられる時間を大切にしたいと思います。

いつまでも好きなだけデレデレするんだよ、ミシェル!

撮影・文/橋本文平(メイドイン編集舎)

★「#レジェンド柴」で投稿お待ちしています!

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【特集】レジェンド柴の肖像ー12歳を超えて

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