鶴見消防団第九分団 川崎の消防団と意見交換 相互理解目的に初参加
鶴見消防署矢向消防隊と川崎市幸消防署南河原消防隊の意見交換会がこのほど行われ、鶴見消防団第九分団が初参加した。入り組んだ市境での火災に協力して対応するために互いの資機材の違いなどを知り、連携強化のための取組み。初参加した同分団の坂西宏美分団長は「とても勉強になった。今後も協力して地域の火災に対応していければ」と語った。
矢向消防隊と南河原消防隊の意見交換会は今回が3回目。横浜市と川崎市は、市境の災害に対して相互の応援協定を定めているが、互いの消防資機材などが異なる部分もあるため、理解を深めるためにこの意見交換会が始まった。特に、鶴見区と川崎市側の市境は入り組んでいて、矢向では住宅と住宅の間が市境になっている所も多く、矢向側の火事でも119番通報の場所によっては川崎市の消防指令センターに通報が届く場合もある。だからこそ、両消防隊の連携が重要となっている。
そして今回、「地域に一番身近な消防団も一緒に意見交換や訓練を」という声が上がり、消防団の参加が決まった。
矢向出張所で行われた今回の意見交換会に消防団員で参加したのは、第九分団と川崎市幸消防団第1分団の計13人。
意見交換会の前には、互いの消防車の特性や積載資機材が説明され、訓練も実施。消防車に水槽ポンプが付いているか、消火栓からの取水を基本とするかで消火戦術が異なっていること、その対応方法などを訓練した。参加した団員からは「使用法がそもそも異なっていたり、対応手順の違いなど、初めて知ることが多くて勉強になった」などの声が聞かれた。
災害時想定の話合いも
意見交換会では、両消防団の団員たちが大規模災害時の消火水の確保について鶴見川や防火水槽の活用について話し合い、地図を使った検討会も行われた。
また、互いの消防団の団員が不足している課題についても話し合い、どのように団員確保を進めていくかについても議論を重ねた。第九分団の坂西宏美分団長は「互いの違いを知ることはもちろん、顔を合わせる貴重な機会となった。今後もさらに協力していくため、意見交換を重ねていければ」と話した。