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【上野・国立西洋美術館】この春の注目!神秘の芸術家チュルリョーニスと世界的名作・北斎『冨嶽三十六景』

いろはめぐり

この春出かけたい国立西洋美術館の注目展示

新緑の季節へと移り変わる春の上野恩賜公園。
明るい日差しが眩しく、休日の外出も楽しい季節になってきました。

この春のお出かけの目的地としておすすめしたい、注目の企画展を紹介します。
上野駅・公園口近くの国立西洋美術館で3月28日(土)より、「チュルリョーニス展 内なる星図」と「北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより」が同時開催されます。

リトアニアを代表する画家、M. K. チュルリョーニスと、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎。趣向の異なる二つの展覧会が同じ場所で楽しめる、贅沢な企画です。さらに、1枚のチケットでどちらの展示も鑑賞できるというお得さも見逃せません。

【チュルリョーニス展】絵画と音楽が融合する神秘の宇宙空間へ

チュルリョーニスという名前は、あまり馴染みがないかもしれません。
バルト海に面したヨーロッパ東部に位置する国、リトアニアを代表する芸術家です。
1875年生まれの彼は、1911年に35歳という若さでその生涯を閉じました。そのわずか6年の画業で、300点以上もの作品を残しています。

M. K. Čiurlionis National Museum of Art, Kaunas, Lithuania.

当時、ロシア帝国の支配下にあったリトアニア。
国民/国家としてのアイデンティティを模索する中で、民族解放運動の高まりとともに、チュルリョーニスもまた、リトアニアの芸術家として独自の表現を追求しました。
19世紀末のアール・ヌーヴォーや象徴主義、ジャポニスムの影響を受けつつも、リトアニアの民話や民衆文化、自然を題材にした、神秘的で幻想的な作品を生み出しました。

日本では34年ぶりとなる大規模回顧展。本展では、リトアニア本国から貴重な作品、約80点が来日します。
近年、パリのオルセー美術館で展覧会が行われるなど、再評価の機運が高まるチュルリョーニス。今回は、謎に包まれた最大級の代表作《レックス(王)》も展示されます。1メートルを超えるこの大作は、日本では初公開です。

ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス《レックス(王)》1909年、テンペラ/カンヴァス、国立M. K. チュルリョーニス美術館(カウナス)所蔵 M. K. Čiurlionis National Museum of Art, Kaunas, Lithuania.

今回の展覧会の大きな見どころは、彼の「音楽」を聴きながら「絵画」を鑑賞できること。優れた作曲家でもあった彼の音楽が流れ、絵画と音楽が融合した神秘的な空間を体験できます。

ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス《おとぎ話(王たちのおとぎ話)》1909年、テンペラ/カンヴァス、国立M. K. チュルリョーニス美術館(カウナス)所蔵 M. K. Čiurlionis National Museum of Art, Kaunas, Lithuania.

【北斎展】全46図が一挙公開!世界中が愛する『冨嶽三十六景』

葛飾北斎『冨嶽三十六景』「凱風快晴」、1830–33(天保1–4)年頃、横大判錦絵、井内コレクション(国立西洋美術館に寄託)

チュルリョーニス展と同時開催されるのは、「北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより」。
2024年に西洋美術館へ寄託された「井内コレクション」から、葛飾北斎の『冨嶽三十六景』全46図に摺り違い2点を含めた計48点が初披露されます。

北斎の作品は、ヨーロッパの芸術家たちに「ジャポニスム」として大きな影響を与えました。その影響は、フランスの印象派をはじめ、チュルリョーニスにも及んでいます。
西洋美術の殿堂で、ヨーロッパ絵画と並んで北斎の作品を見られるというのも、また面白い体験です。

葛飾北斎『冨嶽三十六景』「江都駿河町三井見世略図」、1830–33(天保1–4)年頃、横大判錦絵、井内コレクション(国立西洋美術館に寄託)

この展覧会の見どころは、なんといっても『冨嶽三十六景』全46図が揃って見られること。北斎の作品の中でも人気の高い作品ですが、全図が一同に会する機会は滅多にありません。

葛飾北斎『冨嶽三十六景』「神奈川沖浪裏」、1830–33(天保1–4)年頃、横大判錦絵、井内コレクション(国立西洋美術館に寄託)

このコレクションは保存状態が非常に良く、摺りの美しさも際立っています。
今回、人気の高い「神奈川沖浪裏」と「凱風快晴」の2作品は、それぞれ異なる摺りがもう1点ずつ展示されます。
「神奈川沖浪裏」は、現存する中でも極めて保存状態の良い一点が加わり、“赤富士”として知られる「凱風快晴」は、極めて希少な色変わり版、通称“青富士”が展示されます。

葛飾北斎『冨嶽三十六景』「凱風快晴(通称“青富士”)」、1830–33(天保1–4)年頃、横大判錦絵、井内コレクション(国立西洋美術館に寄託)

春の上野でアートを満喫する展覧会の楽しみ方

この春の国立西洋美術館では、チュルリョーニスの神秘的な精神世界と、北斎のダイナミックな自然観。対照的な二つの世界を一度に味わえる、贅沢な時間を過ごせます。

国立西洋美術館は、建造物自体もル・コルビュジエ設計の世界文化遺産。さらに、美術館の前庭部分には、《考える人(拡大作)》や《地獄の門》など、ロダンの彫刻群も展示されています。建築美や屋外彫刻の美しさに触れることも散策の楽しみの一つです。

春の上野公園内にはカフェやレストランも充実してます。ぜひお休みの日に、上野公園でアートと散策を楽しんでみてください。

開催概要&アクセス

展覧会名: 「チュルリョーニス展 内なる星図」 / 「北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより」
会場: 国立西洋美術館(東京都台東区上野公園7-7)
会期: 2026年3月28日(土)〜 6月14日(日)
時間: 9:30〜17:30(金・土曜は20:00まで)
観覧料: 一般2,200円(※一つのチケットで企画展・常設展含む両方鑑賞可能)

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