天気が悪くても美しい花と、青空が似合う花 「身近なものを絶景に変える」には/テレビカメラマンの撮影ポイント
「身近なものこそ、きれいに」
道路脇に生えている名前も分からない花、雑草、木、雲、まっすぐ続く道。
いつも見ていて何も感じていない風景も、少し違った角度の視点で、いろいろな物を生かした撮り方をすると、不思議と、きれいな撮影対象物へと変化します。
今回はHBC帯広放送局のカメラマン・大内孝哉さんが撮影した、札幌の花々をご紹介します。
【前編:「身近なものこそ、きれいに」テレビカメラマンの撮影ポイント解説 札幌の花々を見つめる】
連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」
雨×アジサイ
・撮影場所 札幌
・撮影時期 2023年6月
・シャッター速度 1/200
・絞り f/5.6
・ISO 200
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
・カメラ SONY a7Ⅳ
アジサイが咲き誇る時期は、雨が降るとシャッターチャンスです。
晴れた日の鮮やかなアジサイも好きですが、雨の日との相性もとても良いのです。天気が悪くてもきれいな花です。
一面に広がるアジサイではなくても、路上やご自宅の庭に咲いているわずかなアジサイでも、十分きれいな写真が撮れます。これも路上に咲いていたアジサイです。
雨露が残るしっとりとした雰囲気。アジサイにしか出せない持ち味だと感じています。
空×コスモス
・撮影場所 札幌
・撮影時期 2021年9月
・シャッター速度 1/250
・絞り f/13
・ISO 125
・Edit. Adobe Photoshop Lightroom
・カメラ Nikon D7200
道内でもコスモスの名所は何ヶ所かありますが、「秋桜」と書く通り、秋になると名所に行かずとも、いたるところで色とりどりのコスモスが咲き誇っているのを目にします。
このときは、背の高いコスモスを、ローアングルで撮影しました。
コスモスは青空との組み合わせがとても合います。
わざわざ名所に行かなくても
北海道には、撮影におすすめの絶景スポットが多くあります。そういった場所に行けば、その時期のきれいな写真を撮影することができます。
ですが、わざわざ名所に足を運ばなくてもきれいな写真を撮れるのが、花です。視点を変え、背景を活かし、画角を「切り抜く」ことで、「身近なものこそ、きれいに」見つめ直すことができます。
散歩をしているときにでも、近くに花が咲いていたら撮影してみるのはいかがでしょうか?
最後に、文で紹介しきれなかった花の写真を数枚どうぞ。
連載「テレビカメラマンがとらえた“一瞬”の北海道」
撮影・文:HBC帯広放送局 大内孝哉
2015年からテレビカメラマンとして、主にニュースやドキュメンタリーを撮影。担当作品に映画/ドキュメンタリー「ヤジと民主主義」や、ドキュメンタリー「核と民主主義」「ベトナムのカミさん〜共生社会の行方〜」「101歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~」「クマと民主主義」など。
2023年10月から帯広支局に異動。インスタグラム@takayasunset0921では、プライベートで撮影した北海道の写真を公開中。
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は各写真の撮影時の情報に基づきます