プラモ好き必見!駿府博物館で「模型の系譜―静岡から世界へ プラモデルの100年展」が7月20日に開幕/静岡市
9月8日まで。ボックスアートや構想画、模型など見どころ満載
「プラモデルの世界首都・静岡」のルーツの一端「青島文化教材社」が協力
静岡市駿河区の駿府博物館は、プラモデル会社の集積地・静岡市にある博物館として、プラモデルの歴史と将来像を紹介しようとこの展覧会を企画しました。
会場では時代を象徴する模型や模型の入っている箱に描かれた「ボックスアート」を楽しむことができます。細部までこだわりが詰まった模型、描いた人の息づかいを感じさせるボックスアートは1世紀の重みを感じさせます。
本展は、創業100周年を迎えた青島文化教材社が全面協力。同社は1924年、青嶋次郎が創業した「青島飛行機研究所」を前身とする模型・プラモデルメーカーです。
完成品模型、ミニカー、フィギュア、キャラクター雑貨などの製造および輸入、販売を行っています。1959年の第1回生産者見本市(現在のホビーショー)にも出展しました。
キラキラのデコトラ、刑事の格好良さ
プラモデルの最大の魅力の一つは、作っていた時の思い出が瞬時によみがえってくることでしょうか。イタリアの有名スーパーカーの車種名を40年以上たっても、しっかりと覚えている人は数多くいるでしょう。
「デコトラ」を見て、トラックドライバーの生き方にあこがれを持った人も多くいました。映画も大流行でした。
懐かしいテレビ番組名の警察車両を見た時は歓声を上げました。「〇〇軍団」と聞いて、「警察官になりたい」と思った子ども時代を懐かしく思った人も多かったでしょう。
世界文化遺産の長崎県の軍艦島のプラモデルがあると知った時は、模型の深さを感じました。昭和30年代の高度成長期に急増した団地も模型になっていて、たくましく生きた人たちを思い起こします。
著作権の関係で、掲載できませんが、女性や子どもを惹きつける愛らしいキャラクターもあります。かわいい模型を実際に動かせるコーナーも用意する予定です。
環境にやさしく、だれもが楽しめるプラモデルに
親子三代で思い出話に花を咲かせるのも良いかもしれませんし、一緒に作って「ものづくり」の楽しさを満喫するのもいいかもしれません。今ではプラモデル会社が努力を重ね、いろいろな人が、いろいろな楽しみ方ができるようになっています。
かつては必須だった「接着剤」を使わずに、色をつける必要がないプラモデルも開発され、誰もが楽しむことができます。SDGsを意識し、環境への配慮を意識した取り組みです。
「上級者」は基本モデルを改造して、自分だけのプラモデル作りを楽しんでいます。模型の楽しみ方の一環として、改造したプラモデルも展示する予定です。
青島文化教材社の簡単にできるプラモデル「楽プラ」で、キャラクターを組み立てることができました。
手先を動かすと年齢に関係なく、心地よい刺激を楽しめます。鑑賞するだけでなく、作る楽しみも感じていただける展覧会です。
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■駿府博物館
所在地 静岡市駿河区登呂3-1-1 静岡 新聞放送会館別館2階
開 館 午前10時~午後5時
入館料 高校生以上800円
駐車場 アピタ静岡店の駐輪、駐車場をご利用ください。