桜美林大卒の落語家 1月13日、昇進披露会 昨秋、二ツ目に〈町田市〉
桜美林大学(常盤町)卒の落語家、鈴々舎美馬(れいれいしゃみーま)(本名小林千華)さん(30)が昨年11月に二ツ目に昇進し、1月13日(土)に相模女子大学グリーンホール(相模原市)で「TONDEMI-MA鈴々舎美馬二ツ目昇進落語会」を開催する。
美馬さんが落語を始めたのは桜美林大学時代。中学から続けていた吹奏楽部に所属するつもりがパート決めの日を間違え入部を断念し、落語研究部に見学に行ったことがきっかけとなった。「先輩の落語を見てかっこいいと思った。自分の落語でも笑ってもらえることがうれしくて、ハマりました」と笑顔で振り返る。在学中は地域の高齢者施設などで落語を披露し、「世代が違えど、共通の笑いの感覚がある。落語を通じて交流できるところが魅力」とのめり込んでいき、3年生のときには全日本学生落語選手権でベスト8にも輝いた。
大学卒業後は「趣味でやっていたもの。プロとしては通用しないのでは」という思いもあり、一旦はエステティック会社に就職。しかし、落語家になる夢を諦めきれず、働きながら、落語家、鈴々舎馬るこさんに同行し、技に磨きをかけていった。2018年に鈴々舎馬風さんに入門。見習いから、翌年、前座に就任すると4年の歳月を経て一人前として認められる「二ツ目」に昇進した。
経験もとに
美馬さんの落語は自身の経験をもとにした「ちょっと闇のある」エピソードや、同世代の女性が共感できるような話が特長。昇進落語会には、幼稚園の卒園式や吹奏楽部でのコンクール、成人式と人生の節目を送ってきた、地元の相模原市にある同ホールを選んだ。二ツ目の昇進落語会としては「異例の規模」の大きさといい、広い会場ならではの仕掛けも用意しているという。
「二ツ目に昇進することで、自分で何でもできるようになったワクワク感がある一方、これからが勝負だと思っている。皆さまに落語を知って、興味をもってもらうきっかけになればうれしい」と美馬さん。同昇進落語会には、美馬さんの師匠であり落語協会最高顧問でもある馬風さんや、「もう一人の師匠」と慕う馬るこさん、女性で最も勢いのある落語家といわれる蝶花楼桃花さんも出演する。開演は午後7時30分(開場は30分前)、終演9時予定。入場料は全席指定で2500円、当日は2800円。問い合わせは同ホール【電話】042・749・2200まで。