静岡市の埋蔵文化財のお噺し
2024年7月7日放送の「静岡市歴史めぐりまち噺し」。今日は、埋蔵文化財のお噺しです。
語り:春風亭昇太
弥生時代後期の住居や高床式倉庫、広大な水田の跡が発見された登呂遺跡。
その発見は、この時代に日本で稲作文化が広まっていたことを証明し、戦後の考古学発展の先駆けとなりました。
国指定の特別史跡である登呂遺跡をはじめとして2つの天守台が発掘された駿府城跡や、書院の復原が進められる小島陣屋跡など、静岡市には、529カ所の遺跡があり、多くの発掘調査が行われてきました。
こうした静岡市内の遺跡の出土品や調査記録の整理、保存管理をしているのが清水区にある静岡市埋蔵文化財センターです。
ここでは発掘調査で出土した遺物の洗浄や接合などを行い、報告書に記録しています。整理作業を終えた出土遺物は収蔵庫で管理され、発掘調査の成果として施設内に展示されている収蔵品の一部を見学することができます。
埋蔵文化財センターは、明治時代に外務大臣を歴任した井上馨の別邸の跡地に建てられています。
500年ほど前には、ここに「清見の長者」と呼ばれた長者の住まいがあったことから、その別邸は「長者荘」と呼ばれました。数々の歴史が刻まれてきたこの場所で歴史を語る埋蔵文化財に出会うことができます。
静岡市歴史めぐりまち噺し今日のお噺しはこれにて。<!-- tag:/area:静岡市駿河区静岡市清水区 -->