【横浜市旭区】旭区今宿地区 小型バス運行開始 住民有志主体に推進
旭区の今宿地区で、地域住民の移動手段確保を目的とした「おでかけバス」の実証運行が、11月4日から始まっている。坂道が多く、路線バスが走っていない交通空白地の存在などが課題として挙がっていたことから、住民有志が導入に向けた取組を進めていた。
敬老パスで割引も
バスは、三ツ境駅と希望ケ丘駅間の住宅地を走行。今宿地区センターや今宿筑野第二公園、旭つくの三叉路などを経由する。運行時間は平日(祝日と12月29日〜1月3日は除く)の午前9時台から午後4時台まで、一日11便が運行される。
運賃は大人300円で小児150円(未就学児無料)。敬老パスの提示で150円、福祉パスや特別乗車券の提示で無料となる。現金、または専用の回数券ICカードで支払い可能。日本交通横浜(株)=戸塚区=が事業者として協力し、ワゴン型の小型車両(定員9人)で運行する。運行期間は2年間の予定。
地域の意向踏まえ
運行に向け、10年以上前から地域住民が主体となって取り組んできた。8年前には住民の意向を調査し、利用を希望する声が多数挙がっていた。
その後、2020年からは本格的な取組を開始。移動動向調査の実施や停留所の位置、運行計画案などの検討を、住民の参加する「今宿周辺にミニバスを実現させる会」(澤野研代表)が主体となり、横浜市とともに進めてきた。
11月2日には、運行開始にあたりお披露目式を開催。実現させる会の澤野代表は「住民には、気軽におでかけできる移動手段として利用してもらい、これから本格運行にもつなげていけたら」と語った。
式に参加した田畑哲夫旭副区長は「旭区に、駅までの徒歩が不便な地域が多く、バスが走っていないエリアも多数ある中で、地域交通の取組を進めていることに感謝している」と述べた。
運行に関する問合せは横浜市都市整備局地域交通推進課【電話】045・671・3800。