「最先端と、アナログと、」
「私たちの未来は、私たちで作る!」
「サステバ」は、あなたの「困りごと」、「モヤモヤ」、「お悩み」、
もしくは、「変えていきたい社会の課題」などを通して、みんなで一緒に「これから」を考えていく番組です。
今回も、リスナーの方からいただいたメッセージに、スタジオの3人がこたえました。
生成AIの登場により、AIブームが到来しています。これまでの一部の人が活用するような技術とは異なるため、急速に利用者が増えており、今後も更なる技術の進歩が見込まれています。コンテンツの容易な生成や、調査・要約などの業務の効率化、ロボット技術への応用による人手不足の解消などメリットは大きいと思います。
一方、軍事技術への転用や格差社会を助長するかもしれないなどの懸念事項も多くあると思います。
みなさんは日頃からAIを活用されていますか?また、AIに対してどのような印象をお持ちですか?
もう逆行はできないと思うので、いかに上手に付き合いのかが課題だと思っています。
小泉 :私は全然疎い。預かりしれぬところで関わってるかもしれないけど、関わってるかどうかも気づいていないくらいのレベルで生きてます。
上村 :私は仕事で活用したことがあります。浅草で海外の方へのインタビューをしに行って、通訳さんがつけられない、っていう取材があったんですよ。
移動の車の中で生成AIに「英語を考えて」って送って、何パターンか考えてくれました。それをノートに書いておいて、見ながらインタビューをする、ということがありました。
大石 :僕はめちゃくちゃ使ってますよ。論文を調べるときとか。世界中の論文がデータベースの中に入っているから、そんなのを全部調べられないじゃないですか。だから「こういうテーマで世界の論文から400字くらいにまとめて」ってやると、すぐにまとめてくれるんです。全社員にChatGPTとか生成AIを活用するように指示しているくらいだから。
上村 :そうなんですか!でも、それが本当に正しく要約されているかっていうのはわからない、ってことですよね。
大石 :そうなんですよ。
小泉 :でもその中で拾えることがあったら、その部分だけきちんと調べ直したり、とかっていう感じで使うんだよね?
大石 :そうですね。やっぱりね、100%信用はできないのはまだあるかな。
小泉 :今、私はAIに対してゼロ地点にいるんですけど、でも、20年前とかってスマホも持ってなかった人もいて。いつの間にかスマホもパソコンも持っているから、いつの間にか受け入れて使っているんでしょうね。いつか。
大石 :2010年はスマホの所持率が4%だったって。たった十数年前ですよ。今や9割以上。
小泉 :私、携帯電話を持つのとかもすごく遅かったんです。拒否してたタイプなんです。どこにいても人に捕まってしまうんじゃないかって思ったりして。だから、私は受け入れるのがゆっくりなタイプなんですね。でも、それが日常になったら便利で手放せないっていうのがあって。人工知能とかで会社とか、工場とか、いろいろなメリットもあるかもしれないけど、デメリットもあるんですかね?
大石 :でも、それこそきょんさんだって「偽物きょんさん」が出てくる可能性があるわけじゃないですか。動画とかも、そっくりで本人と区別つかなくなってきてるんですよ。
小泉 :ほんとに?
大石 :ほんとに。ウォーレン・バフェットっていう有名な投資家の偽物がいて、家族でも見破れなかったっていうのでAIは今後脅威になる、って彼自身が発信してます。
上村 :この前の選挙の時は「AIゆりこ」が登場してましたね。
小泉 :選挙とかも変わってきてますよね。SNS、動画とか、フェイク動画とかも結構流れてきたりするじゃないですか。一方で、この間の都知事選とかだと「ひとり街宣」とかでアナログに行った人たちもいて。先に進もうという動きと、アナログの方への動き、同時にゴムが伸びているような感覚がありますよね。それはどちらもいいことだと思うんですけどね。
上村 :メールには「格差社会を助長するかもしれない」とありましたが、人間に思い込みがあるようにAIにもバイアス、つまり差別や偏見があるそうです。過去にはAmazon社が採用AIの導入を断念したということがありました。男性に比べて女性の評価が低くなるバイアスを排除できなかった、というのが理由です。
小泉 :それは、今までのデータを入れていくとそれが反映されちゃうっていうことなんですかね。
上村 :結局、採用AIに見てもらってもあとから人が判断しなきゃいけないですね。
小泉 :あるところまで精査する、みたいな時には時間とか労力の効率化にはなったりするのかもしれないですね。
上村 :でも、それで落とされたら嫌じゃないですか?
小泉 :そうだね。でも、友達に「私AIに落とされたんだけど」って半笑いで言いたい感じはありますよね、私なんかは。
大石・上村
(笑)
小泉 :「私、AIに落とされたんだけど、どういうこと~?」
千葉県佐倉市「ユーカリが丘線」顔認証システム導入
デジタル全盛期にアナログレコードの販売数増加
お悩みから視点を広げて、こんな話題も紹介しました。
上村 :携帯でも顔認証開かないときありますよね。改札でちょっと止まっちゃったりしたら「すみません…」って感じになっちゃいそう。
小泉 :マスクしてることを忘れて通ろうとしちゃいそう。
大石 :わざと変顔することとかも、あるかもしれない。
小泉 :でも、そういうことしてふざけちゃダメなんだよね?
大石 :そうですね、すみません…笑
上村 :大阪では、JR西日本や大阪メトロも来年の万博に向けて「顔認証改札機」の実証実験を行なっています。大阪・関西万博では会場への入場や店舗決済でも顔認証システムを導入することが発表されています。前回、大阪で万博が開催された1970年、開催を機に世界で初めて採用されたのが「自動改札システム」でした。
小泉 :そうだったのか。携帯とか、顔認証ですか?
大石 :そうですね。
小泉 :最初は嫌だな、って思ってたんですよ。でも、便利だなって。だから、画像とか動画とかでいろいろなことを認証していくことも増えていくと思いますね。
上村 :そしてこんな話題も。デジタル全盛の時代ですがアナログが伸びています。日本では前年比126%の269万枚。アメリカでは2022年に販売されたレコードは4100万枚。1987年以来初めて、レコードの販売数がCDの販売数を上回りました。イギリスでも16年連続でレコードの販売数が伸びています。
小泉 :実際、日本のアナログ版を作る工場が混んでて。予約待ちって感じです。だから、アナログを作ろうとすると、音源の締切がすごく早くなっちゃうんです。
大石 :なんで今そんなに流行ってるんですか?
小泉 :私は元々レコードしかない時代から今に至って、また戻っている感じがあるけど。私の場合は音のあたたかさとか、レコードをかける行為が懐かしくて楽しいので家でも聴くことが多いです。若い人たちは、タイムマシンに乗ってレトロなものを楽しんでいるところもあるのかなって思ったり。どうですか、聴きます?
大石 :さっきスタッフの人も言ってたけど…間、でしたっけ。
小泉 :A面とB面をひっくり返す時のね。昔のレコードはストーリーを作ってるから、そういうのを感じられる。配信とかで聴いてると、一連で流れちゃったり、好きな曲に飛ばしたりしやすい。アルバムっていうものを物語として聴くには、すごくいいと思います。
上村 :私、レコードで聴いたことない…
小泉 :今、プレーヤーとかもそんなに高くなくてもいいものがいっぱい出てるから、楽しんでみるといいかも。私はちょっといいスピーカーとかに繋げて聴いたりして。朝とか、すごくいいですよ。
上村 :針落とすの、やってみたいんですよね。
小泉 :ぜひ。フィルムの映画もそう。私たちはフィルムで映画を撮る時代から俳優をやっているじゃないですか。途中でデジタルになって行った。レコーディングもそう。それを全部経験している感じなんだよね。
映画とかも、監督がいる場所が変わりましたもんね。昔はモニターとかがないので、カメラのすぐ横で私たちのお芝居を見てたんです。でも、今は監督は見えないところにいる。
大石 :そうなんだ。
小泉 :いろいろと変わっていってるけど、ぐるんと回って若いクリエイターの人たちには、私たちが過ぎ去ってしまったと思った古いフィルムとかアナログが魅力的に見えて「あれで撮ってみたい」っていうことで復活してるのかな、と思います。
大石 :あたたかみとか、そういうのは見直されてるかもしれないですね。
(「サステバ」より抜粋)