フェアトレード・ワークプレイス制度、導入企業が拡大中 備品購入から職場の社会貢献が広がる
特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン(東京都中央区)は12月17日、職場でフェアトレードに取り組める「フェアトレード・ワークプレイス登録制度」が、開始から1年半を迎えたと発表。導入企業が多業種に広がっていることを明らかにした。
社会貢献活動やSDGs達成に取り組む企業として、福利厚生の施策に導入でき、社内で消費するコーヒーや紅茶、来訪者用ノベルティなどにフェアトレード認証製品を採用することで、全社的なサステナビリティ意識の浸透につながるとしている。
福利厚生と両立、社内のコーヒーや紅茶をフェアトレード製品に切り替え
「フェアトレード・ワークプレイス登録制度」は、年間を通じて継続的に国際フェアトレード認証製品を購入し、社内外でフェアトレードの普及拡大に取り組んでいる企業や団体を登録する制度。2024年7月よりスタートし、すでに15社が参加している(2025年11月時点)。
導入企業は、この取り組みを、日常の選択を社会貢献につなげるウェルビーイング施策と位置づけており、従業員のサステナビリティ意識の醸成やロイヤリティの向上につながると評価している。認証ロゴを活動周知に活用できるほか、取り組み内容が公式ウェブサイトで紹介されることで、登録企業の企業価値やサステナブル調達に対する評価の向上にもつながるとしている。
同法人によると、オフィス用品や備品といった間接資材での企業のフェアトレード調達が近年増加している。こうした動きを制度化によって加速させ、生産国への還元と社会的インパクト拡大を目指している。
フェアトレードへの社内認知に向けた導入企業の取り組み事例
「業界や規模を問わず、フェアトレードはどのような職場でも取り組むことができます」と同法人は説明。具体的な取り組みとして、次のような事例を挙げている。
・社員用や来客用の飲料を、フェアトレードのコーヒーや紅茶に切り替える。
・ノベルティグッズやユニフォームに、フェアトレード認証コットン製品を採用する。
・社員食堂やカフェで、フェアトレード認証原材料(スパイス、ごま、バナナ、カカオなど)を使用して調理した食品を提供する。
大日本印刷(東京都新宿区)は、社内カフェでのコーヒー提供に加えてドリップバッグを社内で販売。認証砂糖を使用したお菓子、認証アイス、認証コットンを使ったノベルティなどにも導入している。日本郵政(東京都港区)は導入時に、ポスターの掲示や社内講演会、ワークショップなどを開催。今後も持続可能なフェアトレード認証商品に対する関心が社内で高まるよう、講演会などを通じて情報発信を続けていく意向を示している。
コミュニケーション活性化と社会貢献を同時に実現する
寄付支援からワークプレイス制度参加に切り替えた喜多機械産業(徳島県徳島市)は、コミュニケーション活性化と社会貢献を同時に実現する取り組みとして採用した。社内カフェにて国際フェアトレード認証コーヒー、紅茶を提供するアストラゼネカ(大阪府大阪市)では、「フェアトレードについて知るきっかけになった」「環境や生産者に配慮された商品を選べてうれしい」といった前向きな声が寄せられているという。
「特に若年層はサステナビリティに関する関心も高いため、フェアトレードの社内への導入が新入社員の入社のきっかけになったとの声も実際に聞いています」と事務局長の潮崎真惟子氏はコメントしており、企業から費用対効果も高いとの評価も受けていると説明する。同法人は、国際フェアトレード基準に基づく認証を行う日本で唯一の機関として、日本におけるフェアトレードの認証・ライセンスや普及啓発活動を行っている。
「フェアトレード・ワークプレイス登録制度」には、同法人のウェブサイトから無料で登録できる。発表の詳細は公式リリースで確認できる。