Gに、爆発的に増える謎の虫…この時期、家に出る虫の対策。ポイントは「溜まり水・湿気」
日々の天気や街のトレンド、おいしいゴハンに大人の悩み、社会の仕組み・・・1日イチ「へぇ~」なトピックスを。 新進気鋭のコラムニスト、ジェーン・スーが、生活情報や人生の知恵をナイスなミュージックと共に綴る番組。
ゲストは、この番組の月1レギュラーで1400種類以上の掃除用具を使った、家事・掃除アドバイザーの藤原千秋さんをお迎えしました!
藤原さん恒例の「お掃除カレンダー」9月におすすめのお掃除は?
網戸の掃除 そして、 ベランダの排水溝や 雨どいなどの掃除
・網戸の掃除
9月もまだまだ暑い日が多いですが、真夏の危険な暑さからは少し落ち着いてきたところ。
このタイミングで、網戸の掃除をしてほしい。
→まずは網戸のホコリを、ブラシの吸い込み口をつけた掃除機で吸い取るなどして、大まかな汚れを最初に取り除いておきましょう!
→網戸の内側・外側、両方掃除するのを忘れずに。
→あとは、汚れを絡め取ることに優れたフローリングシートを使って、網目に引っかかった汚れを拭きとっていくと、比較的に楽に掃除できるかと思います。
・ベランダの排水溝や 雨どいなどの掃除
こちらも、真夏は暑すぎて掃除できなかった場所。とはいえ、冬になってしまうと水を使っての掃除が億劫になってくるので、9月の気温が落ち着いてきたタイミングで手を付けてみてください。
→夏の雨で溜まった泥や砂、枯れ葉や枯れ枝などが溜まっていないか注意しつつ、ほうきで掃き掃除をしたり、溝さらいをして、スッキリさせておきましょう。
『この時期に家に出る虫の対策』
今回ご紹介する「家に出る虫たち」は、残暑の季節に家に出てくることが多いんですが、年々気温が上がっていることもあり、実は少し前の年代よりも、9月の今くらいの時期から発生することが多くなっているんです。
実際「今年はそんなに蚊を見てないなぁ~」とか「セミが鳴き始めるのが遅いなぁ~」とか思ったりしませんか?
例えば、東京での2003年と2023年の、「9月」の1か月間の「日の平均気温」を比べると、2003年は24.2℃なのに対して、20年後の2023年には26.7℃と、2.5℃も、「日の平均気温」が上がっています。
東京都(9月)(日平均気温の月平均値)(日最高気温の月平均値)(日最低気温の月平均値)
2003年24.2℃28.1℃21.0℃
2023年26.7℃31.2℃23.6℃
(※気象庁HP「過去の気象データ」より)
また、秋は台風や秋雨前線で、降水量が増える影響なんかもあり、湿度を好む虫たちが家に忍びよってくる時期でもあります。今回は、そんな虫たちへの対策や、家に寄せ付けないための予防の方法をご紹介!
蚊を増やさないためには、発生源から対策をしよう!
「いつの間にか蚊に血を吸われてしまって、かゆい!」なんてことを防ぐためにも、まずは、家の周りに蚊の発生源はないか、意識してみましょう。いわゆる蚊になる前の「ボウフラ」を増やさないためには、家の周りの「溜まり水」を放置しないことが何より重要。外に放置していたビニール袋にたまった水、ベランダの観葉植物の皿にたまった水、切り花を生ける花瓶、玄関の傘立て・・・など、あらゆる「溜まり水」が蚊の発生源になりかねません。蚊の卵が孵化して成虫になるまでは、およそ2週間と言われているので、とにかく「2週間」放置するような「溜まり水」を作らないようにしてください。
室内にいる蚊の対策としては、昔ながらの蚊取り線香がやはり有効です。家の中に風を通す際、蚊取り線香を風上に置いて、家の中全体に成分をいきわたらせるようにしましょう。蚊は汗の匂いに敏感なので、家の中でも裸足ではなく、靴下を履くのも対策になります。
ゴキブリ対策は『姿を見てもいいか』を基準に選ぼう!
「G」は、25℃から30度前後だと活発になるため、特に注意したい時期です。『姿さえ見たくない』という人にオススメしたいのが、毒餌剤や忌避剤。毒餌剤とは、いわゆりホウ酸団子やブラックキャップのようなものです。こちらは、ワンルームでも最低6か所を目安に、多めの数を配置するのがポイント。屋外用の商品もあるので、そちらも設置しておくといいでしょう。忌避剤でオススメしたいのは、「アース製薬」の「ナチュラス 天然ハーブのゴキブリよけ」。
置いておくと、ハーブの香りでGを寄せ付けないようにしてくれます。こちらは800円~900円ほどで購入可能です。
もし姿を見ても大丈夫!という人は、毒餌剤と一緒に、ホイホイなどのトラップを仕掛けておくとより心強いと思います。
また、「G」は水がある場所が大好きなので、とくにお風呂場など、水滴が残ったままにならないよう注意したいです。家へ侵入されないための対策としては、さきほど紹介した毒餌剤を設置することが有効です。あとは、エアコンのドレンホースから侵入されることがあるので、ホースの先にキャップをつけて、侵入されないように対策しましょう。
爆発的に増える謎の虫、チャタテムシは湿気に注意!
あまりピンとこない方も多いかもしれませんが、チャタテムシは秋口にかけて見かけることがある虫です。体長は1ミリ程度で、よくダニに間違えられます。ベランダなんかに段ボールを放置していると、小麦粉をぶちまけたような、白い点々が爆発的に増えていることがあるんですが、それがチャタテムシなんです。
この虫も、湿度が70%くらい、気温が30℃ほどの環境だと一気に増えてしまいます。湿度が下がると一気にいなくなったりもするんですが、姿を消したチャタテムシがどこにいくのかは、よく分かっていません。
対策としては、湿気のある場所に段ボールや雑誌の束、紙類を放置しておかないこと。特に、段ボールはまとめて捨てるために、ベランダなどに放置してしまいがちですが、チャタテムシの爆発的な発生を防ぐためにも、この時期は注意しましょう。
アレルギーの原因にもなるダニは、この時期にしっかり叩いておこう!
ダニは「どんなにキレイにしている家にも億単位でいる」と言われているほど、必ずといっていいくらい、家に住み着いている虫です。絶対にいるのは普段使っている布団。特に、頭・肩の下の上半身部分に多く潜んでいます。あとは、布ソファーの座るところ、カーペット、押し入れにしまってある冬布団など。布が重なっていて、暗くて湿っている場所に潜んでいます。この時期に「くしゃみが増える」という人は、ちゃんと調べると夏に増えたダニの死骸やフンのせいでアレルギー反応を起こしていた、なんてこともあるかもしれません。
乾燥させるとダニは死ぬので、布団乾燥機などで乾かすことが対策になります。乾燥させたあとは、ダニの死骸やフンを減らすために洗濯をしたり、専用のヘッドをつけた掃除機で吸い取ってあげると、アレルギーの原因となるものを取り除くことができます。
グッズでオススメしたいのは、日革研究所という会社が販売している「ダニ捕りロボ」という商品。
鼻を近づけて嗅ぐと、少し甘酸っぱい匂いがするんですが、その匂いを放つシートがダニを惹きつけてくれるようです。布団の下やカーペットの下に敷くだけで、ダニを惹きつけ、中に入ったダニは乾燥して死んでしまうという仕組みになっています。現在、Amazonだと2000円ほどで購入できます。サイズやセットがいろいろあるので、気になった方は調べてみてください。
虫によって不快な思いをしてしまう前に、ぜひ予防・対策を心掛けてみてください!
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)